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これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。
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協和発酵工業とキリンファーマ、キリンホールディングスは10月22日、両グループの戦略的提携で合意し、協和発酵とキリンファーマを統合することを決めた。
医薬品業界は、国民医療費の抑制や、新薬の開発をめぐる競争の激化、研究開発費の負担増など、国内外ともに経営環境が激変しているが、協和発酵とキリンファーマは、ともに抗体医薬技術などを中心としたバイオテクノロジーを強みとしていることから、両社の強みを融合することにより、一層の事業強化を図り、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指す。
キリングループは、長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」で、酒類・飲料・医薬を事業の3本柱として飛躍的な成長を目指している。
手続きは以下の通り。
@キリンホールディングスは、2007年10月31日から協和発酵株式の公開買付けを行なう。
買付予定株式数は111,578千株(発行済株式総数の27.95%)
A協和醗酵は第三者割当増資(177,240千株)を行い、キリンホールディングスが保有するキリンファーマ株式と交換する。
協和発酵はキリンホールディングス 50.1%保有の連結子会社となり、キリンファーマは協和発酵の完全子会社となる。
B2008年10月1日に協和発酵とキリンファーマは合併(存続会社は協和発酵)し、協和発酵キリン株式会社に商号変更する。
キリンホールディングスは10年間は協和発酵キリンの持株を50.1%にとどめ、協和発酵キリンは上場を維持する。
付記
公正取引委員会は2008年12月19日、遅まきながら「キリングループと協和発酵グループの資本提携について」を発表した。
キリンHDと協和発酵の株式の取得について、当事会社が申し出ている問題解消措置の確実な実施を前提とすれば、独占禁止法の規定に違反するおそれはないものと判断したとしている。
公取委は下記の分野ごとに検討を行った。
(1) 遺伝子組換え型ヒト顆粒球コロニー形成刺激因子製剤(「G−CSF」)
(2) 酒類原料用アルコール
(3) 清酒タイプ・みりんタイプ発酵調味料(業務用・加工用)
(4) ワインタイプ発酵調味料(業務用・加工用)
(5) グルタミン酸ナトリウム
(6) 複合うまみ調味料(業務用・加工用)
この結果、(1)についてのみ問題ありとしたが、「ノイアップ固有の研究開発及びノイアップの製造販売に係る権利等を第三者たる製薬会社に可能な限り速やかに譲渡、利用許諾等を行う」という問題解消措置の申し出がなされた。付記
協和発酵キリンは2009年10月15日、遺伝子組換え型ヒト顆粒球コロニー形成刺激因子製剤(G-CSF)ノイアップの製造販売承認をヤクルト本社に承継すると発表した。
製品流通や製品情報提供活動に支障がないよう、基本的に年内に引き継ぎを行い、協和キリンは2010年1月1日からの情報提供活動をヤクルト本社に委託(売上げは協和キリンに計上し、ヤクルト本社にフィーを支払う)する。同年3月1日からはヤクルト本社が情報提供活動と販売 を行う。
その後のキリングループの体制は当面は以下の通りとなる。
医薬以外についても今後、キリンの事業との統合を検討する。
医薬
協和発酵の医薬部門は以下の製品を扱っているほか、ゲノム情報を利用した医薬品の開発や抗体医薬、バイオ医薬、再生医療、遺伝子治療など21世紀の医療をにらんだ研究を行なっている。
血圧を調整する循環器薬、花粉症に効果がある抗アレルギー薬、抗がん剤、化学療法により低下した白血球数を回復させる G-CSF 製剤、消化器の働きを活発にする薬、中枢神経系に作用してパーキンソン病やてんかんに効果がある薬など50種類を超える薬。
キリンファーマの事業構造は以下の通り。
抗体医薬品、細胞医薬品を今後の事業の柱と位置づけ、研究開発を進めている。
なお、キリンは本年7月にテルモと業務・資本提携の基本契約を締結している。
(1)業務提携の概要
・プレフィルドシリンジ製剤の研究開発・製造における連携の強化
