2006/1/23 共同

米ウェスチングハウス、東芝に5800億円で売却へ・英紙

23日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(アジア版)は、英国核燃料会社(BNFL)関係者の話として、同社が傘下の米原発メーカー、ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)を東芝に売却することをこのほど決定したと報じた。売却金額は50億ドル(約5800億円)で、26日に開く取締役会で正式決定するという。

WH社をめぐっては、米電機・金融大手
ゼネラル・エレクトリック(GE)が日立製作所と共同で買収を提案していたほか、三菱重工業も名乗りを上げていた。

同紙はBNFLが東芝を選んだ理由として、提示金額のほか、中国への原発ビジネスなどで東芝がWH経営陣の方針を尊重すると判断したことなどを挙げた。

 

2006年2月6日 東芝              説明資料

ウェスチングハウス社株式取得による原子力事業の強化について

 本日、当社は、英国原子燃料会社(British Nuclear Fuels.plc:以下、BNFL)と、同社のグループ会社であるBNFL USA Group Inc.およびWestinghouse Electric UK Limited(以下、両社を併せてウェスチングハウス社)の全株式の取得に関する契約を締結しました。取得額は54億ドル(約6,210億円、115円/ドルで換算)です。

 今後、当社とBNFLは、東芝グループへのウェスチングハウス社の株式譲渡に関する詳細事項についてさらに調整を続け、行政許認可などの諸手続を経て、株式取得手続きを完了する計画です。

 世界の原子力発電設備および燃料関連事業で豊富な実績を持つウェスチングハウス社が東芝グループの一員となることは、今後当社がグローバルなエネルギー関連事業を展開する上で極めて重要な意義を持つものです。両社がそれぞれの原子力事業で得意とする分野を最適に組み合わせて相互補完関係を構築することにより、世界トップクラスのグローバル原子力グループを形成し、沸騰水型原子炉(以下、BWR)*1、加圧水型原子炉(以下、PWR)*2の両方式を推進するリーディングカンパニーをめざします。

 なお、今回の株式取得により形成される新たな事業グループの将来性に関し、既にエネルギー関連事業に携わる複数の大手国際企業から高い評価を受けており、当社は、他の出資者と共にウェスチングハウス社の株式を保有する方針です。当社がウェスチングハウス社の株式のうち51%以上を保有し、残りについては、共同出資者が保有する予定です。

*1 沸騰水型原子炉: Boiling Water Reactor (BWR) 米国ゼネラルエレクトリック社(GE)が開発、実用化した炉型
*2 加圧水型原子炉: Pressurized Water Reactor (PWR) 米国ウェスチングハウス社(WH)が開発、実用化した炉型

今回の株式取得の意義

ウェスチングハウス社について

当社の原子力事業について

株式取得後の事業運営


2006年10月04日 東芝

ウェスチングハウス社の株式取得について

 当社は、本年2月6日に英国原子燃料会社(British Nuclear Fuels.plc:以下、BNFL)と、同社のグループ会社であるBNFL USA Group Inc.およびWestinghouse Electric UK Limited(以下、両社を併せてウェスチングハウス社)の株式の取得に関する契約を締結して以来、本株式取得に必要となる行政審査・認可手続き等を行ってきましたが、契約上必要とされる米国や欧州の独禁法審査などが9月末をもって終了したことを受け、本年10月中に株式取得を完了(クロージング)する予定です。

 合わせて、当社は、株式取得後の新体制における戦略的共同事業パートナーとして、米国の大手エンジニアリング会社であるThe Shaw Group Inc.(ショー・グループ:以下、Shaw)及び石川島播磨重工業株式会社(以下、IHI)の2社と株主間契約を締結しました。

 株式取得時点の出資比率は、当社77%、Shaw 20%、IHI 3%となります。この結果、当社の出資額は4,158百万米ドルとなります。