Gilead
Sciences ギリアド・サイエンシズ |
感染症治療薬の開発に注力。2001年10月、抗HIV薬「ビリアード」Viread(ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤)が、他の治療薬との併用剤として米食品医薬品局に承認された。2002年9月、慢性B型肝炎治療薬「ヘプセラ」Hepseraの承認を取得。2003年7月、抗HIV薬「エムトリバ」Emtrivaの承認を取得。カンジダ症など真菌症の治療薬であるAmBisomeの他、カポジ肉腫やインフルエンザの治療薬も製造。 2001年11月、癌部門をOSIファーマスーティカルズに売却。2003年1月、トライアングル・ファーマスーティカルズTriangle Pharmaceuticals(米ノースカロライナ州)の買収を完了。 前会長のドナルド・ラムズフェルドは、米国防長官に就任するために会長職を退いた。 ■企業データ URL http://www.gilead.com 創立年 1987年 本社所在地 米カリフォルニア州 会長 James M. Denny CEO John C. Martin 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) GILD 従業員数 1000人 売上高(2002年) 4億6680万ドル 純利益(2002年) 7210万ドル |
GPC Biotech |
ゲノミクスとプロテオミクスを用いて医薬品を開発しているドイツのバイオ企業。癌と感染症、免疫疾患の治療薬開発に力を入れている。癌治療では、CDK阻害剤や遺伝子治療、血管新生阻害剤などを研究開発中。 細胞周期の研究に優れたマイトティクス(米マサチューセッツ州)を2000年3月に買収し、社名をGPCからGPCバイオテックに変更した。同月、ドイツのベンチャー企業向け株式市場「ノイアマルクト」に上場した。 提携企業は、仏アベンティス、独ベーリンガーインゲルハイム、セル・ジェネシス(米カリフォルニア州)など。 ■企業データ URL http://www.gpc-biotech.com 創立年 1997年 本社所在地 ドイツ 社長兼CEO Bernd R. Seizinger 株式 公開・ノイアマルクト(ドイツ) GPCG(Reuters)、GPC(Bloomberg) 従業員数 174人 売上高(2002年) 2150万ユーロ 純損失(2002年) 3450万ユーロ |
Human Genome Sciences | 設立当初は、クレイグ・ベンターがつくったゲノム研究所(TIGR)の研究成果を実用化するための企業だった。 塩基配列解析ビジネスの大手で、アメリカでは遺伝子関連の特許を188件取得している(2001年10月22日現在)。 ヒューマン・ゲノムがいま力を入れているのは、医薬品の開発だ。C型肝炎や自己免疫疾患、癌などの治療薬の開発を急いでいる。2002年4月30日、固形腫瘍などを対象にした「TRAIL-R1 mAb」の治験開始を米食品医薬品局(FDA)から承認されたと発表。2002年5月14日には、多発性骨髄腫を対象にしたLymphoRadの治験開始も承認された。 ■企業データ URL http://www.hgsi.com 創立年 1992年 本社所在地 米メリーランド州 会長兼CEO William A. Haseltine 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) HGSI 従業員数 1010人 売上高(2002年) 360万ドル 純損失(2002年) 2億1970万ドル |
ICOS | タンパク質医薬と低分子医薬の両方の分野で、治療薬の研究開発を行っている。 2003年11月、イーライリリーEli Lilly(米インディアナ州)と共同開発の勃起不全治療薬「シアリス」Cialis(tadalafil)について、米食品医薬品局(FDA)の承認を取得。 そのほか、心臓疾患や乾癬、慢性関節リウマチの治療薬などを開発中。 マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が株式の10%を所有し、取締役会のメンバーに名を連ねている。 ■企業データ URL http://www.icos.com 創立年 1990年 本社所在地 米ワシントン州 会長兼CEO Paul N. Clark 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) ICOS 従業員数 469人 売上高(2002年) 9290万ドル 純損失(2002年) 1億6160万ドル |
ImClone Systems | イムクローンは、上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤と血管新生阻害剤、ワクチンという3種類のタイプの癌治療薬を開発している。なかでも注目を集めているのがEGFR阻害剤(モノクローナル抗体)の「エルビタックス」Erbitux(cetuximab)だ(ブリストル・マイヤーズ・スクイブが開発・販売パートナーになっている)。 イムクローンは 2001年10月、結腸直腸癌の治療薬として米食品医薬品局(FDA)にエルビタックスの承認を申請した。ところが同年12月、FDAは承認申請の受理を拒否。イムクローンは2003年8月、再申請を行った。2004年2月、FDAはエルビタックスを結腸直腸癌治療薬として承認。 北米以外でのエルビタックスの開発・販売権をもつのは独メルクKGaA[Merck KGaA]。2003年12月、スイスで結腸直腸癌治療薬としての承認を取得。2004年半ばには欧州連合で承認を取得できるとの見通しを示している。 創立当初のイムクローンは、診断技術や感染症ワクチンの開発に力を入れていた。DNA診断技術のライセンスは、アボット・ラボラトリーズに供与している。 イムクローンの株式の約20%は、ブリストル・マイヤーズ・スクイブが所有。 ■企業データ URL http://www.imclone.com 創立年 1984年 本社所在地 米ニューヨーク州 会長 David M. Kies CEO Daniel S. Lynch 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) IMCL 従業員数 399人 売上高(2002年) 6000万ドル 純損失(2002年) 1億5800万ドル |