・テルモ社の保有するリポソーム技術とキリンファーマの創薬技術を融合した製品の研究開発の検討
・慢性腎臓病治療に対する共同事業などの検討
(2)資本提携の概要
2007年12月末までにキリンファーマがテルモの株式を、テルモがキリンの株式を、
それぞれ100億円相当取得
バイオケミカル事業
協和発酵のバイオケミカル事業は、発酵技術と合成技術を生かし、医薬用および工業用アミノ酸や核酸および、それらの誘導体に代表される各種ファインケミカル製品を扱っている。
このほか、ペットや農畜水産用の製品、健康食品、清酒原料用アルコールと工業用アルコールを扱う。
↓
バイオケミカル事業は新会社の子会社として2010年4月までの分社化を目指す。
このうち、アルコール事業と健康食品通信販売事業はキリングループの同一事業との統合に向けた検討を開始する。
協和発酵ケミカル
「オキソ技術」を使って生産される溶剤・可塑剤原料等の基礎化学品をはじめ、各種石油化学製品
↓
今後、他社とのアライアンスを含めて収益の安定化と競争力強化に注力。
協和発酵フーズ
天然調味料・醸造調味料・うま味調味料、イースト、フリーズドライによる「たまごスープ」など。
↓
今後、キリンフードテックとの事業統合を検討する。
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付記 2008年4月28日、食品事業の統合を発表
付記 2008/10/21発表
2009/4/1 キリン協和フーズ
キリンホールディングス 65%
協和発酵キリン 35%
2011/1/1 キリンホールディングス完全子会社付記 2013/3/18発表
キリン協和フーズを三菱商事に売却
2013/7 81%を売却
社名、商品ブランド変更
2015/1/1 残り株式を売却付記 2010/10/27 協和発酵キリン、子会社の協和発酵ケミカル売却で合意
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国内製薬会社の売上高順位 (単位億円 2006年度) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(注)大塚製薬と協和醗酵は医薬品部門 田辺三菱製薬は三菱ウェルファ一マと田辺製薬の単純合算 |
各社の動きについては 2006/5/22 医薬各社決算対比と医薬業界の構造改善
2007/10/26 欧州最大買収ファンドのペルミラ、農薬大手アリスタ買収
欧州最大の買収ファンド、英ペルミラ(Permira)は10月22日、農薬大手のアリスタ
ライフサイエンス(Arysta LifeScience)を買収すると発表した。
買収総額は約2,500億円。
米系投資ファンドのオリンパス・キャピタル(Olympus
Capital)
が保有する全株式を2008年1-3月中に譲り受けることで合意した。
ペルミラにとっては日本での第1号の買収案件となり、今後、日本への投資を加速させる方針。
アリスタ
ライフサイエンスはトーメンとニチメンの農業化学品事業、および医薬・動物薬関連事業を統合したもので、2001年1月に統合で合意し、2001年10月に設立された。
ライフサイエンス分野、特に農薬事業において、川上分野で突出した生産・研究・開発機能を発揮するトーメンと、海外川下分野で商社業界トップの展開を図るニチメンとが、事業統合により、農薬の生産、開発・登録、普及販売および商社としての総合機能を兼ね備えた商社業界トップのグローバルな農薬事業会社を誕生させるとした。統合会社はバイオ事業をも視野に入れたライフサイエンス事業会社を目指した。
当初の出資比率は以下の通り。
トーメン 40%
ニチメン 40%
ティーエムインベストメント 17%
豊田通商 2%
UFJ銀行 1%
* ティーエムインベストメントはトーメングループおよび戦略的投資家が出資
その後、トーメン100%、2004/3/31に豊田通商が吸収合併
* 豊田通商は2000年にトーメンと資本・業務提携
2006/4/1 トーメンを吸収合併
* ニチメン 2003年4月、日商岩井と統合、現在 双日
その後、2002年9月に、アジアで活動する米系ファンドのオリンパス・キャピタル(Olympus Capital) が出資、その後段階的に出資比率を上げ、2006年12月に豊田通商の持株を、2007年6月にニチメンの持株を買収し、100%株主となったが、今夏から入札で買い手を募っていた。
