ブログ 化学業界の話題 knakのデータベースから 目次
これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。
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経済産業省は21日、2007年末時点の我が国の主要石油化学製品生産能力調査の結果を発表した。(単位:千トン)
若干の増減はあるが、前年末と大差はなく、相変わらずの小規模多数工場体制である。
1.エチレン
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・東燃化学 手直し増強 (+13) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・三菱化学 鹿島火災事故は折り込まず。 2008年3月の操業再開後の生産能力 約320千トン(第2エチレン能力476千トンの67%程度) (第2エチレン8基のうち、5基。残りのうち1基は検査、補修及び安全対策工事を実施中。 |
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三菱化学のエチレン能力は以下の通り。
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ーーー 2.ポリエチレン |
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参考:2006/9/29 「日本のポリオレフィン業界の変遷」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 3.PP |
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参考:2006/9/29 「日本のポリオレフィン業界の変遷」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 4.SM |
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参考:2006/4/22 「スチレンモノマー業界」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 5.PS |
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参考:2006/10/7 「日本のPS業界の変遷」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 6.VCM |
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参考:2006/9/18 「日本のVCM業界の変遷」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 7.PVC |
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* グラフでは東ソーのペーストは大洋塩ビに含む | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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参考:2006/9/13 「日本のPVC業界の変遷と現状」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 8.アクリロニトリル |
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参考:2006/5/19 「アクリロニトリル業界」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ーーー 9.EO |
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ーーー 10.アセトアルデヒド |
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参考:2006/5/20 「酢酸業界」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ChemChinaの子会社の藍星グループはこのたび、天津の臨港工業区で大規模なシリコーンモノマー(メチルクロロシラン)製造の子会社を設立することを明らかにした。
設立するのは Bluestar
OrganoSilicone (Tianjin) Companyで、本社が23%、江西省南昌にシリコーンモノマー工場を持つBluestar
New Chemical Materialsが52%、Rhodiaから買収したシリコーン事業のBluestar
France Company(下記参照)が25%を出資する。
Bluestar France Companyの技術を使用するもので、能力は400千トン、第1期
200千トンは2009年後半にスタートの予定で、第2期
200千トンは5年以内に完成させるとしている。
また、同地でシリコーン製品の生産を行い、この工場からの引取りを増やす予定だが、詳細は明らかにされていない。
付記
藍星グループは2009年8月9日、江西省九江市の星火産業パークで統合シリコーン計画の建設を開始した。
同社は現在、同地に年産20万トンのシリコーンモノマー工場を持っているが、これを30万トンに増設するとともに、新しく20万トンのシリコーンモノマーと12万トンの誘導品工場を建設する。
2010年末のスタート後は、同地のモノマー能力は50万トンとなる。
更に第二段階として20万トンのモノマーを建設する予定で、総能力は70万トンとなる。上記の天津計画は取り止めた。
付記
Cabot Bluestar (Tianjin) Chemical は2008年10月16日、天津の天津臨港工業区で新しいフュームドシリカ計画の起工式を行なった。
同社はキャボットが 75%、藍星グループが25%出資するJVで、40百万ドルを投じて年産6400トンのフュームドシリカ工場を建設する。2010年央に生産開始の予定。
原料のメチルトリクロロシランは上記の20万トンのシリコーン工場(2009年末に完成、2010年央に生産開始予定)から供給する。
キャボットと藍星はほかにCabot Bluestar (Jiangxi) Chemical というJVをつくっている。
キャボット90%、藍星10%の出資で、2006年8月に江西省九江市に公称能力4800トン、実質5000トンのフュームドシリカ工場をスタートさせている。付記
