2007年8月23日 GE・三井化学・長瀬産業
GE・三井化学・長瀬産業の3社で合弁解消について合意
米ゼネラル・エレクトリック社(以下GE)のプラスチック事業の売却に伴い、GE・三井化学株式会社(以下三井化学)・長瀬産業株式会社(以下長瀬産業)は、3社の合弁会社としてビジネスを展開してきた日本ジーイープラスチックス株式会社(以下GEPJ)とジェムピーシー株式会社(以下GEMPC)について、発展的な合弁解消の合意に達したことを明らかにした。
日本ジーイープラスチックス株式会社について:
GEは、GEPJの株式を三井化学と長瀬産業から買い取り、100%の株式を保有する。三井化学の市原工場内の千葉事業所を閉鎖する以外には同社の運営には一切の変更はなく、これまで同様、日本のお客様に製品とサービスを提供する。
長瀬産業は、引き続き、GEPJを含むGEプラスチックスの中国・東南アジアの販売代理店としてビジネスを継続する。
ジェムピーシー株式会社について:
GEは、長瀬産業が保有する全てのGEMPC株式を買い取り、GEMPCの58%の株式を取得する。GEMPCは、GEと三井化学との2社合弁となり、2008年3月31日まで操業を続け、4月1日より清算手続きに入る予定。GEMPCが製造しているレキサン*
(ポリカーボーネート)は、順次他の海外生産拠点からの供給にシフトして顧客に提供して行く。
三井化学の田中稔一副社長は、以下のようなコメントをする。「当社は、GEとの長年にわたる良好な関係を考慮して、今般のGEの合弁解消の申し入れを真摯に検討した。その結果、GEの提案を受諾することが当社の戦略に合致し、更に、両者の今後の益々の発展にも寄与すると判断したため合意した。」
また、長瀬産業の長瀬洋社長は、今後の動向を踏まえながら、「当社は1971年以来GEのビジネスパートナーとして合弁事業を営んできた。永年に亘りGEPJ製品をご愛顧いただきました顧客の皆様に心より感謝申し上げたい。この度GEからの合弁事業解消の申し入れに同意し、GEPJ及びGEMPCの株主としての地位は離れるが、GEプラスチックスとの友好関係を維持し、中国・東南アジアにおけるGEプラスチックスの販売代理店として引き続きGE製品を販売していく。当社は、今後とも、GE製品はもとより、顧客の皆様に有用な製品・サービスを提供し、業績拡大に努める所存である。」とコメントしている。
GEプラスチックスの最高責任者であるブライアン・グラッデンは、「日本における合弁のパートナー企業とこのような合意に至ったことを誇りに思う。GEプラスチックスのグローバルなビジネスの戦略とPC生産体制の見直しを図る今、今回の合意は、弊社の新たな経営戦略と合致する。今回の動きは、レキサン*(PC・ポリカーボネート樹脂)のグローバルなコスト競争力の改善を加速させる。顧客との良好な関係を強みに持つ我が日本チームは、今後さらなるリーダシップを発揮し、市場を牽引していくことを期待している。」とコメントした。
またGEPJの秦孝之社長は、「今回の合意は、重要な日本市場での我々の大きな決意表明と受け止めている。何よりも日本の顧客との関係を最優先に考え、スムーズかつ効率的に移行業務を完了することをお約束します。」とコメントした。
5月に発表したとおり、GEはそのプラスチックス事業をサウジ基礎産業公社(SABIC)に売却することに合意している。第三四半期にこの売却は完了予定であり、新事業名はSABIC Innovative Plastics(SABICイノベーティブプラスチックス)に変更される。
GEプラスチックスについて
GEプラスチックス (www.geplastics.com)は自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建
設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客様に提供するサプライヤーです。ポリカーボネート、ABS、SAN、ASA、PPE、PC/ABS、PBT、PEI樹脂に加え、高機能特殊コンパウンドLNP*製品シリーズを製造しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能Lexan*シートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらに、GEプラスチックスの自動車部門は、車体パネル/グレージング、ボンネット内、部品、構造/内装、照明という自動車産業の5つの主要分野で、ボディーパネルとグレージング、フード下のアプリケーション、コンポーネント、構造と内装、そして照明です。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
三井化学について
三井化学株式会社(www.mitsui-chem.co.jp)は、自動車、生活、医療・健康、電子・情報、農業・水産、住宅・建設等の幅広い分野に製品を提供しております。また、『地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して高品質の製品とサービスを顧客に提供し、もって広く社会に貢献する』ことを企業グループ理念として掲げ、この理念を実現するために、『「化学」「革新」「夢」の三井化学〜絶えず革新を追求し、化学のちからで夢をかたちにする企業グループ〜』を目指し、全社を挙げて取り組んでおります。
