日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめ
た個人のデータベースです。

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平成15年6月30日  東京ガス/東京電力

「ダーウィンLNGプロジェクト」への正式参画について
  
 http://www.tepco.co.jp/cc/press/03063001-j.html


東京ガスおよび東京電力は、コノコフィリップス社(米国)が中心となって進めている豪州・東ティモール共同石油開発海域内「バユ・ウンダン・ガス田」を開発し、液化天然ガスを豪州ダーウィン市郊外にて生産・販売する「ダーウィンLNGプロジェクト」に正式に参画


【ダーウィンLNGプロジェクトにおける参画比率】

グループ(親会社)   比率 

コノコフィリップス(米)

56.72%

エニ社(伊)

12.04%

サントス社(豪)

10.64%

国際石油開発(日)

10.53%

東京電力(日)

6.72%

東京ガス(日)

3.36%

(注)
ダーウィンLNGプロジェクトはバユ・ウンダン・ガス田開発事業、パイプライン事業、液化プラント事業の3事業により構成されるが、各事業への参画比率は上記比率に準拠。
東京電力および東京ガスのバユ・ウンダン・ガス田開発事業の参画形態は、10.08%の開発権益を持つ「東京・ティモール・シー・リソーシズ社」に対する2対1の割合での共同所有形式。



 埋蔵量:天然ガス  約3.4兆立方フィート
      石油分(LPG・コンデンセート)  約4億バレル

 


日本経済新聞 2004/6/8

新日石 中国向け石油受託精製 中国石油と提携 まず日量2万バレル契約


 新日石は、中国石油グループで主に石油精製と国内販売を手掛ける中国連合石油(チャイナオイル)と7月上旬に提携契約を結ぶ。現在、精製手数料などを詰めている。
 提携は@チャイナオイルが主に中東で購入した原油を新日石の根岸製油所(横浜市)と水島製油所(岡山県倉敷市)にタンカーで輸送A両製油所でナフサ、灯油、軽油、重油に加工B完成品をチャイナオイルが手配したタンカーで大連などに全量輸送するーーという内容。


2004/7/5 新日本石油

中国国営石油会社との受託精製に関する契約の締結について
http://info.eneos.co.jp/press/2004_2005/e71_pr_20040705_01.html

 当社(社長:渡 文明)は、中国石油天然気集団公司(以下CNPC)グループの海外事業部門である中国連合石油有限責任公司(以下チャイナオイル)との間で、本日(7/5)、受託精製に関する契約を締結し、今月より当社製油所にて受託精製を開始することとなりましたので、下記のとおりお知らせします。
 なお、本契約の締結による両社のメリットは、当社は、「従来からの受託精製(出光興産)」、「IPP・PPS向けの重油生産」、および「石化製品の増産」などとあわせると、当社製油所(能力計:121万7千バレル/日)をフル稼働できることとなり、また、チャイナオイルにとっては、中国国内における急増する需要を背景としたタイトな需給環境の中、安定的に石油製品の供給を受けることが可能となることから、今回の契約の合意に至ったものです。

<契約の概要>
1.契約相手先:中国連合石油有限責任公司(チャイナオイル)
2.契約締結日:2004年7月5日
3.契約概要:
 (1)契約数量:2万バーレル/日(87万KL)
 (2)契約期間:2004年7月〜2005年3月(9ヶ月間)
 (3)受託場所:新日本石油精製鰍フ全製油所(室蘭、仙台、
           根岸、大阪、水島、麻里布)
 (4)受託原油:中東原油


2005年03月29日 Chemnet Tokyo

新日石、チャイナオイルとの受託精製契約更新

 新日本石油は29日、4月からの中国連合石油(チャイナオイル)との受託精製契約について、数量を増量して更改することで合意したと発表した。契約数量は1日当たり3万バレル(174万キロリットル)、期間は05年4月ー06年3月の1年間。受託原油は中東原油となっている。

 同社は、国内では出光興産とも受託精製契約を締結しており、これで同社の全製油所(室蘭など6ヵ所)合計127万7,000バレル設備は、すべてフル稼動できる見通しとなった。


2004/6/21 新日本石油

マレーシア・サラワク沖 セライ・ガス田の商業生産開始
〜SK-10鉱区に続き、SK-8鉱区も商業生産に移行〜
http://info.eneos.co.jp/press/2004_2005/e71_pr_20040621_01.html

 当社(社長:渡 文明)の石油開発部門である新日本石油開発株式会社(社長:甲斐 勝)が出資する日石サラワク石油開発株式会社は、同社が37.5%の権益を保有するマレーシア・サラワク沖SK-8鉱区内のセライ・ガス田において、オペレーターであるロイヤル・ダッチ・シェル社と共に天然ガスの開発を行っておりましたが、この度、同ガス田における生産設備が完成し、商業生産を開始することになりましたのでお知らせいたします。



【参考資料-1:マレーシアLNGティガ・プロジェクト概要】

新日石開発、シェルおよびチャリガリ(ペトロナスの開発子会社)等が沖合ガス田で天然ガスを生産。
ペトロナスがガス田から輸出基地ビンツルまでのパイプラインを敷設・運営。パイプラインで輸送される原料ガスをビンツルのLNGプラントで液化し、需要家へ販売。
東北電力、日本のガス会社3社(東京ガス、東邦ガス、大阪ガス)、石油資源開発、東京電力、韓国ガス公社等とLNG売買契約(SPA)を締結済。

1.上流部門について

  SK−8鉱区 SK−10鉱区
権益保有者
(※オペレーター)
※シェル:
  37.5%
 

新日石開発

 