Immunex |
「Immunex」という名のとおり、免疫系の疾患に強いバイオ企業。自己免疫疾患や癌、感染症の治療薬を開発・製造している。 主力製品は慢性関節リウマチの治療薬「Enbrel」で、売り上げの約8割を占める(2001年第3四半期)。Enbrelのほかに、骨髄移植の後や化学療法の際に用いられる「Leukine」(2002年5月、独シエーリングに売却すると発表)と、癌や多発性硬化症の治療薬である「Novantrone」などを製造。 2001年12月、アムジェンAmgen(米カリフォルニア州)による買収提案を受け入れた。2002年7月、買収が完了した。 ■企業データ ■2002年7月、アムジェンが買収 創立年 1981年 本社所在地 米ワシントン州 会長兼CEO Edward V. Fritzky 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) IMNX 従業員数 1618 人 売上高(2001年) 9億8700万ドル 純利益(2001年) 1億7000万ドル |
Incyte | 遺伝子関連の特許を600件以上、取得している。主力製品のデータベースLifeSeq
Goldには、12万以上の発現遺伝子データが収められている。プロテオーム研究にも力を入れており、Proteome
BioKnowledge Libraryというデータベースでタンパク質情報を提供している。 インサイトは、他のゲノム情報サービス企業と同様、医薬品開発に乗り出している。2001年11月には、DuPont Pharmaceuticals Research Laboratoriesの元社長で、医薬品開発に優れた手腕をもつポール・A・フリードマンをCEO(最高経営責任者)に据えた。 2001年10月、抗体医薬産生マウスの技術をもつメダレックスMedarex(米ニュージャージー州)と提携。共同で抗体医薬の開発をめざす。 ■企業データ URL http://www.incyte.com 創立年 1991年 本社所在地 米デラウェア州 会長 Roy A. Whitfield CEO Paul A. Friedman 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) INCY 従業員数 585人 売上高(2002年) 1億160万ドル 純損失(2002年) 1億3690万ドル |
Isis Pharmaceuticals | アイシス・ファーマシューティカルズは、アンチセンス医薬に関して高い技術力をもつ。アンチセンスはmRNAに結合して、疾病に関与するタンパク質の合成を阻害する。1998年にアメリカで認可されたエイズ患者のCMV網膜症治療薬「Vitravene」は、世界で初めてのアンチセンス医薬(ノバルティス・オフサルミクスNovartis
Ophthalmicsが販売権を所有)。 アイシスはクローン病や癌、潰瘍性大腸炎などの治療薬を自社単独で臨床試験中。イーライリリーEli Lilly(米インディアナ州)と抗癌剤を共同開発している。 イーライリリーがアイシス株の約10%、ノバルティス・ファーマNovartis Pharma(スイス)が約5%を所有。 ■企業データ URL http://www.isispharm.com 創立年 1989年 本社所在地 米カリフォルニア州 会長兼社長兼CEO Stanley T. Crooke 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) ISIS 従業員数 303人 売上高(2002年) 8020万ドル 純損失(2002年) 7220万ドル |
Medarex | 抗体医薬産生マウスの技術に関して、世界で有数の技術をもっている。 製薬会社やバイオ企業を相手に抗体受託ビジネスを行う一方で、抗体医薬品の共同開発に力を入れている。ゲノミクスやプロテオミクスの分野の企業と提携。ターゲットに関する情報を提供してもらう代わりに、抗体生産を担当するという戦略だ。開発費は折半する。 すべてのヒト抗体遺伝子を有するヒト染色体をマウスに導入する技術をもつキリンビールと提携。 ■企業データ URL http://www.medarex.com 創立年 1987年 本社所在地 米ニュージャージー州 会長 Irwin Lerner CEO兼社長 Donald L. Drakeman 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) MEDX 従業員数 297人 売上高(2002年) 3950万ドル 純損失(2002年) 1億5750万ドル |
MedImmune | メディミューンの主力製品「シナジス」
