asahi-kurare

 

2016/12/20  旭硝子

旭硝子、CDMO大手 CMC Biologics を買収

旭硝子は、大手バイオ医薬品原薬の開発製造受託企業(CDMO:Contract Development & Manufacturing Organization ) であるCMC Biologics の全株式を約600億円で取得することにつき、主要株主である Monitor Clipper Partners および European Equity Partners を含む全株主との間で株式譲渡契約を締結しました。

CMC Biologics は、動物細胞と微生物を用いたCDMOで、医薬品開発から商業医薬品向けに、プロセス開発。スケールアップおよび商業製造までの高付加価値のサービスを提供しています。約530名の従業員を有し、デンマーク(コペンハーゲン)と米国(シアトルおよびバークレー)の製造拠点をベースにグローバルに事業を展開しています。

当社は、1985年にバイオ事業を発足、2000年初めよりバイオ医薬品製造受託事業を開始し、主に日本で微生物を用いたCMO(Contract Manufacturing Organization)  事業を行ってきました。本年8月に微生物を使ったCDMOであるドイツのBiomevaを買収し、欧州での製造、開発拠点を獲得しました。それに続く今回の買収は、動物細胞を用いたバイオ医薬品製造技術の獲得とその主要市場であるお宇部うの顧客基盤獲得を目的とした、当社のバイオ事業戦略の一環です。

 

 


2020年05月14日 

AGCが製造を受託するCytoDyn社の新型コロナウィルス向け治療薬候補「レロンリマブ」が、米国での臨床試験進行

AGCのCDMO*1事業子会社であるAGC Biologics社(本社:米国)が原薬製造を受託している、米国CytoDyn社の開発した新型コロナウィルス向け治療薬候補「レロンリマブ」について、米国FDAが第2b/3相臨床試験実施を承認しました。
 
CytoDyn社の開発した「レロンリマブ: Leronlimab」は、HIVや乳癌の患者向けに開発されている治療薬です。本治療薬を新型コロナウィルスの患者に投与することで、サイトカインストームを抑制する効果等があり得ると考えられています。既に米国の新型コロナウィルス重症患者に実際に投与され、効果が確認されたことから、今回の臨床試験進行の承認がなされました。

AGCグループは、製薬会社の新型コロナウィルスワクチンや治療薬の製造を担い、新型コロナウィルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していきます。

*注釈
*1 CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
*2 サイトカインストーム: 感染症などの原因により、血中サイトカインの異常上昇が起こり、多臓器不全にまで進行する状態

■CytoDyn社について
CytoDyn社は、複数の適応症に対応可能な、革新的な治療法の開発に焦点を当てたバイオテクノロジー企業です。同社の開発する「レロンリマブ」は、ウィルス侵入阻害剤と呼ばれる新しいクラスの治療薬に属し、HIV等の治療のためのモノクローナル抗体の1つです。詳細は下記URLをご覧ください。
URL:https://www.cytodyn.com/

 

2020年05月14日 AGC   

AdaptVac社から新型コロナウィルス向けワクチン候補の製造を受託

AGCのCDMO*1事業子会社であるAGC Biologics社(本社:米国)が、デンマークのAdaptVac社から、新型コロナウィルス向けワクチン候補の製造を受託しましたのでお知らせします。

本ワクチンは、2020年後半より臨床試験開始をAdaptVac社が目指し開発されているものです。
 

AdaptVac社は、新型コロナウィルス感染拡大防止のためのEUのコンソーシアム「PREVENT-nCoV」のメンバーで、新型コロナウィルス向けワクチンの開発に取り組んでいます。同社の有するウィルス様粒子(VLP)*2技術は、高い安全性と有効性を持ち、新型コロナウィルスの感染から人体を保護する有効なワクチン候補として注目されています。

当社CDMO事業子会社のAGC Biologics社は、動物細胞と微生物を生産に用い、プロセス開発、スケールアップ、治験段階から商用医薬品原薬の製造に至るまで、様々な高付加価値サービスを提供しています。今般同社のグローバルで統一された高水準の品質・サービス力を評価され、新型コロナウィルス向けワクチンの製造パートナーとして選定されました。

AGCグループは、製薬会社の新型コロナウィルスワクチン製造を担うことで、新型コロナウィルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していきます。