豊田通商、ニチメンとも、株式売却理由を事業ポートフォリオの見直しと経営資源の再配分としている。
入札には Bain
Capital と
Advantage Partners、インドの化学メーカー
United Phosphorus Ltd、オーストラリアの農薬会社
Nufarm Ltd.などが参加したが、Permiraが獲得した。
買収価額もだが、サブプライムローン問題がM&A市場にも波及して、欧米ではファンドによる10億ユーロを超える買収案件がほぼ停止しているなかで、資金調達ができることがPermiraが獲得した最大の理由である。
Permiraは買収額のうち1,000億円強をファンド資金から拠出し、残り1,500億円弱はJPモルガンなど米系金融機関に欧州や国内の銀行も加わり、数十行が協調融資する見込み。
付記
欧州委員会は2008年2月25日、この買収を承認した。「EU市場の競争を著しく阻害しない」と判定した。
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アリスタ
ライフサイエンスは農薬部門とライフサイエンス部門からなっており、2006年の売上高は1,241億円で、85%を海外で稼いでいる。
農薬については、日本メーカーとの提携と製造戦略をベースに、北米、欧州・アフリカ、南米の主要子会社3社を通して販売、マーケティング、流通活動を行っている。
ライフサイエンス部門では、ヘルスケア(医薬品、医薬品添加物、化粧品原料、健康食品など)
、有機化学中間体(芳香、複素環式、変換複合物の生産と販売など)
、動物薬製品(動物薬、飼料添加物)
を扱っている。
Arysta LifeScience http://www.arystalifescience.com/
社長・最高経営責任者のクリストファー・リチャーズは20年間シンジェンタ及びその前身企業で、国際部門のマネージメントやリーダーとしての様々な役職を経験した。
買収後も社長をはじめ現経営陣はそのまま残り、経営陣が一部出資するMBO(経営陣が参加する買収)の形をとる。
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Permiraは1985年に設立した買収ファンドで、運用資産は約220億ユーロ。欧州ではドイツやハンガリーなどの化学メーカーを買収した実績があり、それらの投資経験を生かしてアリスタの成長を後押しする。
Permira http://www.permira.jp/jp/about/aboutus.html
2007/10/27 インド企業のエジプトでのPET計画をIFCが支援
インド第二のPET(Polyethylene Terephthalate)メーカーのSouth Asian Petrochem Limited (SAPL) はエジプト政府の機関であるEgyptian Petrochemical Holding Company (Echem) とのJVで、エジプトの地中海沿岸のDamietta に 315千トン/年のPETレジン工場建設を計画している。本年初めから交渉を行なっており、2009年末までに工場を建設する予定。
SAPL は西ベンガル州Haldia の三菱化学のPTA工場の近くで、180千トン/年のボトルグレードのPETレジンを生産している。
JVは Egyptian Indian Polyester Co. (EIPET) で、SAPL が70%、 Echemが23%、残り7%をEngineering for the Petroleum & Process Industries (Enppi) が出資する予定。運転資金を含め、総予算を135百万ドルとしている。
製品は欧州、米国に輸出するほか、エジプト、中東、北アフリカで販売する。
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開発途上国の民間部門への投資を促進する世界銀行グループの国際機関である国際金融公社(IFC)は、本事業を支援対象としている。
(IFCは、開発途上国で民間セクターへの投融資を持続可能な形で促進し、貧困削減と人々の生活水準の向上に役立つことを使命としている。)
現在、SAPL とIFCは本計画の資金調達の交渉を行なっている。
IFCでは20百万ドルの融資と、JVへの出資資金用としてSAPL自体への6百万ドルの出資を考えているとしている。
