2010年4月14日 ベーリンガーインゲルハイム・ ジャパン・インベストメント合同会社

エスエス製薬株式会社の普通株式に対する公開買付けの結果に関するお知らせ

ベーリンガーインゲルハイム・ ジャパン・インベストメント合同会社は、平成22年2月10日、エスエス製薬株式会社(コード番 号:4537 東京証券取引所第一部、以下「対象者」といいます。)の普通株式を公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)により取得することを決 定し、平成22年2月15日から本公開買付けを実施しておりましたが、本公開買付けが平成22年4月13日をもって終了いたしましたので、その結果につい て以下のとおりお知らせいたします。

(6)買付け等の価格
   普通株式1株につき、金710円

2.買付け等の結果
(1)公開買付けの成否
 応募株券等 の総数(108,666,190株)が買付予定数の下限(96,497,101株)以上となりましたので、公開買付開始公告及び公開買付届出書に記載のと おり、応募株券等の全部の買付けを行います。

買付け等後における株券等所有割合 93.83% 
(これまで、日本ベーリンガーインゲルハイム
が約60.2%を保有)

(取得に要する額は約271億円)


Boehringer Ingelheim Auslandsbeteiligungs GmbH

2010年2月10日

エスエス製薬株式会社の普通株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ

ベーリンガーインゲルハイム・ジャパン・インベストメント合同会社は、平成22年2月10日、以下のとおり、エスエス製薬株式会社の普通株式を公開買付けにより取得することを決定いたしましたので、お知らせいたします。

1.買付け等の目的
(1) 本公開買付けの概要

公開買付者は、日本ベーリンガーインゲルハイムより、保有する対象者株式の全てである70,444,343株(「株式所有割合」:約60.2%)を本公開買付けに応募する旨の同意を得ております。

また、公開買付者は、応募株券等の総数が買付予定数の下限(96,497,101株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付けを行いません。応募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合は、買付予定数の上 限を設定しておりませんので、応募株券等の全部の買付けを行います。

なお、対象者の取締役会は、本公開買付けについて賛同の意見を表明すること及び対象者の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議したとのことです。

(2) 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針

ベーリンガー インゲルハイム グループは、全世界47カ国に41,000人を超える従業員を擁する世界トップ20の製薬会社の一つで、平成20年度売上は115億95百万ユーロであり、ヒト用医薬品ビジネス及びアニマルヘル スビジネスを中心に活動しております。ヒト用医薬品ビジネスは売上の96%を占めており、その大部分は医療用医薬品及びコンシューマーヘルスケア(「CHC」)製品で、その他化学薬品及びバイオ医薬品の業界向 け製品にも取り組んでおります。ベーリンガー インゲルハイム グループは世界規模でCHCビジネスを 展開・成長させており、研究・開発、生産、物流等多くの施設を全世界に配置しております。CHCビジネスの平成20年度売上 は11億90百万ユーロで、平成20年度には全世界において市場シェア2.7%を占め、世界第6位にランクしております。

一方、対象者は、創業245年の歴史を誇る、日本を代表する製薬会社であり、平成22年2月10日に対象者が公表した平成21年12月期決算短信によれば、平成21年度売上は414億88百万円です。対象者は、平成17年4月に医療用医薬品事業を分割・譲渡し、OTC医薬品(一般用医薬品)事業を中心としたCHCビジネスに経営資源を集中する等、ここ数年に渡り大きな事業構造改革に取り組んでおります。現在は、「OTCのチャンピオン」となるべく企業体質の強化を図っており、経営戦略をIBM(Ideal Business Model:理想のビジネスモデル)として掲げ、継続的 な収益力ある成長へつなげるために、効率的で生産性の高い社内組織の実現に向けた構造改革を進めております。BIグループは、対象者を完全子会社化した後も、引き続き、対象者によるかかる事業構造改革等を支持していきます。

BIグループは、製薬業界における急激なグローバル化に従って、従来の多角的事業経営から、CHCビジネスを含むヒト用医薬品ビジネスにコア事業をシフトしてまいりました。その中で、昭和49年より対象者と戦略的協調体制を 進めてまいりました。平成13年10月には、NBが対象者を連結子会社化しております。BIグループ及び対象者は、長きに渡る協調体制をさらに強化し、また、BIグループのグローバルな情報力及び研究開発力と、対象者の強力な販売力及び新製品開発力を生かし、ベーリンガー インゲルハイム グループにとって2番目に大きな市 場である日本におけるビジネスを順調に展開しております。

