2003/01/08   アンジェス エムジー

HGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患のIND承認のお知らせ

 当社は米国子会社を通して、HGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症)の臨床試験を開始するためのIND(Investigational New Drug、治験薬)申請を提出していましたが、この度、米国FDAから同計画に対する承認を得られましたのでお知らせ致します。これにより国内企業では当社グループが初めて、米国で遺伝子治療の臨床試験を実施することとなります。

 HGF遺伝子治療薬は、血管新生作用があり、動脈硬化など血管内腔が狭くなり血流の流れが悪くなる虚血性疾患の治療を目指す薬剤です。従来の薬剤と異なる作用を持つため、既存の薬物療法が不十分な患者、手術が困難な患者においても効果が期待されます。主に、下肢の血流が悪化する末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)、心臓の血流が悪くなる虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)が対象となり、当社では、両分野での開発を進めています。

 今回承認を受けた試験計画は、末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症)に対するもので、大阪大学の臨床研究において既にヒトでの使用実績があることから、第二相臨床試験としての実施が許可されました。そのため、当社グループでは米国において近く第二相臨床試験を開始いたします。

 なお、HGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患及び虚血性心疾患の両分野について、日米欧の販売権は、第一製薬株式会社に供与しています。


<ご参考>
―HGF遺伝子治療薬の特徴・医療上の意義―

 HGFは強い血管新生作用を有することが知られていますが、本治療薬はHGFを産生する遺伝子を虚血部位に投与することで、局所にHGFたんぱく質を発現させ血管新生を促して虚血状態の改善を図るもので、国産初の遺伝子治療薬です。本治療薬は、ウィルスベクターを用いないnaked DNAであり、ウィルスベクターに由来する副作用を回避できます。また、従来の薬物の作用機序と異なり、血管新生により虚血状態を改善するため、既存の治療法が無効な難治性の末梢性血管疾患や虚血性心疾患に効果が期待できる画期的な治療となる可能性があります。

―用語の解説―

1.遺伝子治療薬(gene medicine)
   遺伝子または遺伝子の一部を有効成分とする医薬品。
   
2.肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor:HGF)
   肝細胞から発見された増殖因子で、血管新生作用を有する他、発生過程における器官形成や傷害に伴う組織・器官の再生において重要な役割を担う。
   
3.末梢性血管疾患(peripheral arterial disease)
   四肢の末梢血管が閉塞することにより、筋肉や皮膚組織が虚血状態に陥り、しびれ、冷感、間歇性跛行、安静時疼痛、下肢潰瘍などの症状を示す。閉塞性動脈硬化症やバージャー病等がある。末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)の患者は、日本で約10万人、米国で約100万人と推定されます。
   
4.虚血性心疾患(ischemic heart disease)
   心臓を養う動脈(冠動脈)がある程度狭窄すると、労作時に十分な血液が流れず、胸苦しさとか胸痛などの症状を示す狭心症や、冠動脈が完全閉塞し、心筋組織が虚血状態になる心筋梗塞などがある。血行再建術の既往のある重症虚血性心疾患の患者は、日本で約10万人、米国で約180万人と推定されます。
   
5.naked DNA
   遺伝子がうまく働くためには、遺伝子が細胞の中に入る必要があるが、遺伝子はそのまま細胞に近づけても細胞の中に入っていくことはできない。そこで、細胞の膜を突破し、細胞の中に遺伝子を運ぶ役目をする「運び屋」が必要になる。通常、この「運び屋」としてウィルスを改良して使うことや、リポソームに導入遺伝子を封入して細胞内に取り込ませる方法が一般的だが、本HGF遺伝子治療薬では、プラスミドDNAと呼ばれる遺伝子を環状にしたものを使用する(naked DNA法)。プラスミドDNAだけでは、細胞の膜を突破する力は弱いが、筋肉内に注射する場合は遺伝子を発現することができる。この方法は、ウィルスやリポソームの持つ感染性や細胞毒性を心配する必要がなく、安全性の高い方法である。

2003/03/24 アンジェスエムジー

遺伝子機能解析の共同研究に関するお知らせ

 当社及び子会社
ジェノミディア株式会社(以下、ジェノミディア)は、大阪大学大学院医学系研究科の金田安史教授、株式会社島津製作所(以下、島津製作所)との間で、HVJエンベロープベクター(以下、HVJ−E非ウイルス性ベクター)を用いた高速遺伝子機能解析技術の開発と同技術により得られる新規有用遺伝子の応用技術開発の共同研究契約を締結致しましたのでお知らせ致します。