39.02%

石油公団

37.48%

帝国石油

15.00%

三菱商事

 8.50%

日石サラワク:
  37.5%
チャリガリ:
  25.0%
※日石マレーシア:
  75.0%

新日石開発

 40.15%

石油公団

38.58%

帝国石油

15.00%

三菱商事

6.27%

チャリガリ:
  25.0%
 
開発対象ガス田 ジンタン・ガス田 セライ・ガス田 ヘラン・ガス田
開発開始時期 2002年1月 2002年12月 2000年4月
生産開始時期 2004年7月
(予定)
2004年6月
(今回)
2003年11月
(現在生産中)
Pj会社
開発投資額
約92百万米ドル 約36百万米ドル 約360百万米ドル
ガス生産量(予定)
<参考>
 LNG換算
 原油換算
日量1,400万m3

約320万トン/年
約8万バレル/日
日量800万m3

約200万トン/年
約5万バレル/日
日量700万m3

約160万トン/年
約4万バレル/日
コンデンセート
生産量
(予定)
約1万4千バレル/日 約8千バレル/日 約2万バレル/日

2.液化プラント合弁会社

マレーシアLNGティガ社
・LNG生産量 680万トン/年(340万トン/年×2系列)
・生産開始時期 2003年3月
・出資比率 ぺトロナス60%、サラワク州政府10%、新日本石油10%、シェル15%、
ダイアモンド・ガス・ネザーランズ5%

3.マーケティングについて

・2001年 4月: 東北電力とSPA締結(2005年度より20年間、最大90万トン/年)
・2002年 2月: ガス3社(東京ガス、東邦ガス、大阪ガス)とSPA締結
(2004年度より20年間、最大160万トン/年)
・2002年 4月: 石油資源開発とSPA締結(2002年度より20年間、最大48万トン/年)
・2003年 3月: 東京電力とSPA締結(2003年度年間契約、実績47万トン/年)
・2003年 5月: 韓国ガス公社とSPA締結(2003年度より7年間、最大200万トン/年)

 


FujiSankei Business i. 2004/8/27

新日石が中国最大級の潤滑油メーカーへ 来月、2つ目の工場
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/art-20040826213543-MMJFYEYMHL.nwc

 新会社は中国国営石油会社の中国石油化工(シノペック)などとの共同出資で設立する。社名を「中石化日石(広州)潤滑油」とし、資本金は約15億円。出資比率はシノペックが50%、新日石が40%、それに化学メーカーの明和産業(東京都千代田区)が10%とすることで、同日までに関係者が基本合意した。9月上旬に設立する。

 新日石は1995年に、シノペックグループと合弁で天津市に潤滑油の製造・販売会社「
天津日石潤滑油脂」を設立、トヨタの現地合弁などに潤滑油を供給している。需要拡大に伴い、年産2.5万キロリットルの生産能力を05年までに同5万キロリットルに増強する計画で、広州合弁とあわせた新日石の現地での潤滑油生産能力は同10万キロリットルに拡大する。

 中国では、新日石のほか
出光興産が上海市郊外に年産4万キロリットルの合弁工場を持っており、今年11月には天津市に全額出資で同2.5万キロリットルの工場を設ける予定。またジャパンエナジーも山西省陽泉市に同2万キロリットルの合弁工場を備えている。


「人民網日本語版」2004年8月30日

新日石、中国石油化工と潤滑油メーカー設立へ
http://j.peopledaily.com.cn/2004/08/30/jp20040830_42910.html

 日本の石油最大手、新日本石油が中国事業の拡大を速めている。新日石と中国石油化工公司が合弁会社「中石化日石(広州)潤滑油公司」を設立することが29日、明らかになった。新日石にとっては中国で設立する2社目の潤滑油メーカーとなる。

 新会社の資本金は約1500万ドルで、出資比率は中国石油化工が50%、新日石が40%、日本の明和産業が10%。9月に設立し、2006年から操業を開始する予定で、潤滑油の年間生産量5万リットルを目指す。

 新会社の設立が中国の潤滑油業界に影響をもたらすのは必至だ。筆頭株主となる中国石油化工は中国三大潤滑油会社の一つ、長城潤滑油公司の親会社でもある。新日石は1995年に中国石油化工系列の燕化集団と合弁会社「
天津日石潤滑油脂公司」を設立し、潤滑油年間2万5千トンを生産している。新会社の誕生により、中国石油化工の国内市場における地位は高まるとみられ、中国石油化工系列の長城潤滑油、中国石油系列の崑崙潤滑油、統一潤滑油からなる三大大手の勢力図に変化が出る可能性もある。

 同時に、自動車業界への影響も予想される。中国の日本系合弁自動車メーカーはこれまで、出光興産や天津日石潤滑油脂公司の潤滑油を採用してきた。中国資本系潤滑油メーカーである崑崙と統一もこれまで日系自動車メーカーへの市場拡大を狙ってきたが、新たな日系合弁会社の設立により、望みがほぼ立たれた形だ。


天津日石潤滑油脂有限公司

天津日石潤滑油脂有限公司は、新日本石油が出資し、中国での潤滑油、グリースの生産、販売拠点として設立いたしました。天津日石の使命は、自動車性能や工場の生産性の向上につながる潤滑油を安定供給すること。現地に常駐する日本人担当者のきめ細かなサービスと高品質で使いやすい製品のご提供をとおして、お客様の中国でのビジネスを強力にサポートいたします。

所在地:天津市漢沽区営城西街
出資会社:新日本石油株式会社
       明和産業株式会社
       燕化集団天津潤滑油脂有限公司
事業内容:潤滑油・グリース製造、販売
製造出荷能力:35千KL/年
公式ホームページ 
http://www.tjnisseki.com/