IFCでは本計画は北アフリカで最初のPETプラントであり、エジプトは以下の点で立地面で優れていると評価している。
- EUや北米市場への輸送費が安いこと
- 成長が大きく、供給が少ないアフリカや中東市場へのアクセス
- 港湾やインフラが完備
- EUとの間で有利な貿易協定
- 原料
MEG のソースに近い
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Egyptian Petrochemical Holding Company (Echem) は2002年2月にエジプトの石油省が設立した。
Alexandria でLinear
Alkyl Benzene の生産を行なっている。
また、15億ドルの予算でエチレン
1,000千トン、ポリエチレン 1,000千トンのコンプレックスを建設する計画を有している。
原油価格が急騰している。
NY市場WTI原油価格は10月26日、早朝の時間外で一時
92.22$/bblをつけ、過去最高を更新、終値も 91.86$/bbl
で過去最高を更新した。
24日発表の週間石油在庫統計で、原油在庫が市場予想に反して減少したこと、25日に米国がイランに対する経済制裁を発表しイランが非難声明を出したこと、トルコのクルド人勢力への攻撃警告等を材料に上昇した。
これに先立ち、東京市場でもオープンスペックナフサが終値 797$/t で、ドバイ原油も 終値 83.00$/bbl で、いずれも過去最高を記録した。
ナフサ価格は昨年7月14日に691ドルの最高値をつけた後、下落に転じ、本年1月17日には503ドルまで下がった。
ドバイ原油も昨年8月8日の72.30ドルから本年1月19日には48.85ドルまで下がった。
投資マネーが天然ガス価格の急落でヘッジファンドが破綻したことや米国景気の減速を材料に、リスクの高い原油先物から安全な米国債に逃避する動きが加速し始めたのが原因である。
2006/9/25 ナフサ価格 急落
これに対して現状価格はナフサが294ドル(58%)高、原油が34.15ドル(70%)高と異常なアップである。
OPECは11月1日からの実質増産を発表しており、生産量は本年初めのそれを上回ることとなる。
需給状況に関係なく大幅にアップしている現状は、投機資金によるものである。
債券投資や企業買収用融資に向かっていた資金が、サブプライムローンの破綻により、石油に流入していると言われている。(昨年秋とは逆の動きである。)
原油100$説、105$説などが強気を支えている。
しかし、これは完全なバブルであり、なにかがきっかけで暴落する可能性が強い。
バブルと言われながら上がり続けた米国の住宅のことが思い浮かぶ。
信越化学は24日、9月中間決算を発表した。
連結、単独ともに増収、増益で、配当も年間80円とした。
単位:百万円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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セグメント別営業損益は次の通り。(単位:億円)
2006/9 2007/9 差異 有機・無機化学品 551 482 -69 塩ビ系 245 163 -82 シリコーン系 200 211 11 その他 106 108 2 電子材料 505 790 285 半導体シリコン 421 695 274 その他 84 95 11 機能材料 143 130 -13 調整 1 -2 -3 合計 1,200 1,400 200
PVCは北米における住宅建設の低迷の影響を受けて Shintech が減益となり、前期比減益となったが、半導体シリコンが好調で、全体として大幅増益となった。
Shintechの2007年1ー6月業績は、北米における住宅建設の低迷を受け、売上高は1,143億円(前年は1,303億円)、経常利益は161億円(251億円)、当期純利益は138億円(168億円)と減収減益となった。
しかし、金川社長は「他のメーカーが大幅に収益を減らす中で、シンテックは需要家を米国内だけでなく中南米や中近東、アフリカなど全世界に広げ、設備もフル稼動を続けてきた。このため営業利益は3割程度の減少に止まっている。よく健闘していると思う」と評価した。