日本国内におけるCHC市場は、医薬品市場の規制緩和や消費者の健康志向を背景に、さらなる変化と、それに伴う新たな商機の到来が見込まれておりますが、一方で、個人消費の伸び悩みやOTC医薬品市場での同質化競 争・価格競争の激化が進んでおります。そのような中、BIグループは、日本市場において強力なブランド力を有する対象者を完全子会社化することによって、日本におけるCHCビジネスの市場における地位をより一層強化し、かつ、 発展させることができると考え、本公開買付けを含む対象者の完全子会社化取引の実施を決定いたしました。

BIグループは、対象者を完全子会社化することにより、対象者はBIグループとの連携を一層強化することができると考えています。また、BIグループが対象者を完全子会社化することにより、BIグループ及び対象者の共同意思 決定プロセスの効率性が向上し、BIグループが持つ経営資源及びノウハウを対象者と共有することができるようになります。さらに、対象者がグローバル企業グループの日本における完全子会社となることで、対象者の従業員も成長と キャリアアップの機会を享受することが期待できます。

また、BIグループは、対象者に対し、BIグループにおけるグループポリシーに従って、BIグループの医療用医薬品に関するスイッチOTCについて、BIグループにおける他の子会社と同様の権利を付与すること、及び、BIグループの 幅広いCHC製品やCHCパイプラインに関する情報、医療用医薬品業界のネットワーク等の様々な資産を活用させる機会を与えることを企図しており、これによって、対象者においては、新製品開発の企画及び開発の早期かつ効 率的な実施が可能となります。さらに、BIグループは、BIグループのグローバルなチャネルやリソースを生かして対象者の製品に係る海外市場を開拓していくこと、M&Aの機会を対象者と共同で評価し追求していくこと、他の海外 CHC企業からの対象者への製品供給の可能性を増大させていくこと、対象者と共同してより効率的な組織運営や共同購買等を行っていくこと等を企図しており、これにより対象者は、幅広いシナジーを発揮する機会を得ることが可 能になります。また、BIグループは対象者の完全子会社化後も、BIグループにおけるグループポリシーに従って対象者の自主性・独立性を尊重し、対象者の事業の強化を図っていくこととし、厳しい市場環境を勝ち抜くために、対象 者の伝統ある会社名・製品名を存続させ、BIグループは対象者をCHCビジネスにおける中心企業と位置付けます。

上記の事項に加え、有力なパイプラインを有するBIグループの医療用医薬品における強固な世界規模のビジネスを活用する機会を得ることにより、対象者は、さらなる競争力を得ることができます。

なお、BIグループは、対象者の完全子会社化後、BIグループの日本におけるグループ会社経営を集約化すること等を目的として、後記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」記載の 吸収合併及び共同持株会社の設立を行うことを予定しておりますが、その詳細及び時期は本日現在では未定であり、また、事業環境の変化等の影響によっては、これらを実施しない可能性があります。

(3) 本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置

@ 独立した第三者算定機関からの株式価値算定書等の取得
公開買付者は、本公開買付けにおける対象者普通株式の1株当たりの買付価格(以下「本公開買付価格」といいます。)の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者を含むBIグループ及び対象 者から独立した第三者算定機関であり、またフィナンシャル・アドバイザーである野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)に対し、対象者の株式価値の算定を依頼しました。

野村證券は、市場株価平均法、類似会社比較法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)の各手法を用いて対象者の株式価値の算定を行い、公開買付者は野村證券から平成22年2月10日 に対象者の株式価値算定書を取得しております(なお、公開買付者は、本公開買付価格の公正性に関する評価(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。)。上記各手法において算定された対象者普通株式1株当たりの価 値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。

市場株価平均法 495円から527円
類似会社比較法 311円から556円
DCF法 552円から740円

公開買付者は、野村證券から取得した株式価値算定書の各手法の算定結果を参考として、その分析結果を総合的に勘案し、本公開買付価格について検討しました。検討にあたっては、上記算定結果に加え、対象者普通株式 の市場株価動向、対象者による本公開買付けへの賛同の意見表明の可否、過去の発行者以外の者による株券等の公開買付けの事例において買付価格決定の際に付与されたプレミアムの実例及び本公開買付けに対する応募数の見通し等を総合的に勘案し、かつ後記「A独立した特別委員会の設置」で定義する特別委員会との協議及び交渉の結果も踏まえ、平成22年2月10日、最終的に本公開買付価格を710円と決定いたしました。なお、本 公開買付価格は、平成22年2月9日の東京証券取引所における対象者普通株式の普通取引終値の530円に対して34.0%、平成22年2月9日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均 値512円に対して38.7%、平成22年2月9日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値502円に対して41.4%、平成22年2月9日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値496円に対して43.1%のプレミアムをそれぞれ加えた金額になります。