両社は2010年1月、増設を発表した。
第一段階として現在の5千トンから2011年末までに15千トン以上とし、最終20千トンとする。
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藍星集団では、Bluestar New Chemical Materials が江西省南昌市に能力100千トン(+100千トンの増設中)のシリコーンモノマー工場を持っていたが、2004年10月にフランスのローディアとの間でシリコーン事業での提携で覚書を締結、翌年5月に天津でローディア技術によりメチルクロロシランのプラントを建設する合意書を締結した。
年産20万トン(スター時10万トン)のメチルクロロシラン工場で、生産開始は2007年第1四半期を予定していた。
ローディアはローヌ・プーランの特殊化学品部門が独立したもの。
(残ったライフサイエンス部門はヘキストと合併してアベンティスとなり、本年8月、サノフィと合併してサノフィ・アベンティスとなった)
上記提携時に、両社はそれぞれのシリコーンの上流及び下流分野での活動をグローバルに戦略統合する可能性について2006年央までに検討することとしていた。
これに基づく両社の話しあいの結果、2006年10月に藍星集団はローディアのシリコーン事業を買収する契約を締結した。
BlueStar は、その後、旧アベンティスの動物栄養製品部門のAdisseoをCVC Capital Partners から買収している。
いずれも 2006/10/30 中国化工集団公司(ChemChina)の海外進出
この結果、ローディアのシリコーン事業は藍星集団の子会社
Bluestar Silicones
International となり、フランスに
Bluestar France Company を持つ。
今回の計画はローディアとの合弁計画を藍星集団で実施するもので、能力は合計、第1期とも当初計画の2倍となっている。
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既存のBluestar New Chemical Materials の江西省南昌市のシリコーンモノマー工場は、現在の能力が200千トンで、2010年にこれを300千トンにする計画である。
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藍星集団は天津の臨港工業区でシリコーンモノマーのほかに、多くの化学工場の建設を計画している。
主なものは下記の通り。
PTMEG:30千トン
フュームドシリカ:10千トン
MDI :100千トン
PC:10千トン
メチオニン:140千トン
苛性ソーダ:200千トン
1-4 ブタンジオール:55千トン
フェノール/アセトン: 300千トン
ビスフェノールA:150千トン
ブチルアルコール:150千トン
2008/3/28 Bluestar Group (藍星集団)の活動一覧
前回にBluestar Group のシリコーン事業について述べた。
中国国営ChemChina
子会社のBluestar Group は3つの上場会社と多数の子会社・関係会社で幅広い活動を行なっている。
同社の活動を下の表にまとめた。
上場会社は1) Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd.、2) Blue Star Cleaning Co.,Ltd.、3)Shenyang Chemical Co.,Ltd の3社。
1)
Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd. は北京に本社を持ち、主工場を江西省、無錫、ハルビン、南通に持っている。
主たる製品群は次の4つ。
・シリコーンモノマー、シリコン油、シリコンゴムほか
・フェノール、アセトン、ビスフェノールA、エポキシほか
・PBTほかエンプラ
・発色現像液関連
2) Blue
Star Cleaning Co.,Ltd.
洗剤及び関連製品
3) Shenyang Chemical Co.,Ltd
クロルアルカリ事業が中心。
Shenyang Kansai
Paint Co., Ltd.は藍星60%、関西ペイント40%のJV。
Shenyang Paraffin Chemical は三菱化学から技術供与を受け、アクリル酸
80千トン、同エステル120千トンを建設。
子会社・関係会社
Adisseo:旧アベンティスの動物栄養製品部門をCVC
Capital Partners から買収
Bluestar
Silicones International:Rhodia Siliconesを買収
1) Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd. | ||
Jiangxi Xinghuo Organic Silicone Plant | organic silicone monomers:200,000
t/a (to 300,000 t/a in 2010)* caustic soda :80,000 t/a fumed silica: 5,000 t/a 〈JV with Cabot(US)〉 |
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Lanzhou Bluestar Resin Co., Ltd | Epoxy Resin :20,000 t/a(→80,000 t/a) Constructing a new 10,000 t/a |
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Bluestar (Beijing) Chemical Machinery Co., Ltd | ion-exchange membrane electrolytic cells | |
Bluestar Silicon Materials Co., Ltd | Metal Silicon | |
Bluestar Harbin Petroleum Corp. | Phenol-Acetone:120,000t/a PA: 30,000t/a MA:5,000t/a |
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Bluestar New Chemical Materials Co., Ltd, Ruicheng Subsidiary | PPE:10 million
t/a ?? phenols: 3,000 t/a |