米国の住宅事情の先行きについては全く予想できないとしつつ、Shintechについては「各国メーカーに比べて競争力はあると思う。原油が暴騰してナフサ価格が上昇する中で、天然ガスはそれほど上っていない。原料の塩も米国は安い」と、シンテックの将来には自信をみせている。
ルイジアナ工場の増設工事は予定通り進んでおり、来年2月に第1期増設として30万トン設備を完成させるとのこと。
住宅低迷が続く中で、稼動させるのかどうか。
立地 PVC VCM 塩素 Texas州 Freeport 1,450千トン − − VCMは 隣接のDowから購入 Louisiana 州 Addis 590千トン − − VCMは 隣接のDowから購入 Louisiana 州 Plaquemine 600千トン 750千トン 450千トン 一貫生産 建設中
半導体シリコンは、メモリーデバイスをはじめ、携帯電話、パソコン、デジタル家電、自動車向けなど世界的に幅広い分野でデバイスが好調に推移し、300mmウエハーの需要が伸張した。
信越半導体グループ(信越半導体、SEHアメリカ、SEHマレーシア、SEHヨーロッパ、SEH台湾)の連結経常損益は以下の通り。
なお、2006年度より、国内の半導体シリコン製造設備の減価償却(定率法)の耐用年数を、従来の5年から3年に短縮しており、2007/3月期の年間の損益への影響額は 224億円ある。
2007年9月の輸入ナフサ平均価格は
55,002円/kl となり、3Q平均価格は 57,668円/kl
となった。
これにより、3Qの国産ナフサ価格(平均価格+2,000円/kl)は59,700円/kl となった。
国産ナフサ 価格 |
輸入ナフサ 平均価格 (円/kl ) | ||||||||||||||
2006 | 1Q | 46,100 | ← | 平均 | 44,100 | 06/6 | 48,106 | 06/8 | 52,397 | 06/10 | 49,143 | ||||
2Q | 48,800 | 07/1 | 46,622 | 平均 | 46,800 | 06/9 | 52,950 | 06/11 | 45,071 | ||||||
3Q | 54,100 | 07/2 | 46,080 | 07/4 | 52,132 | 平均 | 52,100 | 06/12 | 44,129 | ||||||
4Q | 48,100 | 07/3 | 47,724 | 07/5 | 55,793 | 07/7 | 60.205 | 平均 | 46,117 | ||||||
2007 | 1Q | 48,800 | ← | 平均 | 46,809 | 07/6 | 58,892 | 07/8 | 58,004 | ||||||
2Q | 57,800 | ← | ---- | ------- | - | 平均 | 55,776 | 07/9 | 55,002 | ||||||
3Q | 59,700 | ← | ---- | ------- | - | ---- | ------- | - | 平均 | 57,668 | |||||
* 輸入価格平均+2,000円/kl |
これまでの国産ナフサ価格の最高値は第二次石油危機時代の1980年2Qの60,000円/kl
で、次が1982年4Qの59,700円/kl であった。
1982年6月までは価格は交渉で決まったため、輸入価格スライド方式では、今回の3Qの国産ナフサ価格は1982/4Qと同じ過去最高値である。
(1982年の平均ドルレートは250円であった)
3Qの輸入価格は平均 698ドルだが、東京市場オープンスペックの8月(2ヵ月後入着)の平均は666ドル、9月は704ドル、10月の平均は752ドル(3ヶ月平均707ドル)であり、このままの状況が続けば、4Qの国産ナフサ価格は3Qを上回る。
2007/10/31 王子製紙の中国工場、発表から4年半でようやく着工
王子製紙は2008年年初に懸案の中国江蘇省の南通工場建設に着工する。
10月10日にようやく合弁会社設立の認可を同国政府から取得し、10月26日に合弁会社
江蘇王子制紙有限公司(王子製紙 90%、南通市経済技術開発区総公司
10%)を設立した。
まず高級紙生産設備 40 万トン系列を2010年後半に稼動させ、2012年に倍増する。総投資額は約 2千億円。
2003年6月に発表された当初計画は、王子製紙の単独出資で、年産120万トンの上質紙、塗工紙を建設するもので、第1期として2006年末の塗工紙 60万トンの生産を目指した。