一方、対象者の取締役会は、本公開買付価格の公正性を担保するため、公開買付者を含むBIグループ及び対象者から独立した第三者算定機関であり、また後記「A独立した特別委員会の設置」で定義する特別委員会が指 定したフィナンシャル・アドバイザーである株式会社KPMG FAS(以下「KPMG FAS」といいます。)に対象者普通株式の株式価値の算定 を依頼し、平成22年2月10日付で株式価値算定書を取得しているとのことです。

KPMG FASは、当該株式価値算定書において、市場株価平均法及びDCF法を用いて対象者普通株式の株式価値を算定しており、上記各手法に基づき分析した対象者普通株式1株当たりの株式価値の分析結果は以 下のとおりであるとのことです。

市場株価平均法 494円から530円
DCF法 645円から743円

対象者の取締役会は、KPMG FASより、平成22年2月10日付で、710円 という本公開買 付価格は対象者の株主にとって財務的見地から妥当である旨のフェアネス・オピニオンを取得したとのことです。

A 独立した特別委員会の設置

B 独立した法律事務所からの意見書の取得

C 利害関係のない取締役及び監査役全員の承認

D 他の買付者からの買付機会を確保するための措置
以上に加え、公開買付者は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。)に定められた買付け等の期間の最短期間が20営業日であるところ、本公開買付けにおける買付け等 の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を41営業日(公開買付期間の末日は平成22年4月13日)に設定しております。このように公開買付期間を比較的長期間に設定することにより、対象者株式について他の買付者に よる買付けの機会を確保し、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。

さらに、公開買付者は、対象者との間で、公開買付者以外の対抗買付者が実際に出現した場合に当該対抗買付者が対象者との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は一切行っておらず、上記公開買付期間の設 定とあわせて、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。

E 買付予定数の下限の設定
公開買付者は、BIグループの一員であるNBが対象者普通株式を70,444,343株(株式所有割合:約60.2%)保有しており、当該株式についてNBより本公開買付けに応募する旨の同意を得ていることに鑑み、NB及 び対象者以外の対象者の株主の皆様が平成21年9月30日現在保有している株式数(45,370,210株)の多数の応募がなければ本公開買付けが成立しない水準である、対象者の第83期第3四半期報告書(平成 21年11月13日提出)に記載された平成21年9月30日現在の発行済株式総数(116,966,183株)の約82.5%に相当する96,497,101株を買付予定数の下限に設定しております。このように、公開買付 者は、対象者の発行済株式総数の約82.5%に相当する応募が得られない場合には応募株券等の全部の買付けを行わないこととすることにより、対象者の少数株主の皆様の意思を尊重しております。

(4) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

本公開買付けが成立した場合で、本公開買付けにより公開買付者が対象者の発行済株式の全てを取得できなかった場合には、公開買付者は、以下の方法により、公開買付者が対象者の発行済株式の全てを取得することを企図しております。

(5) 上場廃止となる見込み及びその理由
対象者普通株式は、現在、東京証券取引所市場第一部に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付けを行う株券等の数に上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所 の定める株券上場廃止基準に従って、対象者普通株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。

(6) 公開買付者と対象者の株主との間における公開買付けの応募に係る重要な合意に関する事項
公開買付者は、NBより、NBの保有する対象者普通株式の全てである70,444,343株(株式所有割合:約60.2%)を本公開買付けに応募する旨の同意を得ております。

2.買付け等の概要
(1) 対象者の概要

@ 名称 エスエス製薬株式会社
A 所在地 東京都中央区日本橋浜町二丁目12番4
B 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 羽鳥成一郎
C 事業内容 医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品、食品等の製造・販売
D 資本金 10,172百万円(平成21年9月30日現在)
E 昭和2年10月29日 エスエス製薬株式会社
F 大株主及び持株比率(平成21年6月30日現在)
日本ベーリンガーインゲルハイム 60.22%
日本トラスティ・サービス信託銀行
(信託口4G)
1.95%
エスエス従業員持株会 1.04%
エスエス製薬 0.97%
日本トラスティ・サービス信託銀行
(信託口)
0.97%
日本マスタートラスト信託銀行
(退職給付信託口・川田工業褐)
0.94%
全兎会 0.79%
日本マスタートラスト信託銀行
(信託口)
0.79%
泰道リビング 0.73%
日本興亜損害保険 0.69%