 この共同研究では、大阪大学がHVJ−E 非ウイルス性ベクターを用いた高速遺伝子機能解析技術を開発し、この技術を用いて当社グループが解析を行って新規有用遺伝子の候補を絞り込みます。そして、その結果得られた候補遺伝子について島津製作所が塩基配列を決定、データベース解析を行い、候補遺伝子の世界での研究状況を調査し、新規有用遺伝子であることを確認することとなります。
 当社グループとしては、HVJ−E 非ウイルス性ベクターの基礎研究を実施している大阪大学、及び遺伝子解析機器に強みをもつ島津製作所と協力することで、遺伝子機能解析の効率的な研究体制を構築することができます。

 この共同研究により得られた知的所有権は4者共有としますが、事業化分野については、当社が医薬事業、ジェノミディアが遺伝子探索事業、島津製作所が遺伝子診断事業を担当することになります。

 なお、共同研究の詳細については今後決定する予定であり、当社グループの業績への影響については、現時点では未定です。


<ご参考>

―遺伝子機能解析とは?―

 遺伝子機能解析とは、遺伝子の働きを調べる研究のことです。その研究の有力な方法として、調べたい遺伝子を実際に細胞や生体内に導入して、実際にそれにより生じる影響や働きを確認する手法があります。
 2000年にゲノムベンチャーなどによりヒトゲノムの塩基配列が解析されましたが、それ以来、世界のバイオ及び製薬会社は、医療や食品、環境分野での事業化を目指して、遺伝子機能解析による新規有用遺伝子の発見にしのぎを削っています。

―用語の解説―

1.HVJ(Hemagglutinating Virus of Japan)
 マウスの肺炎ウイルスの一種(ヒトへの感染力はなし)。1950年代に日本で発見。別名、センダイウイルスと呼ばれています。ウイルス外膜に2種類の糖蛋白(FとHN)があり、この蛋白が2種類の細胞を融合させる作用(細胞融合)を持っています。

2.ベクター
 遺伝子が細胞や生体内で上手く働くためには、細胞のなかに入らなければなりません。遺伝子は、そのまま細胞に近づけても細胞の中に入っていくことはできないので、遺伝子機能解析や遺伝子治療には、細胞の膜を突破し、細胞の中に遺伝子を運ぶ役目をする優れたベクター(運び屋)が必要になります。

3.HVJ エンベロープベクター(HVJ−E 非ウイルス性ベクター)
 HVJ エンベロープベクターは、HVJのゲノムを全て除去し、外膜のみを利用したものです。このベクターは、外膜に細胞融合作用を持つ2つの蛋白質があることから、高い効率で、しかも迅速に遺伝子を運び込むことができます。さらに、ウイルスのゲノムは全て除去されていることから、ヒトに対する安全性も高く、また一度に大量の遺伝子を封入することができます。このため、遺伝子機能解析の有力なツールとなります。
 なお、このベクターの製造技術は、大阪大学の金田安史教授により発明され、その権利は当社が譲渡を受けています。

    


―会社概要―

アンジェスエムジー株式会社(AnGes MG, Inc.)
  本社 : 大阪府豊中市新千里東町一丁目4番2号
  代表取締役社長 : 山田英
  設立 : 1999年12月
  資本金 : 1,802百万円(2002年12月末現在)
  従業員数 : 62名(2002年12月末現在)
  売上高 : 1,794百万円(2002年12月期)
  事業内容 : 遺伝子医薬の研究開発、新規ベクター技術の開発など
     
ジェノミディア株式会社(GenomIdea Inc.)
  本社 : 大阪府大阪市北区天満4丁目15番5号
  代表取締役社長 : 橋口徳郎
  設立 : 2002年7月
  資本金 : 40百万円(2002年12月末現在)
  従業員数 : 2名(2002年12月末現在)
  売上高 : − 百万円(2002年12月期)
  事業内容 : 治療用及び診断用の新規有用遺伝子の探索など
     
  アンジェスエムジー 「平成14年12月期第3四半期連結業績状況」
 平成14年7月1日に、HVJ エンベロープベクターにより治療用及び診断用遺伝子を発見することを目的として、
当社72%出資子会社ジェノミディア株式会社を設立いたしました。
     
株式会社島津製作所(SHIMADZU CORPORATION)
  本社 : 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1番地
  代表取締役社長 : 矢嶋英敏
  設立 : 1917年9月
  資本金 : 約168億円(2002年12月期)
  従業員 : 約3,600名(2002年12月期)
  売上高(連結) : 1,920億84百万円(2002年3月期)
  事業内容 : 分析計測機器・医用機器・航空機器・産業機器の製造販売

2002/11/21 アンジェスエムジー

HVJエンベロープベクター製造用パイロットプラント完成のお知らせ

 当社は、HVJ エンベロープベクター(以下、HVJ-E 非ウィルス性ベクター)製造用パイロットプラントの建設に着手していましたが、この度、池田ラボ内に完成しましたのでお知らせ致します。
 この施設は、GMP(Good Manufacturing Practice、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)に準拠したプラントです。HVJ-E 非ウィルス性ベクターは、遺伝子の機能を研究する遺伝子解析分野については既に製造技術を確立し、石原産業株式会社から研究用試薬が発売されていましたが、この施設の完成により来年度からは医薬品分野のドラッグデリバリーシステム(薬剤を患部に運ぶ技術)として開発することが可能となります。