*注釈
*1 CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
*2 ウィルス様粒子(VLP): ウィルスと同様の構造を持つことから、ワクチンとしての高い免疫獲得効果が期待され、かつ体内でウィルスの増殖がなく安全性に優れるため、有望なワクチン技術として注目されている。
 

ご参考

■AdaptVac社について
AdaptVac社は、感染症・癌・免疫疾患を治療、予防するための治療薬、ワクチンの開発を目的とした、ExperS2ion Biotechとコペンハーゲン大学のスピンアウトベンチャーNextGen Vaccines ApSの合弁会社です。詳細は下記URLをご覧ください。

 


2020 年5月21日        

AGC、タカラバイオから新型コロナウィルス DNA ワクチン中間体の製造を受託

AGCのCDMO事業子会社であるAGC Biologics(本社︓米国)が、タカラバイオから、新型コロナウィルス向けDNAワクチン中間体の製造を受託しましたのでお知らせします。

CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)

本ワクチンは、2020 年夏頃からの臨床試験開始を目指し開発されています。

DNAワクチンは、危険な病原体を一切使用せず、安全かつ短期間で製造できる特徴があります。対象とする病原体のたんぱく質をコードする環状DNA (プラスミドDNA) を接種することで、病原体タンパク質を体内で生産し、病原体に対する免疫を付与します。弱毒化ワクチンなどとは異なり、病原性を全く持たないため、安全であると言われています。

本ワクチンは大阪大学およびアンジェス株式会社が有するDNAプラスミド製品の開発実績をもとに開発され、タカラバイオがその製造を担うものです。

202035 アンジェス株式会社

アンジェス、大阪大学が新型コロナウィルス(COVID-19)に対するDNAワクチン共同開発に着手

当社では、HGF治療用製品においてDNAプラスミド製品(重症虚血肢治療用「コラテジェン筋注用」を上市した実績を元に、大阪大学と共同で新型コロナウイルス対策のための予防用DNAワクチンの開発を行うことを決定いたしましたことをご報告いたします。

SARS-CoV-2のゲノム配列に基づき、S蛋白質の遺伝子を導入したプラスミドDNA(環状のDNA)を設計。



このプラスミドDNAを産生する組換え大腸菌を確立し、GLP試験に使えるDNAワクチンの原薬を製造した。

プラスミドDNAを体内に投与することで、体内で治療に必要とされる物質がつくられる。

ーーーーーー

2020521日  アンジェス

アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発
 
ワクチン製造体制強化に向けてAGC Biologics社とCytivaが参画

202035日に発表した新型コロナウイルス向けDNAワクチンの大阪大学との共同開発におけるワクチン製造において、新たにAGC Biologics Cytiva(旧GEヘルスケアライフサイエンス:日本の法人はグローバルライフサイエンステクノロジーズジャパン)が参画することが決定いたしましたことをご報告いたします。

両社は新型コロナウイルスDNAワクチン製造強化を目的として、製造を担当とするタカラバイオ社の協力体制に加わることになります。

当社および大阪大学(臨床遺伝子治療学・健康発達医学)が有するプラスミドDNA製品の開発実績を生かし、コロナウイルスの予防用DNAワクチンを共同開発
製造はプラスミドDNAの製造技術と製造設備を有するタカラバイオが担当
ダイセルが、新規投与デバイスによる皮内への遺伝子導入法を開発
臨床開発を促進するため、医薬品開発支援機関としてEPSホールディングス株式会社が参画
ペプチド研究所が、抗体価測定のためのペプチド合成研究を担当
新日本科学が、非臨床試験におけるDNAワクチンの安全性の検証業務を中心に担当
ワクチンの有効性等の評価指標となるバイオマーカーの探索でヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ社が参画
スリー・ディー・マトリックス社と抗体検査キットの国内臨床利用可能性を検討

< DNAワクチンとは> DNAワクチンは、危険な病原体を一切使用せず、安全かつ短期間で製造できる特徴があります。対象とする病原体のたんぱく質をコードする環状DNA(プラスミド)を接種することで、病原体たんぱく質を体内で生産し、病原体に対する免疫を付与します。弱毒化ワクチンとは異なり、病原性を全く持たないため、安全です。

