ブログ 化学業界の話題 knakのデータベースから 目次
これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。
最新分は http://blog.knak.jp/
3月決算の発表が始まった。 単位:百万円(配当:円)
JSR
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情報電子材料を中心とした多角化事業が好調。
半導体製造用材料(フォトレジスト、CMP材料、実装材料、反射防止膜等)
フラットパネル・ディスプレイ用材料(カラー液晶ディスプレイ用材料、プラズマ・ディスプレイ用材料等)
光学材料(光ファイバー用コーティング材料、機能性コーティング材料、反射防止膜材料等、
耐熱透明樹脂及び機能性フィルム等)
機能化学材料(高機能コーティング材料、多機能高性能分散剤、工業用粒子、メディカル関連粒子等)
その他
参考 子会社テクノポリマー(ABS樹脂) 決算 | ||||||||||||||||
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クラレ
売上高 | 営業損益 | 経常損益 | 当期損益 | 配当 | |||||||
連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 中間 | 期末 | 年計 | |
06/3 | 375,072 | 193,596 | 38,277 | 21,889 | 32,781 | 20,021 | 21,185 | 13,027 | 6.5 | 8.5 | 15.0 |
07/3 | 385,284 | 196,881 | 40,220 | 26,115 | 36,546 | 27,112 | 22,412 | 18,198 | 8.5 | 10.0 | 18.5 |
08/3予 | 415,000 | 205,000 | 45,000 | 29,000 | 41,000 | 29,500 | 24,000 | 18,000 | 10.0 | 10.0 | 20.0 |
化成品・樹脂事業 増収、増益
液晶ディスプレイ向け光学用ポバールフィルムが好調
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積水化学
売上高 | 営業損益 | 経常損益 | 当期損益 | 配当 | |||||||
連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 中間 | 期末 | 年計 | |
06/3 | 886,067 | 371,523 | 40,287 | 19,440 | 43,801 | 25,172 | 20,229 | 5,891 | 5.0 | 6.0 | 11.0 |
07/3 | 926,163 | 380,242 | 45,157 | 22,185 | 46,910 | 27,562 | 25,538 | 11,630 | 6.0 | 8.0 | 14.0 |
08/3予 | 980,000 | ー | 57,000 | ー | 59,000 | ー | 26,000 | ー | 7.0 | 8.0 | 15.0 |
高機能プラスチックスカンパニー 増収増益
重点分野(車両・IT・メディカル)へ経営資源を集中
メディカルでは10月に第一製薬100%子会社の第一化学薬品の全株式を取得、検査薬を中心に事業拡大
車両分野では遮音機能を持った高機能中間膜や樹脂成型品が売上を伸ばす。
IT分野では液晶用微粒子製品や高機能樹脂が順調に売上を伸ばした。
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カネカ
売上高 | 営業損益 | 経常損益 | 当期損益 | 配当 | |||||||
連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 中間 | 期末 | 年計 | |
06/3 | 464,310 | 293,846 | 47,606 | 36,996 | 47,718 | 39,717 | 28,099 | 24,482 | 8.0 | 8.0 | 16.0 |
07/3 | 473,170 | 296,411 | 36,666 | 27,363 | 36,939 | 31,675 | 18,363 | 13,306 | 8.0 | 8.0 | 16.0 |
08/3予 | 490,000 | 306,000 | 40,000 | 30,000 | 39,000 | 32,000 | 22,500 | 20,000 | 8.0 | 8.0 | 16.0 |
ライフサイエンス事業 減収、減益
機能性食品素材(コエンザイムQ)は、競争激化により売上高、採算ともに大幅に悪化し、減収、減益
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信越化学
売上高 | 営業損益 | 経常損益 | 当期損益 | 配当 | |||||||
連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 連結 | 単独 | 中間 | 期末 | 年計 | |
