欧米のバイオ企業   http://www.bb-n.com/kigyou/kigyoutop.html

 

Abgenix  Advanced Cell Technology  Affymetrix  Amgen  Applera Corporation  Applied Biosystems

Ardais  BioDelivery Sciences International  Biogen Idec  Celera Genomics  Celgene

Celltech Group  Cephalon  Chiron   deCODE genetics  Enzon  Genentech  Genzyme

Geron  Gilead Sciences   GPC Biotech  Human Genome Sciences   Icos  ImClone Systems

Immunex  Incyte  Isis Pharmaceuticals   Medarex  MedImmune  Millenium Pharmaceuticals

Sepracor  Serono  Vertex Pharmaceuticals

 

Abgenix 「ゼノマウス」XenoMouse(マウスを使った抗体作成技術)の特許をもつ。ゼノマウスは、1999年まではアブジェニクスとJTの合弁会社ゼノテックで研究開発が行われていた。

ゼノマウスのライセンス供与で得た資金を医薬品開発に投入。自己免疫疾患や癌、心臓病などの治療薬を開発している。

提携企業リストには、ファイザー、アストラゼネカ、アムジェン、ミレニアム・ファーマスーティカルズなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。

アブジェニクスは、1996年にセル・ジェネシスからスピンオフ。98年に株式を公開した。

■企業データ
URL 
http://www.abgenix.com
創立年 1996年
本社所在地 米カリフォルニア州
会長 R. Scott Greer
CEO Raymond Withy
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) ABGX
従業員数 324人
売上高(2002年) 3940万ドル
純損失(2002年) 2億890万ドル

Advanced Cell Technology アドバンスト・セル・テクノロジー(ACT)は、高度なクローン技術をもとに、トランスジェニック動物や胚性幹細胞の実用化に関する研究開発を行っている。トランスジェニック動物の技術が確立すれば、ウシに医薬品を製造させたり、ブタの臓器を移植に利用できるようになるかもしれない。また、胚性幹細胞を使えば、拒絶反応の心配がない臓器や組織を作れるようになるとみられている。

ACTは、良質な家畜の量産や絶滅の危機に瀕した動物の保護にも、クローン技術を利用しようとしている。2001年1月には、絶滅の危機に瀕したガウル(野生のウシ)の赤ん坊をクローン技術で誕生させることに成功した。死んだペットをいずれ再生させるために、ペットの細胞を冷凍保存することも請け負っている。

ACTは核移植などの技術に関して多数の特許を保有。2001年11月に発表された人間のクローン胚作製についても、数種類の特許を出願している。

■企業データ
URL 
http://www.advancedcell.com
創立年 不明
本社所在地 米マサチューセッツ州
社長兼CEO Michael D. West
株式 未公開
従業員数 不明
売上高(2000年) 未発表
純利益(2000年) 未発表

Affymetrix 「バイオのインテル」の異名をとる企業。チップはチップでも、アフィメトリクスは、DNAチップのメーカーだ。同社は、DNAチップの基本構造に関する特許をもっている。

「ジーンチップ」GeneChipやDNAチップ解析システムなどを製造販売。量産品の販売だけでなく、顧客のニーズに合わせたオーダーメードも請け負っている。現在の顧客は、主に研究所や製薬会社、バイオ企業。

今後の課題の1つは、研究開発用だけでなく、テーラーメード医療などに役立つ診断用DNAチップの開発促進だろう。アフィメトリクスは2001年7月、アイスランド人の遺伝子データベースを作成しているデコード・ジェネティクスと提携した。

アフィメトリクスは、
宝酒造にライセンスを供与している。

■企業データ
URL 
http://www.affymetrix.com
創立年 1993年
本社所在地 米カリフォルニア州
会長兼CEO Stephen P. A. Fodor
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) AFFX
従業員数 905人
売上高(2002年) 2億8990万ドル
純損失(2002年) 163万ドル
Amgen アムジェンはバイオテクノロジー業界の世界最大手。貧血治療薬「エポジェン」Epogenと好中球減少症治療薬「ニューポジェン」Neupogenを原動力に、創立20年で従業員数7300人(2000年)の大企業に成長した。

腎臓疾患や癌、炎症などに関連した領域の治療薬を開発中。2001年9月、エポジェンの後継と期待される貧血治療薬「アラネスプ」Aranespの認可を米食品医薬品局(FDA)から取得。同年11月には、慢性関節リウマチ治療薬「Kineret」がFDAによって認可された。2002年1月、ニューポジェンの「改良版」で、効果の持続時間が長い好中球減少症治療薬「ニューラスタ」Neulastaについて、FDAの承認を取得。