 HVJ-E 非ウィルス性ベクターは、1950 年代に日本で発見されたHVJ(Hemagglutinating Virus of Japan、別名センダイウィルス)のゲノムを全て除去し、膜のみを利用した技術です。HVJ-E 非ウィルス性ベクターは、膜に細胞を融合(細胞融合)する作用があることから、導入効率が高く、しかもウィルスゲノムが全て除去されているため、安全性も高い技術です。
 既存のベクターは、主にウィルス性ベクターと非ウィルス性ベクターに分けられますが、ウィルスの感染能力を利用するウィルス性ベクターは、導入効率は高いが安全性の面に問題があり、脂質材料の膜などによる非ウィルス性ベクターは、安全性は高いが導入効率の面に問題がありました。HVJ-E 非ウィルス性ベクターは既存ベクターの問題点が解決された技術であり、汎用性が高く、世界をリードするベクターになる可能性があります。

 医薬品分野への応用については、遺伝子治療薬や核酸医薬、蛋白医薬など生体高分子を利用する先端医薬品だけでなく、低分子化合物など従来からの医薬品に対しても、体内での薬剤吸収を向上するドラッグデリバリーシステムとして有効である可能性があります。
 当社では、遺伝子治療や蛋白医薬など先端医薬品への開発を進めるとともに、まずは全身投与では副作用が強い抗癌剤に応用することで、患部に効率的な送達をする薬剤の開発を行う予定です。そのために国内外の製薬会社と提携し、2?3 年以内の臨床試験入りを目指します。

 なお、HVJ-E 非ウィルス性ベクターの開発については、経済産業省やその関連の特殊法人である新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、独立行政法人産業技術総合研究所の御支援を頂いています。また、同ベクターの基本特許については、大阪大学医学部の
金田安史教授から主要国に出願されましたが、同教授から当社が権利譲渡を受けています。


2003/05/01 アンジェス エムジー

HGF遺伝子治療薬の米国における臨床試験開始のお知らせ

 当社は米国子会社を通して、HGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症)の臨床試験を開始致しましたのでお知らせします。当社グループは年初に米国FDAから
IND(Investigational New Drug、治験薬)承認を得て臨床試験開始に向けて準備を進めて参りましたが、この度、第二相臨床試験として第1例目の症例への投与が実施されました。これにより、国内企業では当社グループが初めて、米国で遺伝子治療の臨床試験を始めたことになります。

 HGF遺伝子治療薬は、血管新生作用があり、動脈硬化など血管内腔が狭くなり血液の流れが悪くなる虚血性疾患の治療を目指す薬剤です。従来の薬剤と異なる作用を持つため、既存の薬物療法が不十分な患者、手術が困難な患者においても効果が期待されます。主に、下肢の血流が悪化する末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)、心臓の血流が悪くなる虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)が対象となり、当社では、両分野での開発を進めています。

 なお、HGF遺伝子治療薬の末梢性血管疾患及び虚血性心疾患の両分野について、日米欧の販売権は、第一製薬株式会社に供与しています。

<ご参考>

―HGF遺伝子治療薬の特徴・医療上の意義―

 HGFは強い血管新生作用を有することが知られていますが、本治療薬はHGFを産生する遺伝子を虚血部位に投与することで、局所にHGFたんぱく質を発現させ血管新生を促して虚血状態の改善を図るもので、国産初の遺伝子治療薬です。本治療薬は、ウイルスベクターを用いないnaked DNAであり、ウイルスベクターに由来する副作用を回避できます。また、従来の薬物の作用機序と異なり、血管新生により虚血状態を改善するため、既存の治療法が無効な難治性の末梢性血管疾患や虚血性心疾患に効果が期待できる画期的な治療となる可能性があります。

―用語の解説―

1. 遺伝子治療薬(gene medicine)
    遺伝子または遺伝子の一部を有効成分とする医薬品。
     
2. 肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor:HGF)
    肝細胞から発見された増殖因子で、血管新生作用を有する他、発生過程における器官形成や傷害に伴う組織・器官の再生において重要な役割を担う。
     
3. 末梢性血管疾患(peripheral arterial disease)
    四肢の末梢血管が閉塞することにより、筋肉や皮膚組織が虚血状態に陥り、しびれ、冷感、間歇性跛行、安静時疼痛、下肢潰瘍などの症状を示す。閉塞性動脈硬化症やバージャー病等がある。末梢性血管疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)の患者は、日本で約10万人、米国で約100万人と推定されます。
     