06/3 | 1,127,915 | 582,426 | 185,320 | 73,685 | 185,040 | 72,115 | 115,045 | 45,065 | 17.5 | 17.5 | 35.0 |
07/3 | 1,304,695 | 697,248 | 241,028 | 81,200 | 247,018 | 80,075 | 154,010 | 51,085 | 25.0 | 45.0 | 70.0 |
08/3予 | 1,370,000 | 730,000 | 267,000 | 83,000 | 275,000 | 83,000 | 172,000 | 53,000 | 40.0 | 40.0 | 80.0 |
各分野とも好調。
塩化ビニル:国内事業は、国内需要の減少と輸出価格の低迷で営業利益は減少したが、
シンテックは昨年10月以降は住宅投資減退の影響があったが、全世界の顧客網を生かし、伸長。
オランダのシンエツPVC社も、東欧を含めた欧州全体の需要に支えられ、堅調に推移。
Shintech決算(円換算)
売上高 経常利益 当期純利益 2003/12月期 1,671億円 238億円 155億円 2004/12月期 1,971億円 271億円 179億円 2005/12月期 2,330億円 373億円 248億円 2006/12月期 2,512億円 437億円 294億円
シリコーン:国内販売の増加、原料高騰分の価格転嫁で増益。
セルロース誘導体:需要堅調で、能力増強が寄与。
(爆発事故の影響は当期にはほとんどなし)
電子材料:半導体シリコンは需要拡大、能力拡大で売上、営業利益とも大幅に増加。
参考 2006/9/27 「信越化学、300mmウエハー生産能力の大幅増強を決定」
国内外の半導体シリコン製造設備の減価償却の耐用年数を、5年から主として3年に短縮、
営業損益への影響額 22,405百万円
電子産業用希土類磁石、フォトレジスト製品も好調
信越半導体グループ決算(円換算)
売上高 経常利益 当期純利益 2004/3月期 2,067億円 236億円 147億円 2005/3月期 2,504億円 361億円 231億円 2006/3月期 3,012億円 400億円 252億円 2007/3月期 3,999億円 810億円 500億円
同社は年間配当を前年の35円から70円に倍増した。(2005年3月期は20円)
2008年3月期には更に年間10円増やし、80円にする。
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは4月12日、信越化学工業の発行体格付けをA1からAa3に引き上げたと発表した。
Aa3は日本の化学メーカーで最も高く、独BASFと並ぶ水準。
ムーディーズは好調な業績と強固な財務構造で信用力が強化されている点を反映したとしている。
SABICの2006年Annual Report が発表された。
増収増益だが、増益幅は少ない。
単位:百万サウジ・リヤル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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注 1サウジ・リヤル=約30円(直近は31.7円) 10,000百万SR=3,000億円 サウジの税制とZakatについては 2006/7/12 「SABIC、国内で初のイスラム債券発行」 参照 |
部門別売上高
SABICのSBU は石油化学の5つのSBUとMetalsの合計
6SBUから成る。
従来のPolyolefins
SBU と PVC/Polyester SBU が昨年11月に統合されてPolymers SBU となり、新たにSpecialty Products SBU が新設された。
新設のSpecialty Products SBU はSABIC Research and Technology と密接に連携し、需要家のニーズを汲み取って高付加価値の特殊誘導品の開発・製造・販売を行い、今後世界市場に乗り出す。
Basic Chemicals:hydrocarbon feedstocks
Intermediates :Fiber Intermediates, Industrial
Gases, Chemical Intermediates and Linear Alpha Olefins
Polymers:(Polyolefins と
PVC/Polyester を統合)
Fertilizers:3部門ーUrea, Ammonia/Phosphates and
Operations and Planning
3子会社ーSaudi Arabian Fertilizer
Company(SAFCO), Jubail Fertilizer Company (AL-BAYRONI)
and National Chemical Fertilizer
Company (IBN AL-BAYTAR)
Specialty Products:(新設)specialist automotive, catalyst,
oilfield and rubber chemicals,
specialty polymers
and polymer additives
Metals:The Saudi Iron and Steel Company
(HADEED)