2001年12月、
イミュネクスImmunex(米ワシントン州)を160億ドルで買収すると発表。2002年7月、買収が完了した。イミュネクス買収によって、アムジェンの収益源に慢性関節リウマチ治療薬「エンブレル」Enbrelが新たに加わった。

■企業データ
URL 
http://www.amgen.com
創立年 1980年
本社所在地 米カリフォルニア州
会長兼CEO Kevin Sharer
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) AMGN
従業員数 7700 人
売上高(2002年) 55億2300万ドル
純損失(2002年) 13億9200万ドル
Applera Corporation http://www.applera.com/

Our mission is to improve human health and society by understanding and applying the power of biology to develop breakthrough research technologies, diagnostic products, and drugs.

Applera Corporation consists of two business groups -- the Applied Biosystems group and the Celera Genomics group. Celera Diagnostics is a joint venture between the Applied Biosystems group and the Celera Genomics group.

The
Applied Biosystems Group (NYSE: ABI) serves the life science industry and research community by developing and marketing instrument-based systems, consumables, software, and services. Customers use these tools to analyze nucleic acids (DNA and RNA), small molecules, and proteins to make scientific discoveries, develop new pharmaceuticals, and conduct standardized testing.

The
Celera Genomics Group (NYSE: CRA), located in Rockville, MD and South San Francisco, CA, is discovering targeted therapeutics for cancer, autoimmune and inflammatory diseases. Celera is leveraging proteomics, bioinformatics, and genomics to identify and validate drug targets and to discover and develop small molecule therapeutics. It intends to advance therapeutic antibody and other selected programs through strategic collaborations.

Celera Diagnostics was established in 2001 as a joint venture between Applied Biosystems and Celera Genomics. Based in Alameda, CA, this venture is focused on discovering markers for disease and configuring these into new gene and protein-based diagnostic tests to predict, characterize, monitor and select therapy for cardiovascular disease, auto-immunity, central nervous system disorders, and cancer.
Applied Biosystems アプレラ社(2000年にPEコーポレーションから改名)の子会社で、世界最大手の遺伝子解読装置メーカー。同じくアプレラの子会社であるセレラ・ジェノミクスと二人三脚でポストゲノム時代の先頭を走る。

セレラをはじめ、世界のバイオ企業を顧客にもつ。解析システムをはじめとするアプライド・バイオシステムズの製品は約100カ国で利用されており、その数は5万以上に達する。

2002年4月、セレラのゲノム情報データベースは、アプライド・バイオシステムズが独占販売すると、アプレラが発表。

■企業データ
URL 
http://www.appliedbiosystems.com
創立年 1981年
本社所在地 米カリフォルニア州
President Michael W. Hunkapiller
株式 公開/ニューヨーク証券取引所 ABI
従業員数 4790 人
売上高(2002年) 16億400万ドル
純利益(2002年) 1億6850万ドル
Ardais アーデイスは、ヒト組織バンクを運営している1999年設立のバイオベンチャー。手術で摘出した患者の組織を医療機関から提供してもらい、凍結処理などを施して保存。研究所や製薬会社などの依頼に応じて、ヒト組織を提供する。

デューク大学医療センターやメイン医療センターなど4つの医療機関からヒト組織を入手している(2002年1月現在)。今後、こうした提携機関は増える見込みだ。医療機関は無償でヒト組織を提供する代わり、自由に組織バンクを利用できる。

アーデイスのヒト組織バンクは、年間10万件以上のペースで組織標本が増えている。提携医療機関が増えれば、このペースはさらに速まるだろう。

アーデイスは、組織に関する詳細な情報を収めたデータベースの構築にも力を入れている。同社は十分なインフォームド・コンセント(説明と同意)を実施したうえで、組織提供者から病歴や年齢、近親者の病歴などの情報を得ている。こうしたデータは、プライバシー保護のために暗号化されて保管される。

アーデイスの顧客は、組織バンクに必要な標本があるかどうか、オンラインで調べられる。発注もオンラインで可能だ。

■企業データ
URL 
http://www.ardais.com
創立年 1999年
本社所在地 米マサチューセッツ州
会長 Heidi Wyle
社長兼CEO Eric Gordon
株式 未公開
従業員数 ?
総売上高 ?
純損失 ?
BioDelivery Sciences International バイオデリバリー・サイエンシズ・インターナショナルはドラッグデリバリー・システムを手がけるバイオ企業。同社が開発中のBioralというシステムを使えば、注射薬を経口薬に生まれ変わらせられる。投与量を減らすことができたり、副作用を減らすといった効果も期待できるという。