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Nantong Xingchen Synthetic Material Co., Ltd | PBI resin:21,000 t/a (→ 30,000 t/a) | |
Shanxi Synthetic Rubber Group Co., Ltd | Chloroprene Rubber:25,000t/a Caustic Soda: 20,000t/a PVC Resin:3,000t/a cement:100,000t/a |
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Wuxi Resin Work Co., Ltd | epoxy resin:10,000 t/a
+15,000 t/a bisphenol A :16,000 t/a +25,000 t/a |
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China Bluestar International Chemical Corporation | (importing & exporting) | |
2) Blue Star Cleaning Co.,Ltd. : | detergents: 60,000 t/a | |
: | BlueStar Cleaning Engineering Co., Ltd. | |
Lanzhou BlueStar New Materials Co., Ltd. | silicane cross-linked
polyethylene:1,200 t/a that of black LLDPE :2,000 t/a. |
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Lanzhou BlueStar Daily Chemicals Co., Ltd. | washing powders: 50,000 t/a soaps:10,000 t/a liquid detergents: 6,000 t/a glycerin: 500 t/a water glass (sodium silicate): 20,000 t/a epoxy resins: 3,000 t/a. |
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Bluestar Chemicals Co., Ltd | highly sophisticated TDI | |
Shandong Dongda Chemical Co., Ltd | Propylene Oxide (100,000
t/a) Polyether Polyols ( 150,000 t/a) |
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3) Shenyang Chemical Co.,Ltd | caustic soda: 170,000
t/a hydrochloric acid:165,000 t/a liquid chlorine: 60,000 t/a fumed silica: 1, 500 t/a paste resin: 80,000 t/a chlorinated paraffin: 12,000 t/a. |
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Shenyang Kansai Paint Co., Ltd. | GT-10 lead-free cathode
ground coat TB-515 metallic lustrous coat SK-01 amino-alkyd car top coat SP-01 intermediate coat and plastic coat etc. |
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Shenyang Paraffin Chemical Co., Ltd. | アクリル酸、エステル | |
Shenyang Radial Tire Mould Co., Ltd. | ||
Shenyang G.Billow Chemical Co., Ltd. | propylene oxide:28,000t/a polyether:12,000t/a |
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4)子会社・関係会社 | ||
Adisseo | nutritional additives for animals | |
Bluestar Silicones International | (former Rhodia Silicones) | |
Shenyang Chemical Industry Group | product oil, propylene,
chlorinated paraffin, liquid chlorine, caustic soda, PVC paste resin, silica white, auto painting, radial tire segmented mold, and machine-made paper, etc. |
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China Bluestar Daqing Petroleum Co., Ltd | ||
Jinan Great Wall Oil Refinery | ||
Lanzhou Bluestar Chemical Co., Ltd. | methanol:200, 000
t/a caustic soda:150, 000 t/a PVC paste resin:130, 000 t/a 1, 4-butanediol: 55, 000 t/a special fiber : 20, 000 t/a PPE:30, 000 t/a CPP:500, 000 t/a |
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Bluestar Tianjin Chemical Materials Co., Ltd | (under construction) Silicone:400,000t/a 〈Bluestar Silicone (Tianjin)〉 * PTMEG:30,000t/a fumed silica:10,000t/a MDI :100,000t/a PC:10,000t/a methionine:140,000t/a Caustic Soda:200,000t/a 1-4 BDO:55,000t/a Phenol-Acetone: 300,000t/a Bis-phenol A:150,000t/a Butyl Alcohol :150,000t/a DCC:1,600,000t/a CPP:300,000t/a Port and Dock: 200,000t Waste water treatment 220KV Transformer Station Storage |