関係会社 Aluminum Bahrain (ALBA)
Gulf Aluminum Rolling Mill Company
(GARMCO) (共にBahrain)
SABAYEK Ferroalloy Smelter
(Al-Jubail)
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2006年の各SBUの生産数量は以下の通り。(単位:千トン)
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部門別 Gross Profits
1サウジ・リヤル=約30円(直近は31.7円) 10,000百万SR=3,000億円
部門別純利益
投資の状況は次の通り。
・Saudi
European Petrochemical Company (IBN ZAHR)
Al-Jubail のPP 第3期計画(500千トン、10億ドル)の建設は順調で、2008年スタート予定
・Yanbu National
Petrochemical Company (YANSAB)
新コンプレックス建設は順調で、2008年スタート予定
LLDPE (500 千トン)、HDPE (400千トン)、PP(400千トン)
・Eastern
Petrochemical Company (SHARQ)
第三期拡張計画用の24.3億ドルのローン契約を締結
2008年スタート
HDPE (400千トン)、
LLDPE (400千トン)
・The Saudi
Petrochemical Company (SADAF)
SM増強計画(60%以上の能力増で、2010年までに世界最大の単一工場に)
・The Saudi
Methanol company (AR-RAZI)
第5次増設、2008年に170万トン(合計490万トンに)
・SABIC Europe
Huntsman Petrochemicals (UK) Ltd 買収(685百万ドル)
LDPE新設(英国) 400千トン、2007年末スタート
・世界各地のオフィス拡張
Iran and
Egypt:new offices
Turkish office:to national company status
China:近く上海オフィスを事業会社
SABIC China に変更、北京にオフィス
Jakarta and
Melbourne:new offices
松永和紀著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」を読んだ。
安井至先生が「市民のための環境学ガイド」2007/4/29の「メディア報道に関する2冊の本」で、2冊の本を「是非買ってお読みいただきたい」と推奨されている。
http://www.yasuienv.net/TwoMediaBooks.htm
1冊が松永和紀著、「メディア・バイアス
あやしい健康情報とニセ科学」、光文社新書。
(もう一冊は、小島正美著、「アルツハイマー病の誤解」、リヨン社)
関西テレビの「発掘!あるある大事典U」が問題になったが、問題が発生するたびにテレビを批判する新聞や雑誌にも、科学的な誤りは山ほどあり、「○○は効果がある」という健康情報だけではなく、「△△は危ない」とか「XXは環境に悪い」などと警鐘をならす情報も誤りだらけ。全国紙にも時々驚くような記述が見られる。
共通しているのは、わかりやすい話であること。良いか悪いか一刀両断、白か黒かの二分法。そして、どの報道にも医師や科学者などが登場し、数字を駆使し、科学の衣をまとっている。
科学はそれほど単純ではなく、白か黒かではなく、グレーゾーンが大部分。
しかし、マスメデイアは、このグレーゾーンをうまく伝えることができず、多種多様な情報の中から自分たちに都合の良いもの、白か黒か簡単に決めつけられるものだけを選び出し、報道する。
メディアによる情報の取捨選択のゆがみは、米国では「メディア・バイアス」と呼ばれている。(以上、前書きから)
Media bias is a term used to describe a real or perceived bias of journalists and news producers within the mass media, in the selection of which events will be reported and how they are covered. (Wikipedia)
これらの健康情報は、商売、売名、特定の運動などの目的で流されることが多いが、大新聞までがよく調べずに報道し、間違いが分かっても訂正記事を出さない。「XX氏がこう言った」ということ自体は事実であり、そういう事実を伝えただけとの言い訳けが通る。
このため、間違った情報が事実として認識されてしまう。
本書では食品を中心に多岐にわたる例について述べている。内容については安井先生のページで詳しく紹介されている。
無農薬野菜は安全でない、セブンイレブンの保存料不使用は問題、など、えー!と驚くことも多い。一読をお奨めする。
筆者の松永和紀(まつなが わき)さんは、京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農芸化学専攻)後、毎日新聞社勤務10年を経て2000年1月よりフリーランスの科学ライターとして活動している。