 


2004/8/31 ジャパンエナジー

鹿島石油株式会社株式の一部譲受けについて
http://www.j-energy.co.jp/cp/releace/20040831_1.html

 当社(本社:東京都港区虎ノ門二丁目,社長:高萩光紀)は,このたび,コスモ石油株式会社(本社:東京都港区芝浦一丁目,社長:木村 彌一)から,同社が保有する鹿島石油株式会社(本社:東京都港区虎ノ門二丁目,社長:瀬野幸一,以下「鹿島石油」)の全株式を,下記のとおり譲り受けることといたしました。本措置により,当社は鹿島石油との関係を一層緊密化するとともに,効率化をさらに推進してまいります。

1.譲受株式数  6,860,000株
           (発行済株式総数に対する比率:17.15%)
2.譲受金額   総額 4,973,500,000円
            単価 725円/株(額面:500円/株)
3.譲受期日   2004年9月末日(予定)

4.譲受後の鹿島石油の株主構成およびその出資比率
   株式会社ジャパンエナジー ---70.675%
   三菱化学株式会社   -------19.875%
   東京電力株式会社   ------- 7.950%
   日本郵船株式会社   ------- 1.500%

(ご参考)鹿島石油株式会社の概要
本  社 : 東京都港区虎ノ門二丁目10番1号
社  長 : 瀬 野 幸 一
資 本 金 : 200億円(発行済株式総数:4,000万株)
設  立 : 1967年10月
総 資 産 : 2,362億円(2004年3月期)
売 上 高 : 3,501億円(2004年3月期)
事業内容 : 石油精製業
従業員数 : 533名(2004年3月末現在)
精製能力 : (鹿島製油所)19万B/D


日本経済新聞 2004/9/17

三愛石油 キグナスを買収 180億円 給油所倍増、1400カ所

 石油販売大手の三愛石油は年内にも米メジヤー(国際石油資本)エクソンモービル系の元売り会社、キグナス石油を約180億円で買収する。エクソンモービル系などから全株式を取得し、キグナスが全国約680カ所で展開する給油所網を傘下に収める。販売網を一気に倍増し、ガソリンなどの仕入れコスト低下につなげる。メジャー系との関係を強化し、燃料の安定供給にも結び付ける。
 キグナス石油は、エクソンモービル系の石油精製・元売りの東燃ゼネラル石油と水産物商社のニチモウが各50%を出資する。ガソリン販売シェアは2.3%(2003年度)で国内8位。2003年12月期の売上高は3552億円、経常利益は10億円。
 三愛石油は株主2社から全株式を取得し、キグナスの直営給油所などの保有資産や、同社の特約給油所に燃料を供給する権利などを獲得する。

三愛石油 価格交渉力高める キグナス買収 仕入れ、広がる選択肢


Chemnet Tokyo 2004年10月04日

新日石、電力卸供給70万キロワット体制確立

 新日本石油は4日、新日本石油精製室蘭製油所(小菅章光所長)で1日から5万キロワットの電力卸供給事業を開始し、現在運転中の4製油所と合わせて、同社グループの電力卸供給事業は70万キロワット体制を確立したと発表した。これは一般家庭の電力消費量に換算して約170万世帯分の規模となる。
 
 同社は、製油所を活用した電力卸事業に積極的に取り組み、1998年7月の大阪製油所を皮切りに各製油所で電力供給事業を進めてきた。室蘭製油所では5日、竣工式を行う。
 
【製油所別・電力供給の概要】

<大阪製油所>
(1)供給量 :13.0万キロワット
(2)使用燃料 :残渣油
(3)供給先 :関西電力
(4)発電方式 :BTG

<横浜製油所>
(1)供給量 :4.9万キロワット
(2)使用燃料 :分解軽油
(3)供給先 :東京電力
(4)発電方式 :GTG

<根岸製油所>
(1)供給量 :34.2万キロワット
(2)使用燃料 :残渣油
(3)供給先 :東京電力
(4)発電方式 :IGCC

<麻里布製油所>
(1)供給量 :13.2万キロワット
(2)使用燃料 :石油コークス・残渣油
(3)供給先 :関西電力
(4)発電方式 :BTG

<室蘭製油所>
(1)供給量 :5.0万キロワット
(2)使用燃料 :残渣油
(3)供給先 :北海道電力 
(4)発電方式 :BTG


2004年10月05日 Chemnet Tokyo

新日石、潤滑油事業の再構築計画決る
新日石加工の工場を閉鎖、新日精と合併

 新日本石油は5日、潤滑油事業部門を抜本的に強化するため、工場の閉鎖や子会社合併などの再構築計画を決めたと発表した。概要は以下の通り。
 
(1)新日本石油加工・東京工場の閉鎖 
 2006年度上期をめどに、新日石加工(副島正史社長)東京工場を閉鎖する。これに伴い同工場の潤滑油・グリース製造事業は、新日本石油精製・横浜製造所を中心に根岸、水島、和歌山、海南の各工場に移管。新日精横浜製造所は約70億円をかけて、潤滑油調合充填設備を新設する。

(2)新日石加工・新潟工場の閉鎖
 2006年度上期をめどに、新日石加工新潟工場を閉鎖する。同工場のソルベント(インキ溶剤)生産は、新日本石油化学・川崎工場に移管。新日石化学は約50億円を投資してソルベント製造設備を新設する。
 
(3)新日精と新日石加工の合併
 2006年度上期をめどに、新日精と新日石加工を合併する。なお、同計画の推進により、新日石グループは年間約22億円のメリットを見込んでいる。


