2007/6/12
国際シンポジウム
日中関係 「新時代」は本物か
日経ホール 13:30−16:30
基調講演 胡 鞍鋼 精華大学国情研究センター主任
パネルディスカッション
胡 鞍鋼 精華大学国情研究センター主任
毛利
和子 早稲田大学政治経済学術院教授
津上
俊哉 東亜キャピタル社長(元METI、中国大使館、通商政策局北西アジア課長など)
小島 明 日本経済研究センター会長
胡 鞍鋼
中国経済の成長とダイナミズム
工業化、都市化、情報化、国際化
中国、米国、日本の関係
協力するしかない。
「天の時は地の利にしかず、地の利は人の和にしかず」
出来るところからやる。省エネ、環境、−−−
脅威論について 中国の成長はケ小平が日本を見て考えたもの。
毛利 和子
日中関係は制度関係の遅れが大きい。
首脳の個人的な関係で方向が変わるのは問題。
問題
@歴史認識
APower 台湾問題、国連安全保障理事国
B個別 領土、経済、−−−
日本人の中国観
天安門事件でダウン
その後アップするが、サッカー戦、反日デモで再度ダウン
双方の国内世論も分かれている。
米国の対中政策も絡む。
互恵 相互依存だが、互いの依存度が異なる。
中国人には国か自分しかなく、public の概念なし。
◎中国との関係は難しい。
津上 俊哉
最近、中国政府は方針変更
従来 外資導入を優先
安い労務費、安い土地(農地を取り上げ)、免税、奨励金、ーーー
この結果、貧富の格差拡大、多くのヒズミ
最近、これらを変更
(毛利)経済至上主義は修正されていない。
日本を同じであった。
水俣問題などにぶつからないと直らない。
今後の中国について
@労務費の安い工場としてでなく、大市場としての中国
日本企業はそれを前提にターゲットとするところは少ない。
欧米企業は世界市場で生き残るために進出しているのに。
理由は、反日デモ、天安門事件はあるが、
常に、日本人による、日本人のための、日本人の商売
AChina Money の時代
中国の貯蓄率 GDPの82%
企業預金を含めると 570兆円 GDPの170%
流入資金 700億ドル
経常黒字 1800億ドル
ほかに hot money
政府は人民元を守るため、ドル買い、その結果、過剰流動性
外貨準備 1兆2000億ドル
従来は米国債だが、2%程度、その資金が中国に投資され10%の利益を得ている。
シンガポールをまねて、投資へ
当面200〜300億ドルとの観測
建物ならよいが、事業買収なら大変
ただし、政府の投資は失敗する。民間投資?
中国脅威論にも
B従来は日中関係は日本が主体→対等の関係へ
Globalization → Nationalism 反作用
中国経済の発展 受益は共通ではない。不均衡、双方に負け組みあり。
◎中国との関係は難しい。
ただし、感情におされると損をするのは双方。
小島 明
できるところからやればよい。
アジア経済危機では協力でき、それが今のアジアの協力関係になった。
(津上) そういう危機がこないと、協力できない?