日経バイオテク・オンラインに「松永和紀のアグリ話」(http://biotech.nikkeibp.co.jp/fsn/kiji_mtng_itiran.jsp)を連載している。
「食の安全と機能に関する情報は数々あれど、トンデモ情報がいっぱい。マスメディアも例外ではありません。
その奇抜な論理展開、飛躍のすばらしさを楽しみつつ、科学的に妥当な情報を提供して行きます。」としている。
(これまで無料購読できたが、最近は会員制になっている。)筆者は氾濫する科学情報を識別するための10ケ条として、以下をあげている。
1.懐疑主義を貫き、多様な情報を収集して自分自身で判断する
2.「○○を食べれぱ…」というような単純な情報は排除する
3.「危険」「効く」など極端な情報は、まず警戒する
4.その情報がだれを利するか、考える
5.体験談、感情的な訴えには冷静に対処する
6.発表された「場」に注目する。学術論文ならぱ、信頼性は比較的高い
7.問題にされている「量」に注目する
8.問題にされている事象が発生する条件、とくに人に当てはまるのかを考える
9.他のものと比較する目を持つ
10.新しい情報に応じて柔軟に考えを変えてゆく
筆者はまた、専門家がそれら情報に問題があるのを知りながら、学問の場以外のことには関係したくないとして避けているのも問題としている。外国では国がそれら情報について解説をしている国もある。
その中で、筆者は科学者が情報発信する例を挙げている。
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部の主任研究官、畝山智香子さん
「食品安全情報ブログ」 http://d.hatena.ne.jp/uneyama/
世界で毎日発信されている食品安全に関する情報が、ウイークデーは毎日10本以上も掲載されている。
安井至先生の「市民のための環境学ガイド」
中西準子先生 http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/
その他、天羽(あもう)優子・山形大学助教授、渡辺正・東京大学教授、長村洋一・千葉科学大学教授、高橋久仁子・群馬大学教授。
なお、松永和紀さんのホームページ WAKILAB
に 「メディア・バイアス
あやしい健康情報とニセ科学」の参考文献が載っている。
http://www.wakilab.org/page1.html
地球温暖化対策を話し合う国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPOC)第3作業部会は4日、バンコクで開かれていた会議で報告書をまとめた。
http://www.ipcc.ch/SPM040507.pdf
気候変動に関する政府間パネル(lPCC) は科学、影響、対策の3つの作業部会に分かれ、最新の分析をまとめる国連機関。130カ国以上から約4000人の専門家が参画し、発表済みの成果を評価して確度の高い情報を提供する。温暖化をめぐる各国の政策に影響を及ぼしている。最初の報告書は90年で、今回が4回目。
第1作業部会(科学)は本年2月に、今世紀末の平均気温が1.1〜6.4度上昇すると予測。
(ブログ http://www.knak.jp/blog/2007-02-1.htm#ipcc)
第2作業部会(影響)は本年4月に、気温上昇が2〜3度を超えれば、世界で経済的損失が生じると指摘した。
(ブログ http://www.knak.jp/blog/2007-04-1.htm#ipcc-2)
今回の報告は対策編。
報告省では先ず、温室効果ガスがこのままでは増え続けるとし、温室効果ガスの削減は経済的にみて可能であると結論付けている。
IPCCは今回、温室効果ガスの濃度をどのレペルで安定させるかによつて、さまざまなシナリオを描いた。
先月の第2部会報告では、温度上昇が2〜3度を超えれば温暖化の悪影響が顕顕著になるとの「許容限度」が示されている。
毎日新聞がIPCCの報告書などを基にまとめた 「C02削減量とコスト」は以下の通り。
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温室効果ガスの安定レベルは濃度でC02換算 対GDPコストは中央値、カッコ内は範囲。気候変化被害のコストは織リ込んでいない。 1トン削減の費用は、それぞれ550ppm、650ppm、750ppmの場合。空欄は明確な試算がない。 |
現在の世界の温室効果ガス濃度はCO2換算で455ppm、年間の排出量は約430億トン。
試算では、1トン削減するための費用が20米ドルなら30年には90〜170億トン、100米ドルなら160億〜310億トンを削減できると予測。エネルギー供給や運輸、農業、廃棄物など7部門に分け効果的な対策を提案している。
コメントの中には次のものがある。 | |
・ | 2030年に温室効果ガス(CO2換算)を445〜710ppmで安定させるための費用は、世界のGDPの3%低下から若干増の間(between a 3% decrease of global GDP and a small increase)と推定。但し、地域により大きな差がある。 |
・ | どの部門でもライフスタイルや行動パターンの変更が役に立つ。 |
・ | 温室効果ガス削減による公害減少の健康への副次効果が大きく、削減コストのかなりの部分と相殺される可能性がある。 |