2004年10月29日 出光興産

ベトナム南部海上鉱区取得について
http://www.idemitsu.co.jp/news/news_2004/041029.html

 出光興産株式会社(社長:天坊昭彦)の石油開発部門である出光オイルアンドガス開発株式会社、新日本石油株式会社(社長:渡文明)の石油開発部門である新日本石油開発株式会社、並びに帝国石油株式会社(社長:磯野啓)は、今般、ベトナム南部海上05-1(b)・(c)鉱区に関する生産物分与契約を、ベトナム国営石油会社(ペトロベトナム)と締結いたしましたので、お知らせ致します。当該鉱区は、ホーチミン市の南東約300kmの沖合いに位置し、ダイフン油田、ハイタックガス田等多数の油ガス田にも隣接しており、新たな油ガス田の発見が期待されております。なお、試掘作業は、2006年を予定しております。

1.プロジェクト概要
  (1)鉱区名     ベトナム南部海上05-1(b)・(c)鉱区
  (2)契約日     2004年10月28日(木)
  (3)鉱区面積   約1,570
  (4)水深      100〜200m
  (5)権益比率   出光オイルアンドガス開発(株) 35%
            新日本石油開発(株) 35%
            帝国石油(株) 30%

2.作業概要
  (1)探鉱期間   3年間(2004年11月〜2007年10月)
  (2)予定作業   地震探鉱と試掘1坑



日本経済新聞 2004/12/16

千代田化工 世界最大LNG設備 4000億円規模 カタールで共同受注

 千代田化工建設と仏エンジニアリング大手のテクニップは15日、カタール国営石油会社などから同国に世界最大の液化天然ガス(LNG)生産設備を建設するプロジェクトを共同受注した。2008年に稼働する
年産能力1560万トンの設備で、建設費は4千億円強。世界的なエネルギー需要拡大を背景に、産ガス国などが相次ぎ生産設備を増強する恩恵が、日本のプラント産業に波及してきた。
 
カタール国営石油会社が70%、エクソンモービルが30%を出資する合弁会社が、ペルシャ湾沿岸のラスラファンに年産780万トン2基のプラントを新設するプロジェクトを受注した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


日本経済新聞 2005/3/16

出光・三菱商事 LPG事業統合
 来年4月国内首位、シェア20%

 出光興産と三菱商事は15日、液化石油ガス(LPG)事業を統合すると発表した。2006年4月に新会社を設立。出光が51%、三菱商事が49%を出資する。統合後の同分野における市場シェアは約20%に高まり、新日本石油ガスを抜いて首位となる。LPG業界は競争が激しく、両社は事業統合で経営の効率化と販売体制の強化を狙う。
 出光の完全子会社である出光ガスアンドライフと、三菱商事の子会社である三菱液化ガスを合併する。三菱液化には三菱商事以外に新日本石油など6社が出資しているが、三菱商事が統合前に完全子会社化。三菱商事本体のLPG輸入部門を三菱液化に集約した上で、出光ガスと合併する計画。

 

 

 

 

 

 


2005年3月29日 新日本石油

石油公団保有株式の取得について
http://info.eneos.co.jp/press/2004_2005/e71_pr_20050329_02.html

 当社グループは、石油公団が保有する日本ベトナム石油株式会社、日石マレーシア石油開発株式会社、日石サラワク石油開発株式会社およびNippon Oil Exploration (Dampier) Pty Ltdの株式を下記のとおり取得いたしましたのでお知らせいたします。

1. 取得対象株式

  取得株数 (公団持株比率) 取得後の当社
グループ持株比率
日本ベトナム石油(株)   198,000株 (43.94%)     97.07%
日石マレーシア石油開発(株)   101,080株 (38.58%)     78.73%
日石サラワク石油開発(株)   111,600株 (37.48%)     76.50%
Nippon Oil Exploration (Dampier)社 15,784,000株 (47.04%)     100.00%

(注:各社の概要については「株式を取得した会社の概要」参照)

2. 取得価格

日本ベトナム石油(株)

  14,125,320,000円

(71,340円/株)

日石マレーシア石油開発(株)

7,116,032,000円

 (70,400円/株)

日石サラワク石油開発(株)

9,100,087,200円

(81,542円/株)

Nippon Oil Exploration (Dampier)社

 2,230,000,000円

(141円/株)

合計   32,571,439,200円  

【株式を取得した会社の概要】

1. 日本ベトナム石油株式会社
 (1) 商号 日本ベトナム石油株式会社
 (2) 代表者 代表取締役社長 甲斐 勝
 (3) 所在地 東京都港区西新橋一丁目3番12号
 (4) 設立年月日 1992年8月21日
 (5) 事業内容 ベトナム15-2鉱区においてランドン油田生産中(オペレーター)
 (6) 資本金 22,530百万円
 (7) 株主構成 新日本石油開発(株) 53.13%
          新日石資源投資(株) 43.94%
          三菱商事(株) 2.93%

2. 日石マレーシア石油開発株式会社
 (1) 商号 日石マレーシア石油開発株式会社
 (2) 代表者 代表取締役社長 甲斐 勝
 (3) 所在地 東京都港区西新橋一丁目3番12号
 (4) 設立年月日 1987年10月14日
 (5) 事業内容 マレーシアSK-10鉱区においてヘランガス田生産中(オペレーター)
 (6) 資本金 13,100百万円
 (7) 株主構成 新日本石油開発(株) 40.15%
          新日石資源投資(株) 38.58%
          帝国石油(株) 15.00%
          三菱商事(株) 6.27%


