TOTO

光触媒超親水性(ハイドロテクト)技術の基本特許を取得し、基本から周辺までの約350件の特許を国内及び海外に出願


http://www.autovalue.co.jp/miyahara/toto/

 水をはじかずに、物質の表面になじんだ状態(親水状態)にさせる技術、それが「ハイドロテクト」光触媒親水性技術。
 TOTOは光触媒である酸化チタンを応用することで様々な素材の表面に水の薄い膜を形成する技術の開発に世界で始めて成功。
 この技術と、光触媒の基本原理である有機物分解技術とを総称して「ハイドロテクト」と命名とされました。



1.光が当たっていない状態では水をはじく表面構造になっている。
2.日光が当たると水になじむ表面構造に変化する
3.表面に空気中の水分子をとりこみ、水の膜ができる。
4.水滴がついても水の膜になじみ一様に広がる。

→ 雨水等を利用して汚れを洗い流すセルフクリーニング効果


日刊工業新聞 2002/8/28

TOTO、光触媒事業のライセンス事業を強化

 TOTOは光触媒事業におけるライセンスビジネスを強化する。光触媒技術は物質の表面を加工することで防曇性や自己浄化性(セルフクリーニング)を持たせることができ、自動車ミラー、テント、タイルなどで利用されている。同社は光触媒を91年から研究して基本特許を権利化。特許のライセンスビジネスで01年1億1000万円の収入を得ているが、光触媒技術の普及、ライセンス供与先の増加で05年には10億円の収入を目指す。

 光触媒技術がすでに浸透しているのは自動車のサイドミラー、タイル、テントの3業界。日産自動車、日本板硝子、YKKなど合計20数社にライセンスを供与しており、05年には40社まで増やす。

 このうち自動車ミラーは、国内では大衆車まで普及が進んでおり、今後は欧米での採用を期待している。道路資材ではカーブミラーなどへの標準採用を進めている。


2000/09/27 TOTO

外装用光触媒コーティングの新会社
     「ジャパン ハイドロテクト コーティングス(株)(略称JHCC)」設立
         世界初の光触媒超親水性カラーコート材を発売

 住宅設備機器メーカーのTOTO(本社:福岡県北九州市 代表取締役社長:重渕雅敏)と機能性塗料メーカーの
オキツモ(株)(本社:三重県名張市 代表取締役会長:山中克敏)では、光触媒超親水性技術を応用した外装用コート材の開発・製造・販売を行う合弁会社「ジャパン ハイドロテクト コーティングス(株)(略称JHCC)」を設立します。 10月1日より事業を開始し、セルフクリーニング効果を持った世界初の光触媒超親水性カラーコート材「ハイドロテクト カラーコート」ならびに外壁タイル用コート材「ハイドロテクトクリアコート」を発売します。

1.合弁会社の事業目的
 TOTOの持つ光触媒超親水性技術(ハイドロテクト技術)と、オキツモの持つ光触媒塗料化技術を合わせて、超親水性でセルフクリーニング効果を持った外装用光触媒コート材を商品化し、外装塗料分野で建物、構造物、車輌、船舶等の汚れ問題を解決する新たな市場を創出します。合わせて省洗剤、NOx・SOx除去により環境保全にも貢献します。

2.両社による合弁会社設立のねらい
 TOTOの持つ、ハイドロテクト技術、オキツモの持つ、光触媒塗料化技術を合わせることで、超親水性コート材の開発スピードを早めます。

ハイドロテクト技術: 光触媒コーティング面を超親水化させる技術
光触媒塗料化技術: 分解力を持つ光触媒を含ませても経年劣化、退色しない塗料を作る技術

 さらに、TOTOの持つブランド力、建築分野での販売力と、オキツモの持つ塗料業界での販売ノウハウを統合し、新しい商品の販売力を高めます。

3.事業計画
(1)市場規模、市場トレンド
   マンション、オフィスビル、商業施設、病院など、外観イメージが大切な建築物では、外装面の美観を維持するための塗り替え費用、洗浄費用が大きな負担となっています。防汚を謳う塗料は一部存在するものの、めざましい効果を発揮するものはありませんでした。
 この外観をきれいに保ち、維持のためのコストを低減したいというニーズに応える商品を開発・製造・販売していきます。
   
(2)販売チャネル、販売体制、販売戦略
   全国4事業所、4塗料商社(代理店)、130認定施工会社の体制で事業を開始します。代理店、認定施工会社は順次増強していきます。
 4事業所を中心にTOTO、オキツモの営業力も活用し、建築分野ならびに各種企業への指定活動を強化すると共に、代理店、認定施工会社への営業・技術サポートを進めてまいります。
   
