インド 目覚めた経済大国 日経ビジネス人文庫
地図 | ||||||||||||||
人口 | : | 総人口 11億2千万人 出生率2%弱 「産児制限の優等生」 インディラ・ガンジーの断種などの強硬政策失敗 政府関与はタブー 女性に対する教育が奏功 都市部では急速に核家族化が進行 地方では農作業労働力確保で子供4〜5人もざら 2030年前後に14億人突破 中国を追い抜き世界一へ うち貧困層(1$/日以下の生活費) 3億人 初等教育就学率 83% 人口の2/3強 7億人が農村部 地域格差 1人当たり月間平均支出(2004) 25歳以下の若年層が
54% 有権者 7億人 多民族、多宗教、多言語
宗教 インド人民党は右翼的なヒンズー至上主義団体を母体 ◎インド憲法 世俗主義を明確に規定 |
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人的資源 | インド工科大学(IIT 国内7校)を筆頭とする理科系高等教育機関 年間40万人の技術者 世界で最初にゼロを発見した民族 抽象概念の思考や計算、情報処理に強い 激烈な競争社会 列車に乗るとき並ばない、割り込み運転 : 子供の時からサバイバルを生き抜く根性 |
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カースト |
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1947/8独立でカースト制度及びそれに基づく差別は憲法で禁止 地方、農村部では残る。 インド政府 不可触民への Affirmative
action インド西部 「指定カースト」優遇求め 暴動で25人死亡 |
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歴史 | 1947/8/15 独立 前日にイスラム教徒連盟がパキスタン建国を宣言 カシミール領有権をめぐり第一次印パ戦争(1948年5月) 東ベンガル地方 ・国民会議派(コングレス) ・インド人民党(BJP)主導の与党連合が経済成長の基礎を築く。 ・シン首相率いる連立政権 −−− 1991年経済危機 湾岸戦争と政局混乱 総選挙で国民会議派 ナラシマ・ラオ総裁が政権 90年代半ばから外資参入ラッシュ 海外進出 ◎規制緩和が後押し アフリカ、中南米にも進出 |
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中国との格差 | 海外からの直接投資 2005年
55億ドル(中国の1/10) 道路、電力、電気通信などのインフラ 大きく見劣り 外資優遇策 まだまだ不十分
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インド産業の特異点 | ||||||||||||||
製造業の出遅れ | ||||||||||||||
GDP構成
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ペティ・クラークの法則 第一次→第二次→第三次に発展 インドはこの法則が当てはまらない。 @インフラの脆弱性(製造業発展へのハードル) |
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インフラ | 道路、空港、港湾、発電所など脆弱性 製品、部品の輸送 2006/1 インフラストラクチャー金融公社(IIFCL) |
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産業 | @IT New economy 牽引 海外で8割稼ぐ インフォシス 抜群の知名度 世界中からソフト開発を請け負う「Global delivery」ビジネスモデル 高い教育の人材、英語、時差で昼夜逆転、インターネット技術 懸念材料:人件費上昇 A自動車 世界トップテン間近 最近のシェア マルチ 46.4% スズキ タタ 16.4% 現代 14.3% 以下、マヒンドラ(6.4)、ホンダ(4.3)、トヨタ(3.6)、・・・ マルチのスイフトの成功(New rich 向け) Premium compact 中心価格135万円 スズキ子会社 マルチ・ウドヨグ B通信 携帯電話 利用者急増 C航空 競争過熱 Dエネルギー シリアやコロンビアで中国石油天然気(CNPC)と共同入札 原子力発電 E医薬 → 2005年特許法改正 物質特許を35年ぶりに復活(WTOの要請) 世界大手が進出 欧米メガファーマとの提携 F小売 Walmartの進出計画 ◎小売分野への外資参入規制 ◎物流インフラ問題 G金融 ◎雇用に関する規制 規模縮小や撤退が柔軟に出来ない。 ◎法律で、重要事項の決定には議決権の75%が必要 ◎インド企業と提携、合弁の企業が、同じ分野で新たな事業をする場合、 |
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農業 | 人口11億人の2/3強 7億人が農村に 農業部門のGDP比 20% 政府対策 ◎人口の3割強、4億人がベジタリアン 潜在力 問題点 雨頼み、化学肥料投下も先進国の数分の一 A産地と消費地を結ぶインフラが劣悪 インド経済の8-9%成長には、農業部門の4%成長が不可欠 大手資本の参入
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政府方針 (2007) |
庶民の生活水準の底上げ @農業振興策 農家向け銀行貸出目標 1.9兆ルピー→2.25兆ルピー 農薬補助金 増額 公的天候保険の導入 農家に対する社会保障制度創設(100億ルピー投入) 農村地域の道路インフラ整備(400億ルピー) ◎全人口の約7割が従事 ここ数年2%の低成長 投資不足で天候頼みの農業 飢饉発生で大打撃
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問題点 | 慢性的な補助金漬け体質 選挙対策上の地方・農村振興資金 総人口11億人弱で所得税支払は3千万人弱 → VATの導入、サービス税の強化などでの税収拡大(税制改革は道半ば) インフレ懸念 |
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