3. 日石サラワク石油開発株式会社
 (1) 商号 日石サラワク石油開発株式会社
 (2) 代表者 代表取締役社長 甲斐 勝
 (3) 所在地 東京都港区西新橋一丁目3番12号
 (4) 設立年月日 1991年8月6日
 (5) 事業内容 マレーシアSK-8鉱区においてジンタンおよびセライガス田生産中
 (6) 資本金 14,889百万円
 (7) 株主構成 新日本石油開発(株) 39.02%
          新日石資源投資(株) 37.48%
          帝国石油(株) 15.00%
          三菱商事(株) 8.50%

4. Nippon Oil Exploration (Dampier) Pty Ltd
 (1) 商号 Nippon Oil Exploration (Dampier) Pty Ltd
 (2) 代表者 代表取締役社長 甲斐 勝
 (3) 所在地 東京都港区西新橋一丁目3番12号
 (4) 設立年月日 1997年 4月24日
 (5) 事業内容 オーストラリアWA-26-L/WA-27-L鉱区におけるムティニア/エクセター油田の生産
          およびWA-191-P鉱区における探鉱
 (6) 資本金 33,552千豪ドル
 (7) 株主構成 新日本石油開発(株) 52.96%
          新日石資源投資(株) 47.04%

5. 新日石資源投資株式会社(参考)
 (1) 商号 新日石資源投資株式会社
 (2) 代表者 代表取締役社長 甲斐 勝
 (3) 所在地 東京都港区西新橋一丁目3番12号
 (4) 設立年月日 2004年11月20日
 (5) 事業内容 石油公団保有株式の取得・保有
 (6) 資本金 10百万円
 (7) 株主構成 新日本石油開発(株) 100%


日本経済新聞 2005/4/5

シェブロン ユノカルを買収 米石油大手、1兆9000億円で

 米石油2位のシェブロン・テキサコは4日、同9位のユノカルを総額約180億ドル(約1兆9400億円)で買収することで合意したと発表した。イタリアの炭化水素公社(ENI)や中国海洋石油(CNOOC)に競り勝った。買収でシェブロンの原油・天然ガスの可採埋蔵量は約15%増える見通し。原油高で手元資金が豊富になった石油メジャーが企業買収の意欲を強めている。
 
 今回、シェブロンが買収するユノカルは、すでに収益性の低い石油精製などを分離し、油田・ガス田の開発・生産などに事業を絞り込んでいた。このため、国内外の石油会社にとっては格好の買収対象となり、中国企業まで関心を示した。


日本経済新聞 2005/4/15

三菱商事 石油代替燃料を量産
 シェルと組みカタールで 事業費6300億円

 三菱商事はペルシャ湾の資源国カタールで石油代替となる次世代燃料の生産事業に参加する。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと組み、天然ガスを原料とする環境負荷の小さい液体燃料を2009年にも世界最大規模で量産開始する。総事業費60億ドル(6300億円)のうち最大600億円を負担、一部を日本に輸入する計画。歴史的な原油高と環境規制強化で石油代替燃料の需要が高まるとみて、メジャー(国際石油資本)と共に新エネルギー事業を推進する。 三菱商事は来日したカタールのアティーヤ・エネルギー産業相と新燃料プロジェクトヘの参加で基本合意した。総事業費の5−10%を負担する方向で詰めている。

 新燃料は「GTL(ガス・ツー・リキッド)」と呼ばれる。原油を精製した石油製品と比べて、燃焼効率に優れ燃費が良く、環境に負荷となる硫黄分をほとんど含まない。半面、製造工程が複雑なため割高だ。

▼GTL
 ガス・ツー・リキッド(気体から液体へ)の略。天然ガスを一酸化炭素と水素に転換し、触媒で分子構造を組み替え、軽油などを生産する技術・製品。主にディーゼルエンジン車に使う。硫黄分などがほぼゼロで、環境への負荷が軽い。都市ガスに使う天然ガスは液化して海上輸送する必要があるが、GTLは液体のまま運べ、給油所が利用できる。

 


日本経済新聞 2005/8/28

石油精製設備 10年ぶり大型投資
 重質油利用 5社計2000億円 石化製品海外で拡販

 新日本石油、出光興産など石油元売り5社が国内でほぼ10年ぶりとなる大規模な精製設備の増強に相次いで乗り出す。投資額は5社合計で2千億円強。石油化学製品の生産に適した軽質原油に比べて
割安な重質原油から石化製品、ガソリンなどを量産する分解装置を増設する。原油高騰が続くなか中国勢などとのコスト競争力を高め、成長が続く海外市場での拡販を急ぐ。


石油元売り5社の設備投資計画の詳細

  投資額 装置の種類と設置方法 製油所
稼働時期
新日本石油 約1000億円 高性能FCCの新設 室蘭(北海道室蘭市)か
根岸(横浜市)
08年度まで
ジヤパンエナジー 300-500億円 高性能FCCの新設 未定
08年度中
コスモ石油 400億円 既存FCCの増強 未定
07年度まで
出光興産 10億円未満 既存FCCの増強 千葉(市原市)
05年上期
太陽石油 200-300億円 FCCの新設 四国(愛媛県今治市)
07年度まで

 

重質原油
▽…油田から取れる原油のうち、粘性が高く重量が重いものを指す。粘性が低く軽いのが軽質原油。
重質原油は重油やアスファルトなどの生産に適しており、代表的な油種にサウジアラビア産のアラビアンヘビーやイラン産のイラニアンヘビーがある。
軽質原油は石油化学原料のナフサやガソリンの生産に向き、アラビアンライトや北海原油がある。
▽…発電所や工場用の燃料を重油から軽油や天然ガスに切り替える動きが世界的に進み、重質原油の需要は減る傾向にある。ただ、重油は流動接触分解装置(FCC)を使い、金属や樹脂などでできた網の目状の触媒に通すことで軽質化できる。