4. 虚血性心疾患(ischemic heart disease)
    心臓を養う動脈(冠動脈)がある程度狭窄すると、労作時に十分な血液が流れず、胸苦しさとか胸痛などの症状を示す狭心症や、冠動脈が完全閉塞し、心筋組織が虚血状態になる心筋梗塞などがある。血行再建術の既往のある重症虚血性心疾患の患者は、日本で約10万人、米国で約180万人と推定されます。
     
5. naked DNA
    遺伝子がうまく働くためには、遺伝子が細胞の中に入る必要があるが、遺伝子はそのまま細胞に近づけても細胞の中に入っていくことはできない。そこで、細胞の膜を突破し、細胞の中に遺伝子を運ぶ役目をする「運び屋」が必要になる。通常、この「運び屋」としてウイルスを改良して使うことや、リポソームに導入遺伝子を封入して細胞内に取り込ませる方法が一般的だが、本HGF遺伝子治療薬では、プラスミドDNAと呼ばれる遺伝子を環状にしたものを使用する(naked DNA法)。プラスミドDNAだけでは、細胞の膜を突破する力は弱いが、筋肉内に注射する場合は遺伝子を発現することができる。この方法は、ウイルスやリポソームの持つ感染性や細胞毒性を心配する必要がなく、安全性の高い方法である。

2004/02/16 アンジェス エムジー

北海道システム・サイエンスとアンジェスエムジーが基本合意
−日本初のGMP基準の製造施設構築により、核酸医薬を安定確保へ−
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=65145

 当社は、この度、核酸合成に関し有力な北海道システム・サイエンス株式会社(以下、HSS)との間で、HSSが今後予定している日本で初めてのGMPレベル(Good Manufacturing Practice、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)の核酸製造に関して基本合意を致しましたのでお知らせいたします。

 この基本合意は、具体的には、当社が、これまでの核酸医薬開発の経験を生かして、医薬品原薬としての品質管理などのGMP製造の技術アドバイスを行い、HSSがこのGMPを満たした製造施設構築により当社に核酸医薬の安定供給を行います。

 核酸医薬は、欧米を中心にアンチセンスやデコイなどの治療薬が開発されていますが、最近では第三相臨床試験などの開発後期や商業化のステージに入っており、欧米の受託製造各社は、GMPを満たした製造施設の大型化による核酸医薬の量産化に努めております。

 一方で、国内ではこれまで核酸医薬の開発は基礎研究のステージに留まっていたため、医薬品開発に用いることができるGMPレベルでの核酸医薬を製造する施設はありませんでした。しかしながら、核酸医薬の開発を事業の柱とする当社では、今後も核酸医薬を安定確保する必要があることから、これまでの核酸医薬開発の経験を生かして、核酸合成に関し有力なHSSと共同でGMP製造の技術開発を進め、HSSが日本で初めてのGMPを満たした核酸製造施設を構築する計画を進めておりました。

 今回の基本合意はこの核酸製造施設に関するもので、当社が原薬の品質管理などのGMP製造の技術アドバイスを行い、HSSが将来このGMPを満たした製造施設により当社に核酸医薬の安定供給を行うことに合意するもので、当社としては、今後の探索的研究から初期臨床試験までに使用するGMPレベルの核酸医薬の安定確保に目処を付けたことになります。

 最初の委託は、今後開発に着手する予定の核酸医薬の動物試験や初期臨床試験など開発初期における原薬製造を予定しており、その後の委託範囲の拡大についても、HSSの製造設備規模などを考慮しながら、両社で随時検討していくことにしています。


<ご参考>
1.核酸医薬
 核酸医薬とは、遺伝子の構成成分の一部を使うもので、核酸(DNA及びRNA)からできているため、核酸医薬と呼ばれております。核酸医薬は、核酸合成機で人工的に作ることができます。

2.デコイ
 遺伝子は、転写因子がゲノムに結合してスイッチが入りますが、デコイは、そのゲノム上の転写因子結合部位と同じ配列を含む二重鎖の短い核酸で、体内に投与すると転写因子がゲノムに着地することを阻害して遺伝子の働きを抑えます。

3.アンチセンス
 遺伝子が働くときには、DNAの遺伝子情報が、mRNAに転写され、その情報にもとづいて蛋白質が合成されます。
 アンチセンスは、mRNAに相補的な配列を持つ核酸医薬で、体内に投与するとmRNAに結合して遺伝子の働きを抑えます。

― 会社概要 ―

●北海道システム・サイエンス株式会社(Hokkaido System Science Co.,Ltd)
本 社:札幌市北区新川西2条一丁目2番1号
代表取締役社長:水谷 幸雄
設 立:1988年9月
資本金:126百万円(2003年9月末現在)
従業員数:95名(2003年9月末現在)
売上高:1,086百万円(2002年12月期)
事業内容:受託DNA合成及び受託DNAシーケンスなど