バイオデリバリーは、世界で10億ドルの売り上げがある抗真菌剤アムホテリシンBの経口薬バージョンをBioralによって開発した。

バイオデリバリーによると、Bioralを利用すれば、特許切れの注射薬でも経口薬として特許が取れるという。「コピー薬」を売っている製薬会社や、特許切れ間近の注射薬をかかえた製薬会社にBioralを売り込むのが、バイオデリバリーの当面のビジネスモデルだ。

■企業データ
URL 
http://www.bdsinternational.com
創立年 1995年
本社所在地 米ニュージャージー州
会長兼CEO兼社長 Francis E. O'Donnell Jr.
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) BDSI
従業員数 8人
売上高(2001年) 50万ドル
純損失(2001年) 440万ドル
Biogen Idec アムジェンAmgenジェネンテックGenentechに次ぐ世界第3位のバイオ企業。2003年11月、アイデック・ファーマスーティカルズIDEC PharmaceuticalsとバイオジェンBiogenの合併によって誕生した。

抗癌剤・抗腫瘍剤や免疫疾患治療薬を開発している。承認取得済みの商品は、非ホジキンリンパ腫治療薬の「リツキサン」Rituxanと「ゼバリン」Zevalin、多発性硬化症治療薬「アボネックス」Avonex、乾癬治療薬「アメビブ」Amevive。

エランElan(アイルランド)と共同開発している「アンテグレン」Antegrenが、第3相試験段階にある(対象疾患は多発性硬化症とクローン病)。

[合併の背景]
アイデックもバイオジェンも、利益を出している「バイオ業界の優等生」だったが、主力製品が1品目のみという弱点があった(アイデックは非ホジキンリンパ腫治療薬「リツキサン」、バイオジェンは多発性硬化症治療薬「アボネックス」)。第2の看板商品を作るべく、アイデック社は非ホジキンリンパ腫治療薬「ゼバリン」(放射線免疫療法剤)、バイオジェン社は乾癬治療薬「アメビブ」を市場に投入したが、前途は厳しそうだ。

そんな似た者同士が手を組んだ。合併によってコスト削減が見込めるし、パイプラインも拡充できる。アイデックは、癌領域から自己免疫疾患領域へ、バイオジェンはその逆に力点をシフトさせようとしているところだったので、タイミングも良かった。

■企業データ
URL 
http://www.biogenidec.com
創立年 2003年
本社所在地 米マサチューセッツ州
会長 William H. Rastetter
CEO James C. Mullen
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) BIIB 
従業員数 4000人
売上高(2003年) 
純利益(2003年)
Celera Genomics セレラ・ジェノミクスをゲノム情報サービスのトップ企業に育てたのは、ゲノム時代の「風雲児」とでも言うべきクレイグ・ベンターだ(2002年1月に社長を退任)。ベンターは米国立衛生研究所(NIH)を退職し、民間人の立場でヒトゲノム解析を推進。2000年6月には、NIH・ヒトゲノム研究所のフランシス・コリンズ所長と共に、官民共同の「ヒトゲノム解読宣言」記者会見に臨んだ。

セレラは、
アプレラApplera社(2000年にPEコーポレーションから改名)の子会社。世界最大手の遺伝子解読装置メーカーであるアプライド・バイオシステムズの「兄弟分」にあたる。

2001年6月、バイオ製薬会社
アクシス・ファーマスーティカルズAxys Pharmaceuticals(米カリフォルニア州)を買収すると発表し、本格的に新薬開発に乗り出した。2002年4月、セレラのゲノム情報データベースは、アプライド・バイオシステムズが独占販売すると、アプレラが発表。セレラは医薬品開発に全力で取り組むことになった。

■企業データ
URL 
http://www.celera.com
創立年 1998年
本社所在地 米メリーランド州
社長 
株式 公開・ニューヨーク証券取引所 CRA
従業員数 820人
売上高(2002年) 1億2090万ドル
純損失(2002年) 2億1180万ドル
Celgene セルジーンの主力製品はサロミドThalomid(サリドマイド)。ハンセン病のらい性結節性紅斑(ENL)の治療薬として、1998年に米食品医薬品局(FDA)から認可された。

免疫反応(炎症)を制御する低分子やキラル化学の研究に力を入れている。多発性骨髄腫の治療薬として開発中のレブリミドRevlimid(旧称Revimid)は、FDAと欧州委員会からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定された。その他、クローン病や癌の治療薬を開発中。