2005/9/3 日本経済新聞夕刊

備蓄放出 日量200万バレル即日実施 IEA発表
 原油よリ製品優先

 国際エネルギー機関(IEA)のマンディル事務局長は2日の記者会見で、加盟国の
戦略石油備蓄を協調放出すると発表した。規模は日量200万バレル相当で即日実施する。米南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」による供給途絶が理由で「原油よりも石油製品の備蓄取り崩しを優先する」と表明した。日本は全体の約12%を分担、米国に次ぐ貢献となる。
 
日本は12%分担

 協調放出は
1991年1月の湾岸戦争時以来14年ぶりで、74年のIEA創設以来2回目。ベネズエラのストやイラク戦争などの供給途絶時には取り崩しを見送ったが「今回はサウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)の増産余力が乏しい」(マンディル氏)として踏み切った。
 IEAによると、世界の原油需要は日量約8400万バレル。今回の放出は2.4%に相当する。当面30日間実施する予定だが、15日後に継続するか打ち切るかも含めて規模などを再点検する。
 

米の危機感決め手 産油国、増産余力乏しく 

米、備蓄3000万バレル売却

民間備蓄の義務緩和へ 政府

国内元売り輸出を検討 ガソリンなど

備蓄義務
 石油精製業者(年間生産量10万kl以上)、石油元売(年間販売量250万kl以上)、石油輸入業者(免責数量なし)には、石油備蓄法により前年の扱い量の70日分の石油備蓄義務が課せられる。精製会社と元売が分離しているグループは精製55日、元売15日で義務日数を区分、精製・元売りは70日、輸入業者は月次輸入数量の70日分(1年間累積)が義務量になる。民間備蓄のほかに、石油公団が全国10カ所の基地で合計5千万klの国家備蓄を行っている。 2001年度の民間石油備蓄目標は約3,965,6万kl、LPGは50日分、197.9万トンである。

「指定石油製品」とは(揮発油、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、灯油、重油)およびプロパン、ブタンを主成分とする石油ガス(液化したものを含む)を指す。

 


日本経済新聞 2005/9/15

商社、原油を一斉増産
 三菱商事など、日量10万バレル規模に

 


 三菱商事はこのほどテキサス州沖の「
マスタング・アイランド726」(鉱区名)で原油生産を始めた。生産量は日量2千バレル程度。
 三菱商事は同鉱区を共同開発する米石油会社の権益30%分を取得して100%油田とし初めて油田生産で操業管理を手掛けるオペレーターとなった。

 伊藤忠が参加する国際企業連合も5月、カスピ海と地中海を結ぶパイプラインヘの送油を開始。

商社の原油生産量(天然ガス換算分含む)
 〔持ち分生産量の単位はバレル/日、米SEC基準ベースとは異なる〕
企業名
(持ち分生産量)
主な油田・天然ガス田、
今後の増産計画
三菱商事(8万5000) ・ガボン、アンゴラ、オーストラリアなど
・メキシコ湾増産で06年度に9万5000-10万バレル
三井物産(11万5000) ・カタール、タイ、オーストラリアなど
・オマーン増産で生産能力増強、3000バレル積み増し
伊藤忠商事(3万3000) ・アゼルバイジャン(カスピ海)、英領北海など
・カスピ海原油のフル生産で08年度に9万1000バレルに

2005/9/15 三菱商事

米国メキシコ湾における原油生産開始並びにオペレーターシップ取得について
http://www.mitsubishicorp.com/jp/pdf/pr/mcpr050915hy.pdf

 三菱商事は、1998年より米国メキシコ湾において原油・ガスの探鉱・開発・生産事業を推進していますが、今般同地域の新たな油田にて原油生産を開始するとともに、当社として始めてオペレーターとして操業そのものを全面的に行うこととなりました。
 今般原油生産を開始したのは米国メキシコ湾沖合いに位置する
マスタング・アイランド(Mustang Island) 726鉱区で、当社の同地域での原油・ガス生産事業としては6鉱区目の生産鉱区となります。また、現在、他に3鉱区でも開発作業を進めており、いずれも年内に生産開始予定で、来年度には9鉱区合計で原油換算日量約20,000バレルの生産を計画しております。


2004年10月29日 双日

メキシコ湾ガス田鉱区権益を取得
http://www.sojitz.com/pdf/2004/026.pdf

 双日の全額出資子会社であるNI ENERGY VENTURE, INC.が、アラビア石油の全額出資子会社のAEDC (USA) INC.から同社が米国メキシコ湾において保有している天然ガスに関わる権益(生産中の3 鉱区を含む7 鉱区。下記参照。)の譲渡を受けることに合意いたしました。

取得鉱区 : メキシコ湾ルイジアナ州沖合いガス田(MC 487、VR 70、VR 86、VR52、VR76、VR96、VR111)計7 鉱区の100%権益
取得確認埋蔵量 : 約15bcfe(約425 百万立方メートル)


 今般取得する上述7 鉱区を加えると、双日は米国メキシコ湾に合計29 鉱区の石油・ガス田権益を保有することとなり、2005 年4 月時点での生産日量は最大で約48mmcfe(約136 万立方メートル)となります。同地域は双日のエネルギー上流事業におけるコア地域の一つとして位置付けており、今後も引き続き優良鉱区権益の発掘、取得を行っていきます。


