New Zealand Aluminium Smelters Limited (NZAS)            

New Zealand Aluminium Smelters Limited (NZAS) operates an aluminium smelter at Tiwai Point near Bluff. NZAS is owned by Comalco New Zealand Limited (79.36%) and Sumitomo Chemical Company Limited (20.64%).

The smelter's first stage, a single reduction line, was commissioned in 1971 following the development of the Manapouri hydro-electric scheme.

Extrusion billet In 1996 a major upgrade of the smelter was completed, increasing annual capacity to 313,000 tonnes. This is produced in the form of extrusion billet, t-bar and ingot. More than 90% of the smelter's production is exported, mainly to Japan, Korea and other Asian markets.

The NZAS smelter features a carbon plant, four reduction lines and a metal casting facility. The plant employs about 900 staff.


 

エンザス計画  (住友化学社史より)

 エンザスの設立

 1965年来アルミニウムの需要が急増し、国際的にも不足をきたし、内外の製錬会社はいずれも競って増産工事を進めたが、それでも需要に追い付けず、供給不足が続くものとみられた。

 1967年2月、オーストラリアのコマルコインダストリーズ社のヒバード社長から昭和電工安西正夫社長にニユージーランドでのアルミニウム製錬工場建設計画への参加の勧誘があった。そして昭和電工から当社の参加を勧めてきた。これは当時ニュ−ジーランド政府が建設中であったマナプーリ湖の水力発電所からの電力を利用して、コマルコアルミニウム社のアルミナを使用してアルミニウムの製錬を行なおうとするもので、マナプーリ湖は当時残されていた水力発電地点のうち世界でもっとも有望なものであった。勧誘の要旨は、参加各社の共同出資を得てコンソーシアムを組織し、各社の調達する資金によって1972年12月までに、同国のサウスランド南端のブラフ市のティワイ地区に工場を建設し、製品は資金調達比率で3社が引き取るというものであった。

 当社は、ここで製造されるアルミニウムはもっとも低廉な電力によるもので、十分国際競争に耐えるものと考え、昭和電工と共同で調査にあたった。その結果、この計画は、(1)電力費は日本の4分の1という低廉であること、(2)アルミナの長期確保、(3)ニュージーランドの政治・経済・労働事情の安定、(4)送電設備とアルミナ設備への投資不要、さらに(5)日本向けボーキサイト資源の獲得に大きく貢献することなどの利点があった。この事業の経済性に確信がもてたので、ニュージーランド政府の積極的支援のもとに、オーストラリア・日本両国政府の認可を条件に、69年1月、共同事業開始の合意に達した。この計画によって、3社は資本金720万ニュージーランドドル(NZドル、円貨換算約29億円)のニュージーランドアルミニウムスメルターズ社(略称エンザス NZAS)を設立し、出資の比率はコマルコ社が50%、当社と昭和電工とが各25%で、第1期の75千トン工事にとりかかり、最終的には22万5千トン設備とすることになった。当社と昭和電工は、各180万NZドル(円貨換算約7億2600万円)の投融資の許可を政府に申請した。1969年6月、認可を得たので、同月20日、すでにコマルコ社が当社・昭和電工の参加を前提として同年2月13日に設立していた新会社への共同出資の契約を締結して、その経営に参加した。本社をウェリントン市に置き、第1期の工場の建設にとりかかり、71年4月に完成して、7月から操業に入った。

 ニュージーランド・アルミニウム・スメルターズ社(New Zealand Aluminium Smelters Ltd.、エンザス社、出資比率、豪コマルコ社50%、当社、昭和電工各25%)がニュージーランド南島において建設中の製錬工場の第3期工場(年産能力3万8000t)が完成、1976年8月から本格操業に入った。これで全生産能力は15万7000t、日本側の年間引取量は7万8500t(住友アルミニウム製錬分はその半分)となった。
 なお、同社からの引取価格はコストベースであった。

 1980年10月、国際アルミニウム製錬協会(IPAI)調査による自由世界のメーカー在庫が増加するなか、ニュージーランド・アルミニウム・スメルターズ社(エンザス社)は、既存の2系列の製錬工場に年産能力8万7000tの第3系列を増設することを決定し、82年8月から生産を開始した。この増設により、同社の年産能力は24万4000t、住友アルミニウム製錬の年間の引取枠は1万1000t増加して5万tとなった。

 エンザス社はその後も順調に操業を続け、85年1月に累計生産量200万tを達成した。この計画のアルミニウム地金は水力を電力源とし、ニュージーランドドルによるコストベースでの引き取りであったため、住友アルミニウム製錬にとって比較的競争力のある海外開発地金であった。

 その後、ニュージーランドにおいては電力需要の増加などから、20世紀末には、電力不足およびその解消のための発電所新設に伴う費用増加などによる電力料金の高騰が懸念されるに至った。一方、エンザス社の現行電力供給契約は、20世紀末から21世紀の早い時期に順次期間が満了することになっていた。このため同社の他の出資者であるコマルコ・ニュージーランド社は、エンザス社の電力の長期安定的確保のために、契約の更新と電力供給量の増加を求めて供給者であるニュージーランド電力公社と数年間にわたり交渉を行い、1993年8月、基本合意に達した。

 94年6月、新契約が発効し、エンザス社は前回の増設後の設備改良などで26万7000tに増加していた年産能カを31万3000tとする設備増強および環境保全対策工事に同年10月から着工した。増強設備は96年7月に稼働を開始し、これにより当社の同社地金引取枠は年間5万5100tから9500t増加して、同6万4600tになることとなった。