AGC Biologicsは、日本・米国・欧州に製造拠点を有し、プロセス開発、スケールアップ、治験段階から商用医薬品原薬の製造に至るまで、様々な高付加価値サービスを提供しています。

今般同社の数十年にわたるCDMOの実績、およびグローバルで統一された高水準の品質・サービス力を評価され、新型コロナウィルス向けワクチンの製造パートナーとして選定されました。

AGCグループは、製薬会社の新型コロナウィルスワクチンや治療薬の製造を担い、新型コロナウィルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していきます。

 

参考 

2020/5/14 AGCの米国子会社が原薬製造を受託する医薬品がCOVID-19治療薬候補として臨床試験

     AGCの米子会社、デンマークのAdaptVac社から新型コロナウィルス向けワクチン候補の製造を受託


2020年06月04日

AGC Biologics、Novavaxから新型コロナウイルス感染症ワクチン候補アジュバントの製造を受託

AGCのCDMO*1事業子会社であるAGC Biologics(本社:米国)が、米国のNovavax社から、新型コロナウイルス感染症ワクチン候補「NVX-CoV2373」のアジュバント*2である「Matrix-M」の製造を受託しましたのでお知らせします。2020年から2021年にNovavax社が供給できるワクチン量の大幅増強に向け、「Matrix-M」の大量製造を可能とする、製造プロセス最適化の開発段階から受託をしています。
 
Novavax社は重篤な感染症の次世代ワクチン開発を行う、バイオテクノロジー企業です。「NVX-CoV2373」は、同社の独自のナノ粒子技術を使用して製造される新型コロナウイルス感染症ワクチン候補です。2020年7月に結果が見込まれる第1相臨床試験は、現在感染症流行対策イノベーション連合(CEPI*3)の支援のもとで実施されています。中でも「Matrix-M」は「NVX-CoV2373」の効果を高めるための、同社が占有するアジュバントです。

米Novavaxは、専有のナノ粒子技術を適用して作製したCOVID-19のワクチン候補(NVX-CoV2373)に関する第1/2相臨床試験を5月20日に開始したと発表した。
同試験は、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)から3億8800万ドルの資金を得て行われている。

AGC Biologicsは、日本・米国・欧州に製造拠点を有し、プロセス開発、スケールアップ、治験段階から商用医薬品原薬の製造に至るまで、様々な高付加価値サービスを提供しています。今般同社の開発力・高水準の品質・サービス力等を評価され、新型コロナウイルス感染症ワクチン候補の重要な成分である「Matrix-M」の製造受託が決定しました。

AGCグループは、製薬会社の新型コロナウイルス感染症ワクチンや治療薬の製造を担い、新型コロナウイルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していきます。

*1 CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
*2 アジュバント: ワクチンによる効果を増強したり補助したりする目的で併用される物質
*3 CEPI: 世界連携でワクチン開発を促進するため、2017年1月のダボス会議において発足した官民連携パートナーシップ(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations / 感染症流行対策イノベーション連合)日本、ノルウェー、ドイツ、英国、オーストラリア、カナダ、ベルギーに加え、ゲイツ財団、ウェルカムトラストが拠出し、世界規模の流行を生じる恐れのある感染症に対するワクチン開発を促進している
 

<ご参考>

■Novavax社について
Novavax社は重篤な感染症の次世代ワクチン開発を行う、バイオテクノロジー企業です。同社の開発するワクチンには、免疫応答を増強し、中和抗体の産生を刺激するためのアジュバントである「Matrix-M」が用いられています。
 

2026/1/19 AGC Biologics社が受託製造する遺伝子治療薬Waskyra、米国・欧州の販売承認を取得

AGCのバイオ医薬品CDMO事業子会社であるAGC Biologics S.p.A.(本社:イタリア ミラノ市)が受託製造したex vivo遺伝子治療薬Waskyraに対し、米国食品医薬品局(FDA)および欧州委員会より販売承認が付与されました。
Waskyraは、イタリア政府認定の非営利バイオメディカル研究団体Fondazione Telethonが開発した、ウィスコット・オルドリッチ症候群向けの希少免疫疾患治療薬です。本承認により、患者様に新たな治療の選択肢を提供することが可能となります。