長瀬産業について
長瀬産業株式会社(www.nagase.co.jp)は、長年にわたって培ってきた化成品事業と合成樹脂事業を核として、「エレクトロニクス」、「ライフサイエンス」、「自動車関連」、「海外事業」の4つの戦略分野で、お客様にトレーディング機能、マーケティング機能、研究開発機能、製造・加工機能を提供しております。これからも「誠実に正道を歩む」をモットーに、顧客ニーズに高いレベルで応えるとともに、新たな提案をしていく「知恵をビジネスにする技術・情報企業」となることを目指しています。
日本GEプラスチックス 栃木県真岡市に総合技術研究所を開設
日本GEプラスチックス(本社:東京都港区、社長:秦孝之)は、日本の顧客に対してプラスチックス用途開発に関する最先端の技術サポートを提供するため、本日、同社真岡工場の敷地内に「日本GEプラスチックス株式会社総合技術研究所」を開設した。
同研究所は、GEの世界で7つあるグローバルアプリケーションテクノロジー(GApT)センターの一つとなり、自動車分野におけるハーネス、歩行者衝突衝撃試験、エンジン周辺部品、またエレクトロニクス分野におけるブルーレイ等の光学記憶媒体、高耐熱フィルムなどの技術拠点としての役割も担う。
さらに、プラスチックス樹脂研究を担当するグローバル・プロダクト・テクノロジー(ポリカーボネート製品、クリスタリン製品など)が同研究所でプラスチックスの新製品開発を行っており、材料開発と用途開発が一体となった「総合技術」サービス拠点となる。同研究所は、総床面積約3700平方メートルで3階建ての施設である。
真岡市長の福田武隼氏、中央設備エンジニアリング鰍フ代表取締役社長竹田恆治を招き、GEジャパン鰍フ代表取締役社長伊藤伸彦と日本GEプラスチックス椛纒\取締役社長秦孝之の指揮の下、本日開所式を実施した。
日本GEプラスチックスの社長である秦孝之は、「総合技術研究所の開設は、日本の顧客に最新かつ最高のサポートを提供することである。今日、多くの顧客は革新的な材料、そして高品質で迅速な技術サポートを求めている。私たちは、この研究所が、これらソリューションの提供を通して、より一層エンジニアプラスチックの可能性を大きく広げていくと確信している。」
同研究所の1階部分には成形加工、自動車関連衝撃試験(別棟)及び化学分析に関するラボを設置した。成形加工ラボでは、図面検討、金型設計から新規成形プロセス開発まで、あらゆる成形加工について強力に技術サポートを行なう。主な設備は一般射出成形機、電線被覆用押出し設備、光ディスク専用成形機、また特殊成形加工設備としてヒート&クール成形ユニット、ガスアシスト成形ユニット等を備える。
自動車関連衝撃試験設備は、本館の裏手の専用棟に設置した。歩行者保護のための衝撃試験(頭部、下肢部)、バンパー・フェンダー衝撃試験設備等を備えており、各種自動車部品の安全性を検証すると共に、最適なデザイン、材料選択を行なう。
化学分析ラボは、各種化学分析機器と電子顕微鏡を導入し、プラスチックス部品解析、各種データ等の顧客サービスを行なう。
研究所の2階部分は、物理的物性測定及び二次加工に関するサービスを提供するフロアとなる。プラスチックス最終製品の品質、性能および寿命(耐久性)の検証や最適な部品デザインを検証するために、各種試験機器を設置した。例えば、電線用途については、最終製品の強度評価や各規格に準拠した試験が可能である。
最上階となる3階には、ショールームを開設し、同社のプラスチック材料を駆使した世界の採用例を展示し、プラスチック材料の将来的な可能性を目にすることができる。さらにデザインルームを設置し、コンセプトや部品設計の開発に関するサービスも提供する。
「日本に同研究所を設立することにより、世界の重要な市場に対するGEの技術サポート体制を拡充することになり、GEの顧客に、各産業のリーダとして、市場競争力を促すアプリケーション開発のフルサポートをできることになる。」とアジア太平洋のグローバル・アプリケーション・テクノロジーのマネージャーであるロバート・フローレンスは付言する。
GEプラスチックスについて
GEプラスチックス(www.geplastics.com)は、自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客様に提供するサプライヤーです。ポリカーボネート、ABS、SAN、ASA、PPE、PC/ABS、PBT、PEI樹脂に加え、高機能特殊コンパウンドLNP*製品シリーズを製造しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能Lexan*シートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらに、GEプラスチックスの自動車部門は、車体パネル/グレージング、ボンネット内用途、内装部品、車体構成部品、照明という自動車産業の5つの主要分野で、世界中のお客様に豊かな経験に裏付けられた優れたプラスチック・ソリューションを提供しています。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
* LNPおよびLexanはGeneral Electric Companyの商標です。