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Bluestar Oil Co., Ltd | ||
Bluestar New Chemical Materials Co. Ltd, Nanjing Company | 1,4-Butanediol :55,000 t/a (under construction) | |
Shanghai Bluestar New Chemical Materials Co., Ltd | POM:40,000t/a (under construction)→200,000t/a | |
Bluestar Sichuan Machinery Co., Ltd | ||
Bluestar Yima Chrome Chemical Materials Co.,Ltd | chrome:20,000t/a |
付記
藍星グループは2009年8月9日、江西省九江市の星火産業パークで統合シリコーン計画の建設を開始した。
Jiangxi
Xinghuo Organic Silicone Plant は現在、同地に年産20万トンのシリコーンモノマー工場を持っているが、これを30万トンに増設するとともに、新しく20万トンのシリコーンモノマーと12万トンの誘導品工場を建設する。
2010年末のスタート後は、同地のモノマー能力は50万トンとなる。
更に第二段階として20万トンのモノマーを建設する予定で、総能力は70万トンとなる。
Bluestar Silicone (Tianjin)の天津計画は取り止めた。
中国を初めとする需要の高まりにより国際価格が上昇しているなかで、世界の資源大手の間で買収の動きが激化している。
ロシアではアルミ最大手のRusal が2位のSUALを買収し、スイスの商社 Glencore を加え、United Company RUSALが設立された。
ボーキサイト鉱山、アルミナ、アルミ精錬、アルミフォイル生産
出資比率は RUSAL 66%、SUAL 22%、Glencore 12%
2006/9/5 ロシアのアルミ最大手RUSAL、同国2位のSUALを買収
ーーー
付記
2008年4月、UC RUSAL はOnexim Group からニッケル生産の世界最大手 Norilsk Nickel の25%+1株買収で合意した。
Norilsk はロシアのニッケル生産を独占、他に米国、豪州、フィンランドなどに工場を持つ。
BHP Billliton
によるRio Tinto 買収問題は中国アルミやAlcoa
も参加し、複雑な動きとなっている。
Rio Tinto はそれに先立ち、Alcoa から敵対的TOBをかけられていたAlcan
を買収している。
2007/7/17 Rio Tinto、Alcanを買収 アルミ生産で世界最大に
2007/11/15 BHP Billiton がRio Tinto に買収提案
2008/2/8 中国アルミとアルコア、Rio Tintoに出資、BHP Billiton はオファー引き上げ
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ブラジルの資源大手リオドセ(Vale do Rio Doce)は3月25日、年初から交渉していたスイスの同業の Xstrata の買収交渉が決裂したと発表した。
Xstrataはスイスに本拠を置く資源会社で、銅、コークス用石炭、発電用石炭、クロム鉄、ニッケル、バナジウム、亜鉛の7つのコモディティを中心に国際市場で活動しており、このほか、プラチナ、金、コバルト、鉛、銀なども扱っている。
発電用石炭では世界最大の輸出業者である。
Rio Doce は同社の買収を狙い、買収価額を780億ドルから900億ドル(9兆円)まで引き上げた。
中国需要の高まりの中で銅、石炭、亜鉛の生産を高め、世界最大の鉱山会社のBHP Billiton を追い越すことを目指した。
しかし、Xstrataの株の34%を握るGlencore
International AG(上記の
Rusal
に出資)が障害となった。
Rio Doceが45ポンド/株を提案したのに対し、Glencoreは50ポンドを要求した。
同社はまた、Rio Doce によるXstrata 買収後に両社の製品を販売する権利を要求した。
世界最大のコモディティ商社であるGlencore は、Xstrata
のニッケルコバルト、クロム鉄、バナジウム全量を初め、製品販売権を有している。
Rio Doceにとっては同社のブランドは世界で有名であり、Glencore の要求は呑めるものではなかった。
Rio Doceは今後6カ月間、別の企業がXstrataに買収提案した場合などに、再度買収を提案できる。
あるアナリストは、そのうち市況が下がる可能性があり、6ヶ月の猶予はRio Doce にとって好ましいものだとしている。
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そのXstrata は英国の Anglo American の買収交渉を進めているといわれている。
1917年9月、ダイヤモンドへの投資で成功したSir Ernest Oppenheimerが、金鉱床の開発を目的としてAnglo American Corporation of South Africaを設立した。これがAnglo American の前身である。
鉱物資源、製紙・林業、建設業、金融サービス業など幅広い分野に事業を展開する。
プラチナ(Anglo Platinum)では世界最大で、世界需要の37%を扱う。
ダイヤモンドではDe Beers Investments に45%出資している。
このほか、金・ウラン、ベースメタル、石炭。
逆にAnglo American はAlcoa の買収を検討しているとされる。
資源大手の再編を巡る攻防は一段と激しくなりそうだ。
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付記 鉱物資源 進む寡占化 (日本経済新聞 2008/8/4)
主な鉱物資源の世界シェア(2006年)