日本経済新聞 2005/9/27

LNG生産 世界最大級の計画参加 三井物産、カタールで


 三井物産は中東・カタールで単一生産設備としては世界最大級の能力を持つ液化天然ガス(LNG)生産事業に参加する。カタール国営石油会社と米コノコ・フィリップスが計画中のLNG事業の権益1.5%を取得することで基本合意した。カタールは近く世界最大のLNG生産国となる見通し。三井物産は巨大事業への参画を通じて同国との関係を強化する。
 三井物産が権益を取得するのは「カタールガス3」プロジェクト。ペルシャ湾の大型天然ガス田から産出するガスを、カタール北部ラスラファンに建設するプラントで液化する。生産能力は年間780万トンで、生産開始は2009年。

 

 

 

 

 

 


2005/10/3 日本経済新聞夕刊

リビアの油田開発 日本5社が落札 帝国石油など計6鉱区


 リビア政府が2日に首都トリポリで実施した油田鉱区の公開入札で新日本石油開発、石油資源開発、帝国石油、国際石油開発、三菱商事の5社が企業連合などの形で計6鉱区の開発権益を落札した。同国での日本の権益獲得は初めて。

 日本勢は帝石・三菱商事連合が2鉱区を得たほか、新日石・三菱商事連合、石油資源開発・新日石・三菱商事の3社連合、国際石油開発と仏トタルの企業連合、石油資源開発(単独)がそれぞれ1鉱区ずつ獲得した。

日本経済新聞 2005/10/4

リビア油田開発 日本5社が落札 収益とリスク背中合わせ 世界で競争激化、条件厳しく

 日本企業が世界の原油獲得競争に積極参入している。リビアで現地時間の2日に実施された石油鉱区の入札で、新日本石油開発、石油資源開発、帝国石油、国際石油開発、三菱商事の5社は国別では最も多い6鉱区の権益を確保した。原油高もあって、油田発見が期待できる新鉱区の価値は高まっている。一方で争奪戦は激しくなっており、高値つかみのリスクとも背中合わせだ。

最近の日本企業の海外原油権益を巡る主な動き

▽リビア   ・新日本石油開発、帝国石油など5社が6鉱区の権益を取得
▽エジプト   ・アラビア石油が2鉱区で開発を開始へ
・帝国石油が2鉱区の権益を取得
▽アルジェリア   ・帝国石油が1鉱区で生産を開始
▽スーダン   ・NGO系企業が1鉱区の権益を取得
▽イラン   ・国際石油開発がアザデガン油田の開発準備
▽イラク   ・アラビア石油と石油資源開発が政府との技術協力契約を締結
▽エクアドル   ・帝国石油が2鉱区の権益を取得

日本経済新聞 2005/12/14

中東油田の権益視野に 三菱重、シェルに採掘技術 CO2使い延命も可能

 三菱重工業は13日、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルグループと油田採掘分野で提携したと発表した。三菱重工の技術を活用し、発電所や工場の排出ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)を分離・回収して油田に注入、原油の採掘効率を上げる。中東に点在する老朽化油田を延命できるため、シェルが関心を寄せていた。三菱重工は独自技術をテコに、プラント建設にとどまらず油田開発投資による権益確保など新たな事業展開も視野に入れる。
 三菱重工が関西電力と共同開発したCO2回収技術を活用する。特殊な吸収液「KS−1」を使い、発電所や工場設備から出る排ガスの中からCO2を抜き取る。このCO2を近隣の油田に運んで油層に高圧で注入。岩盤などに付着した原油と混ぜ合わせると、原油の粘度が下がり、採掘しやすくなるという。

KS-1
 二酸化炭素(CO2)を選択的に取り出す役割を持つアミン系の溶液。三菱重工業と関西電力が共同開発した。冷やされた排ガス中からCO2だけを吸着し、温度を上げると再び分離する。三菱重工によると、他社の溶液に比べて回収効率が高く、劣化も少なくてコスト削減につながるという。

エネルギー開発 機器メーカーにも広がる 

 日揮は2003年12月に帝国石油によるメキシコガス田開発に投資して権益を確保したほか、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアでは発電・海水淡水化プラント事業への投資に踏み切った。06年度からの5年間で400億円の投資に踏み切る計画だ。
 


日本経済新聞 2008/2/10        詳細

ロシアとウクライナ ガス紛争の再燃も 供給停止宣言 不透明取引が背景

 ロシアとウクライナの“ガス紛争”が再燃する恐れが出てきた。ロシアの独占天然ガス会社ガスプロム Gazprom はウクライナ Ukraine がガス購入で15億ドル滞納していると主張し、週明けにも供給を止めると警告した。背景には両国間の不透明な取引形態が絡んでいる。ロシアは2006年に供給を一時停止しており、ウクライナ経由でガス調達する欧州でも懸念が強まっている。

Gazprom is ready to stop sending Russian gas to Ukraine from 10 a.m. Moscow time on Feb. 12

 ガスプロムは06年以降、ウクライナ向けは輸出を直接行わず、ロシア産とともに割安な中央アジア産のガスを合わせて子会社のロスウクレエネルゴ RosUkrEnergo AG 社を通じて供給する複雑なシステムを導入した。ガスプロム側は今回、中央アジアからの輸出減に伴い供給を増やしたロシア産ガスの料金が未払いになっているなどと主張している。

Gazprom claims Ukraine has accumulated a $1.5 billion debt

 ロスウクレエネルゴは株主構成など不明な点が多く、ウクライナのティモシェンコ首相はかねて、同社の不透明さを批判し、ロシア側にガスプロムと直接取引させるよう契約見直しを要求していた。
 同社が支払料金を着服している可能性も示唆し、抗戦する姿勢を見せている。