Fondazione Telethon : 1990年に設立されたイタリア政府公認の非営利団体。希少かつ複雑な遺伝性疾患の治療法開発を目指すバイオメディカル研究を推進

ex vivo遺伝子治療イメージ

ウィスコット・オルドリッチ症候群は出生男児約25万例に1例の割合で発症する希少な免疫疾患で、これまで対症療法や家族ドナーの造血幹細胞移植が主な治療法でした。
国立研究開発法人 国立生育医療研究センター

ウィスコット・アルドリッチ症候群(Wiskott-Aldrich syndrome: WAS)は、易感染性、サイズの減少を伴う血小板減少、湿疹を3主徴とし、その他にも自己免疫疾患や悪性疾患も合併する原発性免疫不全症です。遺伝形式はX連鎖性であり、X染色体上に存在するWASP 遺伝子の変異によって引き起こされます。WASP遺伝子によりコードされるWASP(WASタンパク)は細胞骨格やシグナル伝達に重要であることが明らかになっています。

ほぼすべての患者で血小板減少が認められ、またT細胞の機能異常を中心とした免疫異常から細胞外寄生菌やウイルスへの易感染性が出現します。湿疹はアトピー性湿疹様で難治性であり、その他にも様々な自己免疫疾患(自己免疫性溶血性貧血や血管炎など)を合併します。その他に注意が必要なこととして、特に10歳以上の患者さんではリンパ腫などの悪性疾患の発症を認めるようになります。

ウィスコット・アルドリッチ症候群の治療指針

支持療法

支持療法として、出血への対症療法(重大出血時の輸血)や感染症への抗菌薬、ガンマグロブリンの補充を行います。

造血幹細胞移植

感染症や出血、悪性疾患はWASの患者さんの予後を大きく低下させることから、これらの症状を呈する場合には、根治的治療が必要となります。根治的治療は造血幹細胞移植であり、これによってWASの様々な症状の改善、消失が期待できます。現在では、5歳以下で造血幹細胞移植を行った場合には、その長期生存率は良好であるとわかっています。同時に、5歳以上では様々な合併症からその成績が低下することもわかっていますので、このような場合には患者の状態や、移植のドナーの状況(HLAの一致した血縁者ドナーの有無など)を十分に検討した上で治療方針を決定します。

造血幹細胞遺伝子治療

上述したように、根治的治療である造血幹細胞移植が安全に行えない患者さんへの治療法として、近年自分の造血幹細胞(骨髄細胞)を利用した遺伝子治療が行われるようになりました。特にイタリアのグループ(本件と思われる)による治療法の報告では、7例のWAS患者さんに対して遺伝子治療が行われ、ほぼすべての患者さんで副作用を認めずに症状が改善しています。現在日本ではまだ行われていませんが、私たちはイタリアのグループとの共同研究として、このような造血幹細胞移植の最適なドナーがいない患者さんを対象とした遺伝子治療の開始に向け、準備を行っています。

 

Waskyraは、患者自身の細胞を採取し、疾患の原因となる遺伝子を修正するex vivo遺伝子治療薬であり、ドナー依存や拒絶反応のリスクを回避しつつ、最小限の負担で根治を目指す革新的な治療法です。 

AGC Biologicsは、ex vivo遺伝子細胞治療薬のプロセス開発および受託製造において、グローバルトップクラスの豊富な実績*3と知見を有しています。今回の承認に際し、同社はレンチウィルスベクター*4の製造、患者ごとに異なる遺伝子改変細胞の製造、ならびに規制当局への申請・対応支援など、包括的なサービスを提供しました。今後も商業生産に向けて支援を継続していきます。

レンチウィルスベクターベクターとは、目的の治療用遺伝子を細胞内に運ぶ役割をするもの(vector)。レンチウィルスベクターはベクターのうち、レンチウィルスを改変して用いるもの。
 

AGCグループは、中期経営計画 AGC plus-2026で3つの社会的価値を掲げています。このうち “Well-being” では、生活や医療に必要な製品・サービスを安定的に提供し、安心・安全で健康な暮らしに貢献することを目指しています。ライフサイエンス事業は医農薬CDMOサービスを通じて、グローバルで高水準の品質・サービスを提供し、各拠点のシナジーを最大化することで、社会に貢献していきます。