プラチナ鉱石 Anglo Platinum (南アフリカ) 40.9 Impala Platinum (南アフリカ) 22.2 Norilisk Nickel (ロシア) 12.7 Lonmin PLC (英) 12.0 Vale do Rio Doce (ブラジル) 2.2 5社合計 90.0 鉄鉱石 Vale do Rio Doce (ブラジル) 39.6 Rio Tinto (英豪) 24.4 BHP Billliton (英豪) 14.2 LKAB (スウェーデン) 3.2 Kumba Resources (南アフリカ) 3.0 5社合計 84.4 ニッケル鉱石 Norilisk Nickel (ロシア) 20.6 Vale do Rio Doce (ブラジル) 17.6 BHP Billliton (英豪) 10.9 Xstrata (スイス) 5.7 中国 (国全体の生産量) 4.8 5社合計 59.6 亜鉛鉱石 中国 (国全体の生産量) 28.3 Xstrata (スイス) 7.7 Teck Cominco (カナダ) 5.9 Zinifex Limited (豪州) 5.6 Glencore International (スイス) 4.8 5社合計 52.3 銅鉱石 CODELCO (チリ国営) 11.8 BHP Billliton (英豪) 8.2 Phelps Dodge (米国) 6.7 Xstrata (スイス) 6.4 Rio Tinto (英豪) 5.3 5社合計 38.4 (注) 単位%。鉄鉱石は海上輸送量べースのシェアで、日経推定。
他は生産量べ一スで、石油天然ガス・金属鉱物資源機構まとめ付記 Xstrata (スイス) は2008年8月6日、プラチナのLonmin PLC (英) に買収提案したと発表した。
買収額は約50億英ポンド。→ 市場でLonmin の株式を10.68%取得したが Lonmin は本提案を拒絶、10月にはXstrata自身が、現下の金融情勢の下、買収資金の調達が困難になったとして、買収を断念することを表明。しかし、同時に市場において、Lonmin の株式の買い増しを行い、持分を24.9%まで増加させた。
2008/3/31 Rhodia とLyondell、イソシアネート事業売却
Rhodia と Lyondell は3月19日、イソシアネート事業をPerstorp Group に売却する交渉に入ったと発表した。
売却するのは、Rhodia のフランスのPont-de-Claix と米国のFreeport の脂肪族イソシアネート(HDI、IPDI:イソホロンジイソシアネート、及び誘導体)事業、及び、Lyondell がPont-de-ClaixでRhodiaに製造委託しているTDI事業。
付記 2008年7月7日、契約締結を発表。
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ローディアは元はローヌプーランで、1998年に化学品事業部と繊維・ポリマー事業部を統合し、新会社ローディアとなった。
ローディアでには3グループ、7事業がある。
Performance Materials | Polyamide |
Acetow:cellulose acetate fiber | |
Functional Chemicals | Novecare:surfactants, phosphorus derivatives, natural polymers and specialty polymersand monomers |
Silcea:“Electronics & Catalysis” (rare earths), “Silica Systems” (highperformance silicas) and “Silicones”(売却) | |
Organics and Services | Eco Services:sulfuric acid |
Organics:diphenols and derivatives、isocyanates、fluorinated compounds and derivatives | |
Energy Services:reduction of greenhouse gases |
このうち、Siliconeは中国の藍星集団に売却した。
イソシアネートについては脂肪族イソシアネート(Aliphatic Isocyanates)のみで、欧州第二のメーカーであったが、今回の売却で同事業から撤退する。
(欧州Aliphatic
Isocyanates Producers Association のメンバーは同社のほか、BASF、Bayer MaterialScience、Evonik Degussaの3社)
ーーー
Lyondell は当初、 Lake Charles, LA にTDIと脂肪族イソシアネートの工場を持つとともに、Pont-de-Claix のRhodia の工場にTDIプラントを持ち、Rhodiaに委託加工していた。
Lake
Charlesプラントは元はARCO Chemical が1996年にOlin Corporation から買収したもので、1998年のLyondell によるARCO Chemical 吸収でLyondell の事業となった。
2001年にLyondell はイソシアネート事業の再構築を発表した。
脂肪族イソシアネートから撤退、Pont-de-Claix のTDIに新技術を採用するというもので、完成後はPont-de-Claix 工場は欧州最大のTDIプラントとなる、将来はLake Charlesプラントにもその技術を入れるというものであった。
しかし、2005年10月、同社はLake CharlesのTDIプラントの停止を発表、Rhodiaに製造委託している Pont-de-Claix プラントのみが残っていた。
2007年11月、EUがBasell による Lyondell 買収を承認、統合新会社はLyondellBasell Industriesとなった。
ーーー
Perstorp はスウェーデンの企業であったが、2001年6月にフィンランドのNesteの親会社Industri
Kapital が買収し、Neste Chemicals のオキソ部門と合併させた。(合併会社の持株会社がSydsvenska
Kemi)
2005年10月にIndustri Kapital はSydsvenska Kemi をPAI
Partners に売却した。
現在のPerstorp の事業は以下の通り。
Waterborne
Coatings
Radiation Curing
Intumescent Coatings
Polyurethanes (polyol)
Food additives & Feed
Formaldehyde
Technology
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