(3) 商品計画
   中低層ビル外装用からスタートし将来的には、高層ビル、住宅、構造物、道路資材等へと対象を拡大していきます。

<新会社の基本概要>

社名 : ジャパン ハイドロテクト コーティングス(株)(JHCC)
設立 : 9月21日
資本金 : 1億円
出資比率 : TOTO 51%,オキツモ 49%
所在地 : (本社)東京都港区高輪2−16−37
  (事業所)東京、名張、大阪、福岡
社長 : 釘宮靖弘
事業内容 :1.塗料及び有機・無機・金属材料に塗布するコート材の製造販売
 2.塗装工事業
 3.上記に付帯又は関連する一切の事業

化学工業日報 2000/11/21

JHCC、光触媒コート材の標準18色品揃え

 TОTОとオキツモによる外装用光触媒コーティングの合弁会社「ジャパン ハイドロテクト コーティングス」(JHCC、本社・東京都港区高輪、釘宮靖弘社長)は、改修・リニューアル市場に応じたコーティング製品拡充に乗り出す。販売中の外壁用クリアコートタイプに続き、無機系塗材ながら標準18色を揃えた光触媒カラーコートの本格展開を始めたほか、オキツモの塗料技術部門と連動し、光触媒機能と原色に近い色調を両立するソリッドカラータイプの開発にも着手、早期にラインアップに加える。
 これら一連の取り組みで、建築物の塗り替えマーケットでの市場ポジションを早期に確保する方針。
 住宅設備機器などへの光触媒コーティングを生かしながら、同分野の研究を蓄積してきたTОTОは今年9月末、機能性塗料メーカーのオキツモと外装用コート材の開発・製造・販売を目的にした合弁会社JHCCを設立、10月1日から本格的な事業展開を始めている。国内に立地する既築建造物は、その多くが壁面や外壁材のリニューアル時期を迎えているとされ、改修市場が注目されている。1500億円から2000億円市場ともいわれ、JHCCでも「TОTОの住設ルートとオキツモの塗料化技術を融合した展開」(釘宮社長)を目指している。


毎日新聞 2001/7/13

光触媒:可視光でも効果 愛知県の民間研究所が新材料開発

 紫外線に反応して物質を分解したりする「光触媒」効果を、普通の可視光でも起こせる材料の開発に、民間の「
豊田中央研究所」(愛知県長久手町)の旭良司研究員らのグループが成功した。13日発行の米科学誌「サイエンス」に掲載される。紫外線に反応する光触媒製品は主に屋外で建築資材の汚れ防止などに使われているが、今回開発した材料は屋内の蛍光灯でも効果があり、屋外ではこれまでより大きな効果を発揮する。実用化すれば市場規模が1兆円にまで拡大しそうという。

 現在、光触媒として利用されているのは主に酸化チタンという白色の粉末物質。紫外線を当てると強い酸化力が発生し、表面の微生物や汚れなどの有機物を分解する。この効果は70年ごろに発見され、その後、街灯の汚れ防止や曇らない自動車のサイドミラーなどとして実用化された。

 酸化チタンが反応を起こすのは波長の短い紫外線のみだが、同グループが酸化チタンに少量の窒素を添加すると、波長の長い可視光(400〜750ナノメートル=ナノは10億分の1)のうち500ナノメートル近くでも光触媒効果があり、本来の紫外線に対する反応性もほぼそのまま維持されていた。 


エコデバイス株式会社    http://www.ecodevice.co.jp/fkaisha.htm

資本金 221.4百万円
所在地 東京都港区西新橋2丁目8番4号 寺尾ビル

沿革
 平成9年 3月  設立
 平成10年 2月 可視光応答型酸化チタン光触媒(プラズマ法)の開発に成功
       11月 NEDO提案公募事業「可視光応答型酸化チタン光触媒を使用した
           高効率環境浄化技術の開発」を受託 
           *平成12年3月終了

事業

 可視光応答型酸化チタン光触媒の製造・販売を行っています。従来の光触媒は紫外光しか利用できないため、居住空間など人工光源下では十分な能力を期待できませんでした。また、太陽光エネルギー変換の見地からも、酸化チタンの可視光化は強く求められ、世界各地で多くの研究がなされています。
 その方法は、遷移金属イオンのドーピングと色素による表面修飾に大別されます。これまでの研究で、前者では可視光活性が発現するものの全体の活性は大きく低下するのが通例です。また後者では有機物を含むため、長期的な安定性が問題となっています。
 生活環境で使用するためには、有害な添加物なしに可視光化を達成することが求められており、このような技術は世界的に見ても当社以外では報告されておりません。さらに量産出荷が可能とした報告もありません。
 当社はこの「可視光応答型酸化チタン光触媒」の販売を軸に、汚れない(セルフクリーニング能力のある)建材、ガラス、有害物質の除去や抗菌効果のある日常製品などを提供していきます。