Synagis(パリビズマブ)は、小児を対象にしたRS(respiratory syncytial)ウイルス感染発症抑制剤。モノクローナル抗体による初めての感染症治療薬。シナジスのほかに、感染症の治療薬など4種類の医薬品が認可されている。 モノクローナル抗体による免疫抑制剤や子宮頸癌のワクチンなどの開発を急いでいる。2003年6月、米食品医薬品局(FDA)から鼻内噴霧インフルエンザワクチン「フルミスト」FluMistの承認を取得。 2002年1月、ワクチンメーカーのアビロンAviron(米カリフォルニア州)を買収した。 ■企業データ URL http://www.medimmune.com 創立年 1988年 本社所在地 米メリーランド州 会長 Wayne T. Hockmeyer CEO David M. Mott 株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) MEDI 従業員数 877人 売上高(2002年) 8億4770万ドル 純損失(2002年) 10億9800万ドル |
Millenium Pharmaceuticals | ミレニアムは、もともとゲノム情報を大手製薬会社などに提供するビジネスを展開していた。 だがミレニアムの現在の目標は、自らが製薬会社になること。癌と炎症、代謝疾患という3つの分野で治療薬開発を行っている。2001年5月には、アイレックス・オンコロジーILEX Oncologyと共同開発した慢性リンパ性白血病治療薬Campathが米食品医薬品局(FDA)によって認可された。2003年5月13日、FDAから多発性骨髄腫治療薬「ベルケード」Velcade(bortezomib)の承認を取得した。 2001年12月には、心臓病治療薬に強いコア・セラピューティクスを買収。製薬部門に4本目の柱ができた。 ■企業データ URL http://www.mlnm.com 創立年 1993年 本社所在地 米マサチューセッツ州 会長兼CEO Mark J. Levin 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) MLNM 従業員数 2300人 売上高(2002年) 3億5300万ドル 純損失(2002年) 5億9020万ドル |
Sepracor | セプラコアが開発・製造しているのは、既存の医薬品の「改良型」。分子レベルの改良を加えることで、副作用の減少や治療効果の改善といった結果が得られることがある。 呼吸器と中枢神経系、泌尿器の分野に強い。2004年までに認可獲得をめざしている新薬候補が10以上ある。疼痛管理と中枢神経系の領域では、改良型ではなくオリジナルの新薬開発も手がけている。 シェリング・プラウ(米ニュージャージー州)や仏アベンティス、ジョンソン・エンド・ジョンソン(米ニュージャージー州)などにライセンスを供与。 ■企業データ URL http://www.sepracor.com 創立年 1984年 本社所在地 米マサチューセッツ州 会長兼CEO Timothy J. Barberich 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) SEPR 従業員数 930人 売上高(2002年) 2億3900万ドル 純損失(2002年) 2億7650万ドル |
Serono | 欧州最大のバイオテクノロジー企業。1906年にローマで創業。77年に本社をスイスのジュネーブに移した。現在、45カ国に事業拠点があり、100カ国以上で医薬品を販売している。CEOを務めるErnesto
Bertarelliの一族による同族会社。 遺伝子組み換え技術を用いた医薬品開発を手がける。不妊治療薬では世界市場の60%以上のシェアを握る。 主力製品は不妊治療薬「Gonal-F」で、売上高に占める割合は31.9%(2000年)。その次に売り上げに貢献しているのが多発性硬化症治療薬の「レビフ」Rebif(売上高の22.2%)。レビフは、欧州諸国をはじめ多くの国々で認可されている。アメリカではバイオジェンBiogenの「アボネックス」Avonexがオーファンドラッグ(希用医薬品)として独占販売を認められてきたが、セローノは2002年3月に米食品医薬品局からレビフの認可を取得した。 セローノは現在、癌や消化器関連疾患、炎症、自己免疫疾患などの治療薬を開発中。 ■企業データ URL http://www.serono.com 創立年 1906年 本社所在地 スイス 会長 Georges Muller CEO Ernesto Bertarelli 株式 公開/ニューヨーク証券取引所 SRA(スイスでも上場) 従業員数 4500人以上 売上高(2002年) 15億4650万ドル 純利益(2002年) 3億2080万ドル |
Vertex Pharmaceuticals | NMRスペクトロスコピーやコンピューターモデリング、コンビナトリアルケミストリーといった技術を使って、創薬ターゲット発見までの時間短縮を図っている。 同社の製品で初めて認可されたのは、英グラクソ・スミスクライン(GSK)と共同で開発したHIVプロテアーゼ阻害剤Agenerase。現在、ウイルス疾患や炎症、癌、自己免疫疾患、神経疾患の分野で、10種類以上の医薬品を開発している。 2003年10月、グラクソと共同で開発した抗HIV薬「レクシバ」Lexivaの承認を米食品医薬品局(FDA)から取得。 開発パートナーは、グラクソや仏アベンティス、独シエーリングなど。 ■企業データ URL http://www.vpharm.com 創立年 1989年 本社所在地 米マサチューセッツ州 会長兼CEO Joshua Boger 株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) VRTX 従業員数 455人 売上高(2002年) 1億6110万ドル 純損失(2002年) 1億860万ドル |