2030年までの温室効果ガス削減対策 | ||||||||||||||||||||||||
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100米ドル/トン(CO2換算)以下で削減できる温暖化ガス(CO2換算)は以下の通りと想定。
Energy Supply | 24〜47億トン/年 |
Transport | 16〜25 |
Buildings | 53〜67 |
Industry | 25〜55 |
Agriculture | 23〜64 |
Forestry/forests | 13〜42 |
Waste | 4〜10 |
部門別の削減政策と問題点は以下の通り。
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付記 安井先生の「市民のための環境学ガイド」に解説が出た。
2007/5/19「IPCC第4次報告書 第3WG」
http://www.yasuienv.net/IPCC4thWG3.htm
2007/4/13 「Solvay、バイオディーゼル副生グリセリンを原料とするエピクロの生産」 でSolvayとDowがバイオディーゼル生産時に副生するグリセリンを原料にエピクロルヒドリンの生産を行うことを報告した。
本年4月30日、Huntsman はバイオディーゼル生産時に副生するグリセリンを原料にプロピレングリコール(PG)を生産する計画を進めると発表した。
同社の先端技術センターで開発した技術を元に、先ずテキサス州のプロセス開発施設で中規模生産を行い、その後大規模生産を行う。同社では2008年までに商業生産開始を期待している。
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昨年11月には穀物メジャーのCargill がバイオディーゼルの副産品で豊富で低コストのグリセリンを使って、プロピレングリコールを初めとする一連のバイオ製品をつくるプロセスを商業化することを進めていると発表した。
設立中の新会社がいろいろな地域でつくられる再生可能原料から競争力あるPGを製造し供給する。
同社は Iowa
Falls, Iowa に
37 百万ガロン/年のバイオディーゼル工場と年13.6千トンのグリセリン精製工場を持ち、既に副生グリセリンを販売している。同社とミズーリ州大豆協会は昨年、
Kansas City
の同社工場に隣接して、40百万ガロン/年のバイオディーゼル工場と年13.6千トンのグリセリン精製工場建設計画を発表している。
同社では同社のサプライチェーンや他のルートを通じてワールドスケールのPG生産に必要なグリセリンを入手できるとしている。
参考 | グリセリン | C3H5(OH)3 |
エピクロルヒドリン | C3H5CLO | |
プロピレングリコール(PG) | C3H8O2 |
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Rohm and Haas は4月30日、植物バイオテクノロジーのCeres, Inc.と組んで、セルロース系エタノール用の植物からMMAモノマーを生産する研究を開始すると発表した。3年計画で、米国農務省から150万ドルの研究補助金を受ける。
ある種の植物はMMAモノマー類似の物質を自然に製造しているが、抽出できる量を蓄積できない。両社は、植物がこれら物質を製造する仕組みを変え、乾燥した茎、枝、葉からこれを抽出することを研究する。これを抽出した後、茎、枝、葉をバイオリファイナリーに投入し、セルロース系エタノールの製造する。
とうもろこしベースのエタノールが実(grain) からのみ作られるのと異なり、セルロース系エタノールは植物全体から作られる。
付記
2007/6/13 DuPont、Bio-PDOの商業生産開始
2007/5/9 イラン、次期・社会経済開発 5 ヵ年計画で石化に123億ドル投資
NPCの社長Gholam-Hossein Nejabat は、イランが第5次社会経済開発 5 ヵ年計画(2010-2015)で、27の石油化学計画に123億ドルを投資すると述べた。5月1日付けのイラン石油省の公式サイト Shana (http://www.shana.ir ) が伝えた。
同氏によると、2005-2010年の第4次開発計画では148億ドル、24の石化計画が含まれており、このうち、13計画が本年度にスタートする。
(既報では本年度11計画スタート 2007/4/12 「イランで本年度
11計画が生産開始」 )
また、現在のイランの石化製品生産高は
250億ドルで中東の石化製品生産の12%を占めるが、第5次計画により現在の生産量
55百万トンが 158百万トンとなり、2015年末までに中東での生産高シェアは
34%になるとしている。
世界では現在のシェアは 0.9%に過ぎないが、2015年までに
6.3%に上昇する。
石油化学製品はイランの石油以外の輸出のうち最大で、昨年度(2006/3/21-2007/3/20)では数量で 42.2%、金額ベースで 38.6%を占めている。
主な輸出化学製品はプロパン、ブタン、PE、メタノール、ベンゼン、タールで、これらが輸出高の 81%を占めている。
最新分は http://knak.cocolog-nifty.com/blog/