組成=本質的には極めて単純であり(酸素欠陥型酸化物半導体)、高価な異種元素は使用しないので経済性に優れています。

1. 技術の内容(可視光応答型酸化チタン光触媒)
     製法=各種製法(特許出願中)を保有しております。
2. 性能評価
     NOx、アセトアルデヒド等の分解除去試験を中心に評価
3. 特許
     一部の特許は現在国際公開中


日経産業新聞 1999/2/19
 
光触媒、可視光にも反応 エコデバイス、酸化チタンで
  環境浄化商品用途を拡大

 ベンチャー企業のエコデバイス(東京・台東、杉原慎一社長)は太陽光や家庭にある照明器具などの可視光にも反応する酸化チタン光触媒を開発した。プラズマによって酸化チタンに特殊な表面処理を施すことにより、紫外線よりも波長が長い可視光も吸収し、反応できるようになった。光触媒を使った各種の環境浄化市場は急拡大している。可視光対応の光触媒が商品化されれば、室内、水中など幅広い分野への応用が可能になりそうだ。

 光触媒の原料は一般的に使用されているアナターゼ型酸化チタン光触媒。複数のガスを使用したマイクロ波低温プラズマにより酸化チタンの結晶構造の一部を変化させ、表面処理することにより、可視光応答型の光触媒を作った。

 新開発の光触媒は、表面積が同じの従来型光触媒に比べて、紫外線に対する反応効率が2倍であり、さらに波長の高い可視光も650ナノ(1ナノは10億分の1)メートル前後まで反応することが確認できた。アセトアルデヒドの分解効率も紫外線応答型光触媒に比べて15〜20%向上するという。

 可視光型の利点は商品化の幅が広がる点。例えば水中にある安息香酸を分解して藻やカビを防いだり、半導体工場などに導入して、トリクロロエチレンなど有機溶剤を分解できる。さらに塗料にして壁に塗れば、大気中に含まれるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどを分解できる。

 エコデバイスはまず月産1トンを目指して、製造委託する考え。これまで光触媒が使えなかった半導体のクリーンルーム、エアフィルターなど高付加価値分野での実用化を計画し、関連企業と共同開発する。通常の光触媒の価格は1キログラム当たり 3500〜4000円。エコデバイスは新開発の光触媒を1キログラム当たり1万円を切る価格を目指すという。    


盛和工業 Seiwa Super Clean    http://www1.neweb.ne.jp/wa/ac-kikaku/crean.html

光触媒 (酸化チタン光触媒活性反応)とは
 

  酸化チタンに 400 nm(ナノメートル)以下の強さの紫外線 (太陽光や蛍光灯に含まれる) を照射すると酸化チタンが活性化 し、その表面に・OH (ヒドロキラジカル)とO2- (スーパーオキ サイドアニオン) を発生させます。O2- は、無機物質を電子分 解し、無害の形にし、・OH は超高温化学反応相当するエネル ギーを発生し、有機物質を燃焼に近い形で酸化させ、最終的に 水 ( H2O ) と二酸化炭素( CO2 )まで分解します。この2つ の効果が強い分解力と殺菌力を実現させます。
   
光 触 媒 の 利 点
基本的に有害化学物質は水、二酸化炭素、もしくは電子分解されるため無害となる。また二次生成物質を出すことが無く、毒素型の細菌に対しては、本来死骸から発生する毒素も死骸自体を完全分解するため心配が全く無くなる。
光エネルギーを活用するため、コストが安い。
光触媒は化学的に安定しているため、劣化が少ない。(フィルターライフが長いのでランニングコストが安い)
酸化チタン自体が無害のため、フィルターが劣化しても通常廃棄が出来る
   
  例)大腸菌の場合
 光触媒ノ分解→死骸も分解→無害
 活性炭ノ吸着→死骸が残る→エンドトキシン(毒素発生)
 オゾンノ殺菌→死骸が残る→エンドトキシン(毒素発生)
       
    吸着脱臭方式
      吸着方式は従来より多くの場所で使用され、その効果と即効性は認知されていますが、ライフが短く、ランニングコストがかなりかかるという欠点がある。吸着剤自体は、分解能力がないため飽和状態になれば再び放出される。
       
    オゾン脱臭方式
      オゾンは脱臭機の外に出ると、人体に悪影響を及ぼし、悪臭を放 つため脱臭機の中で二酸化マンガンによる分解をしなければならない。また、分解速度はアセトアルデヒドに対しては光触媒方式 の約1/100程度である。オゾンは物質の完全分解ができず、二次 生成物を残してしまうため臭いは完全には消すことはできない。