しかし、その後の中国の投資ガイドラインの変更で合弁方式を義務付けられ、合弁相手との交渉に手間取り、完成時期は大幅にずれ込んだ。また、当初の120万トンの計画に対して、80万トンの認可しか下りていない。今後、引き続き承認を求める。
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王子製紙は2001年度策定の中長期経営計画で、「本籍日本のアジア国籍企業」を目指し、5年後を目処に100万t/年の生産拠点をアジア地域に設置する構想を発表し、検討を行なってきた。
2003年6月、王子製紙は中国における事業を本格的に展開するため、中国江蘇省南通市の南通経済技術開発区管理委員会と用地取得に関する基本合意に達したと発表した。
2004年度中に着工し、2006年末を目処に塗工紙 年産60万トンの生産設備を建設(投資額は約600億円)し、将来は 120万トン規模の上質紙、塗工紙を生産する紙パルプ一貫工場を建設する計画(総投資額は概算2,000億円)である。
事業遂行のため、2003年9月に単独で持株会社(投資性公司)王子制紙(南通)有限公司を設立した。
この会社は中国へ既に進出している事業も含めて統括する「王子製紙中国本社」との位置付けであった。
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2004年11月、中国の国家発展改革委員会 (NDRC) と商務部は連名で対中投資のガイドライン「外商投資産業指導目録 (Catalogue for the Guidance of Foreign Investment Industries)」を発表した。2005年1月1日施行で、それまでのガイドラインは無効となった。
そこでは外資奨励事業、外資制限事業、外資禁止事業が明示され、製紙業については
@年産30万トン以上の化学パルプ、年産10万トン以上の化学機械パルプの生産計画
A上級紙、段ボールの生産計画
が奨励事業となったが、いずれも合弁か合作に限るとされた。
このほかでは、例えばエチレンは年産60万トン以上が奨励事業とされ、中国側パートナーがマジョリティを持つこととされている。
詳細 http://www.knak.jp/china/catalogue.htm
このため、王子製紙では2005年に止む無く、合弁方式に切り替えた。
南通経済技術開発区が所有する投資会社、南通経済技術開発区総公司が10%、王子製紙が90%出資とした。
国家発展改革委員会に対して合弁方式での認可申請作業を行い、2008年度中の生産開始を目指した
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2005年4月:
国家環境保護総局から「南通プロジェクト」の環境アセスメントの認可を取得
2005年6月:
国家発展改革委員会に対し「南通プロジェクト」の認可を申請
2006年5月:
国家発展改革委員会の審査が終了し、国務院へ上程
2006年7月末に国務院より「南通プロジェクト」の認可を取得した。
内容は以下の通り。
1)計画
・高級紙生産設備 2系列 年産能力:80 万トン(40 万トン×2 系列)
・クラフトパルプ(KP)自製設備 1系列 年産能力:70 万トン
・付帯設備 1式2)事業主体 中国企業との合弁(王子が90%、南通市経済技術開発区総公司が10%)
3)今後の予定
・ 2006 年末 : 江蘇王子制紙有限公司の設立
・ 2007 年初 : 土地造成工事の開始
・ 2009 年末 : 1 号抄紙機、1 号コーター稼動開始 [年産40 万トン]王子製紙としてはプロジェクト全体として年産120 万トンを計画しており、残りの年産40 万トンについては、引き続き、認可を取得できるよう中央政府に対して申請を実施していく予定とした。
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その後、現地資本との合弁による事業会社設立の手続きが難航した。
2007年7月、ようやく合弁契約で合意に達し、商務部に対し合弁会社の設立申請を行った。
合弁会社:江蘇王子制紙有限公司 Jiangsu Oji Paper Co., Ltd.
設立時設立時資本金:9億1,151万米ドル
出資:王子製紙 90%
南通市経済技術開発区総公司 10%
最新分は http://knak.cocolog-nifty.com/blog/