創薬ターゲットの発見に取り組むシグナル・ファーマスーティカルズを2000年に買収した。

■企業データ
URL 
http://www.celgene.com
創立年 
本社所在地 米ニュージャージー州
会長兼CEO John W. Jackson
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) CELG
従業員数 383人
売上高(2002年) 1億3570万ドル
純損失(2002年) 1億ドル
Celltech Group イギリス最大のバイオ企業。主力製品は、白血病治療薬、麻酔薬、慢性関節リウマチ治療薬など。

2001年1月、セルテックは癌治療薬の開発に関して米医薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソンとの提携を発表。腫瘍に栄養を送る血管の形成を妨げる化合物の開発に取り組む。同年3月には、セルテックが開発中の慢性関節リウマチやクローン病治療剤「CDP870」について米薬品大手ファルマシア(現ファイザー)との提携を発表した。


■企業データ
URL 
http://www.celltechgroup.com
創立年 1980年
本社所在地 イギリス
会長 Peter Fellner
CEO Goran Ando
株式 公開/ニューヨーク証券取引所 CLL(ロンドン、フランクフルトでも上場)
従業員数 2029人  
売上高(2001年) 4億4140万ドル
純損失(2001年) 8080万ドル
Cephalon 細胞の生と死のメカニズムに関する研究を重視。具体的に製造・開発を行っているのは神経変性疾患と癌の治療薬だ。

主力製品は睡眠障害の治療薬Provigil。Provigilの他に、アメリカでは2品目、ヨーロッパでは8品目の医薬品の認可を得ている。

2001年の製品売上高は2億2600万ドルで、2000年の9200万ドルから大幅に伸びている。

■企業データ
URL 
http://www.cephalon.com
創立年 1987年
本社所在地 米ペンシルベニア州
会長兼CEO Frank Baldino, Jr.
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) CEPH
従業員数 1127 人
売上高(2002年) 5億690万ドル
純利益(2002年) 1億7160万ドル
Chiron カイロンの事業分野は、大きく分けて3つ――バイオ医薬品とワクチン、血液検査だ。主に、癌と感染症を研究開発の対象にしている。

当初は、肝炎など感染症のワクチンや検査法の開発を中心に行っていたが、癌や免疫不全疾患、心臓血管系疾患などへと対象を広げていった。

医薬品には、多発性硬化症治療薬Betaseron、腎臓癌と黒色腫の治療薬Proleukin、嚢胞性線維症の肺感染症治療薬TOBIがある。ワクチンは流行性髄膜炎やインフルエンザ、狂犬病を対象にしたものなど。

2002年2月、ジェン・プローブGen-Probe(米カリフォルニア州)と共同開発しているProcleix(エイズウイルスとC型肝炎ウイルス用の核酸増幅法検査システム)がアメリカで認可された。

カイロンの株の約40%は、ノバルティスNovartis(スイス)が所有。

■企業データ
URL 
http://www.chiron.com
創立年 1981年
本社所在地 米カリフォルニア州
会長 Sean P. Lance
社長兼CEO Howard Pien
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) CHIR
従業員数 3736 人
売上高(2002年) 9億1410万ドル
純利益(2002年) 1億8080万ドル
deCODE genetics デコード・ジェネティクスは、アイスランド人の遺伝子情報をもとに疾患遺伝子の特定を行っている。アイスランドは、歴史的に他民族との交流が少なく、家系に関するデータも豊富なので、疾患と遺伝子の関係をつかみやすい。

すでにデコードは、脳卒中や乾癬、アルツハイマー病、精神分裂病、変形性関節症、慢性関節リウマチなどに関与する遺伝子を特定している。

1998年にスイスの製薬大手F・ホフマン・ラ・ロシュF.Hoffmann-La Rocheと提携。創薬ターゲット探索や遺伝子診断の研究開発で協力関係にある。

デコードは2002年3月、メディケム・ライフサイエンシズ(米イリノイ州)の買収を完了。医薬品の自社開発に本腰を入れはじめた。

■企業データ
URL 
http://www.decode.com
創立年 1996年
本社所在地 アイスランド
会長兼社長兼CEO Kari Stefansson
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック)/ナスダック・ヨーロッパ DCGN
従業員数 530人
売上高(2003年) 4680万ドル
純損失(2003年) 3510万ドル
Enzon Pharmaceuticals ポリエチレングリコール(PEG)と一本鎖抗体(SCA)という2つの技術を利用して、医薬品を開発・製造している。

米食品医薬品局に承認されている医薬品は3つ。C型肝炎の治療薬PEG-Intronと白血病治療薬ONCASPAR、重症複合型免疫不全症の治療薬ADAGENだ。

提携企業 のリストには、アベンティス、イーライリリー、ブリストル・マイヤーズ・スクイブなど、そうそうたる企業が並んでいる。PEG-Intronを販売しているのはシェリング・プラウ。

■企業データ
URL 
http://www.enzon.com/
創立年 1995年
本社所在地 米ニュージャージー州
会長 Randy H. Thurman
社長兼CEO Arthur J. Higgins
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) ENZN
従業員数 127人
売上高(2002年) 7580万ドル
純利益(2002年) 4580万ドル
Genentech バイオテクノロジー業界の老舗。遺伝子組み換えの基礎的技術を確立したハーバート・ボイヤーHerbert Boyerらが1976年に設立した。ヒトインスリンとヒト成長ホルモンの大量生産に成功し、1980年に株式公開。今では、アムジェンAmgenに次ぐ世界第2位のバイオ企業に成長した。

主力製品はヒト成長ホルモンや血栓溶解剤、抗癌剤。抗癌剤は2種類の抗体医薬品が認可されている。1つはB細胞性悪性リンパ腫治療薬のリツキサンRituxan(アイデック・ファーマスーティカルズと共同開発)で、もう1つは転移性乳癌治療薬のハーセプチンHerceptin。2001年の総売上高の半分近くは、リツキサンとハーセプチンによるものだ。

2001年9月には、中心静脈アクセス装置(CVAD)による合併症を防ぐために用いる血栓溶解剤Cathflo Activaseが米食品医薬品局(FDA)によって認可された。2003年6月、ノバルティス・ファーマスーティカルズNovartis Pharmaceuticals(ニュージャージー州)やタノックスTanox(米テキサス州)と共同開発のアレルギー性喘息治療薬「ゾレア」Xolairの承認を取得。2003年10月、ゾーマXOMA(XOMA、カリフォルニア州)と共同開発の乾癬治療薬「ラプティバ」Raptiva(efalizumab)の承認を取得。

血管新生阻害剤「アバスチン」Avastin(bevacizumab, rhuMAb-VEGF)は、結腸直腸癌を対象にした第3相試験で治療効果が確認された。2004年2月、FDAの承認を取得。

1990年に
ロシュ・ホールディングRoche Holding(スイス)の傘下に入った。

■企業データ
URL 
http://www.genentech.com
創立年 1976年
本社所在地 米カリフォルニア州
会長兼社長兼CEO Arthur D. Levinson
株式 公開/ニューヨーク証券取引所 DNA
従業員数 5252人
売上高(2002年) 23億8770万ドル
純利益(2002年) 6380万ドル
Genzyme ジェンザイムは、遺伝性疾患などの治療薬開発や遺伝子検査、再生医療、癌ワクチンの開発などを手がける。

主力製品のセレザイムCerezymeは遺伝性の希少疾患「ゴーシェ病」の治療薬。2003年4月24日、米食品医薬品局(FDA)からファブリー病治療薬「ファブラザイム」Fabrazyme(agalsidase beta)の承認を取得。同月30日には、ムコ多糖症1型治療薬「アルドゥラザイム」Aldurazyme(バイオマリン・ファーマスーティカルBioMarin Pharmaceuticalと共同開発)の承認をFDAから取得。

■企業データ
URL 
http://www.genzyme.com
創立年 1981年
本社所在地 米マサチューセッツ州
会長兼CEO Henri A. Termeer
株式 公開/米店頭株式市場(ナスダック) GENZ
従業員数 5700人
売上高(2002年) 13億2950万ドル
純損失(2002年) 1310万ドル
Geron 胚性幹細胞(ES細胞)の研究で世界のトップを走る企業。ジェロンは、ES細胞を利用して、病気で失われた臓器や組織を元通りにする「再生医療」の確立をめざしている。同社はすでに、ES細胞から神経や心筋、肝臓の細胞を分化させることに成功している。

1999年5月には、英ロスリン研究所の関連会社を買収し、体細胞クローン技術を獲得。ES細胞を用いて患者と同じ遺伝子をもつ臓器や組織を作ることが、理論上、可能になった。

ジェロンは、細胞の老化にかかわるテロメア(染色体の先端部分にある構造)の研究でも、定評がある。この技術は、再生医療だけでなく抗癌剤の研究開発にも利用されている。

■企業データ
URL 
http://www.geron.com
創立年 1990年
本社所在地 米カリフォルニア州
社長兼CEO Thomas B. Okarma
株式 公開・米店頭株式市場(ナスダック) GERN
従業員数 92人 
売上高(2002年) 120万ドル
純損失(2002年) 3390万ドル

続く