日本経済新聞 2006/1/5

ウクライナ ガス交渉決着 ロシア、値上げ幅抑制 中央アジア産合わせ供給
 欧州に配慮、双方妥協

両社の説明によると、ロシアは同国産ガスをこれまで要求してきた現行価格の約5倍に相当する千立方メートル当たり230ドルに値上げするが、トルクメニスタン産など中央アジアから調達する割安なガスと混ぜ合わせてウクライナに95ドルで必要分を輸出する。契約期間は5年。両国企業とオーストリアのライファイセン銀行が合弁で「ロスクレネルゴ社」を設立し、同社を通じてウクライナでガスを販売することでも合意した。

 ロシア側はこれまでの交渉でロシアと欧州を結ぶウクライナ領土内のパイプラインの共同管理権を要求してきた。ロシアの影響力が拡大することを恐れるウクライナはこれを拒否してきたが、欧州企業も参加する国内のガス販売会社の設立で妥協した。ロシア側は同社をパイプライン管理権取得に向けた布石にする狙いだ。

ロシア 対欧ガス供給包括管理狙う

 


毎日新聞 2006/1/3

対ウクライナ 露、ガス供給停止

 ロシアは天然ガス価格を旧ソ連圏の親露派筆頭ベラルーシには06年分49ドルに設定したが、EUに加盟したバルト3国は120ドル。ガスプロムが5年間の供給契約を結んでいたウクライナには昨年6月、50ドルから160ドルへの値上げを要求した後、昨年末、西欧向けの250ドル前後とほぼ同じ230ドルにつり上げた。

 石油、天然ガス輸出が政府収入の4割強を占めるロシアにとり基幹パイプラインの掌握は国益の要だ。エネルギー産業の国家統制を強めているプーチン政権はウクライナ経由のパイプラインがロシア離れの著しいユーシェンコ政権下にあることを座視できなかった。


化学工業日報 2006/1/16

三菱ガス化学、中国で天然ガス開発に参画

 三菱ガス化学は、中国・四川省で天然ガス開発に参入する。カナダの独立系エネルギー企業、アイバンホーエナジーが子会社を通じて保有する四川盆地・梓潼鉱区の探鉱開発権益の10%を400万米ドルで取得することで同社と合意した。今年中に中国側からの承認取得を目指す考えで、その後3年程度をかけて経済性などを評価し、探鉱作業に入るかを決める。


日本経済新聞 2006/1/17

日揮・大ガス 石油代替燃料 低コストの製造技術 初期投資1割削減 メジャーに対抗

 日揮と大阪ガスは次世代エネルギーとして有望なGTL(ガス・ツー・リキッド)の製造技術を共同開発した。大阪ガスのガス改質技術を利用して、日揮が試験プラントを建設した。従来に比べて初期投資額を1割以上削減し、稼働時の二酸化炭素(CO2)排出量も半減できる。歴史的な原油高を背景に、オイルメジャー(国際石油資本)が新エネルギー開発でリードしてきたが、国産技術で巻き返しを狙う。


日本経済新聞 2006/2/24      

丸紅、油田に1300億円投資 メキシコ湾鉱区、権益を取得
 生産量日量8万バレル超に



 米中堅石油開発会社のパイオニア・ナチュラル・リソーシズ(テキサス州)からテキサス州、ルイジアナ州などのメキシコ湾沖で生産中の4鉱区と、新規開発する2鉱区の権益を得る。生産原油は米国向けに出荷する。
 丸紅の現在の持ち分生産量は英領北海やカタールなどで日量5万バレル。4鉱区の生産権益だけで3万バレルが上乗せされる。新規開発分は数千バレルを見込んでおり、大手商社では三菱商事に並ぶ水準。


2006/2/24発表 http://www.marubeni.co.jp/news/nl/nl060224.htm

 当社が買収を予定している鉱区群は6鉱区、97区画から構成されており、メキシコ湾沿岸に東西約900Kmにわたって分布しております。現在日量約3万バレル換算の原油および天然ガスの生産が行われており、また多数の開発鉱区と有望探鉱鉱区があり、当社は今後積極的にこれらの開発、探鉱作業を推進していきたいと考えております。今回の投資は米国メキシコ湾岸に位置する流動性の高い資産の取得である事に加え、当社のリスクリターンの基準を充分に上回る案件です。また投資資金も5年と言う非常に短い期間で回収される見込みです。

 当社は、資源エネルギー分野における石油・ガス上流開発事業を重点事業と位置づけ、優良資産獲得に注力しております。英領北海、米国メキシコ湾、インド洋、カタール沖、において石油、ガスの権益を保有しており、これらの権益からは日量約5万バレル換算の原油および天然ガスが生産されています。今回の案件が加わることにより生産量は日量約8万バレルに増加します。またカタール、赤道ギニアにおいてLNGプロジェクトに参画しており、またサハリン石油ガス開発の株主として、サハリン1プロジェクトの推進にも当たっています。今後も引き続き、中東、アフリカ、南米なども含め、優良な生産権益、有望な開発・探鉱権益の確保に注力して行く方針です。


日本経済新聞 2006/5/8

東南ア、バイオ燃料に力 官民挙げて生産設備を増強 パーム油など活用

 「10社以上に“バイオディーゼル燃料”製造施設の建設許可を出した。ほかにも多くの審査中案件がある」。4月中旬、マレーシアのチン・プランテーション事業・商品相はこう明かした。地元企業に加え、日英韓の企業などが名乗りを挙げており、各社はそれぞれ3千万リンギ(9億3千万円)以上の設備投資をして生産拠点を造るという。

 インドネシアでは、地元財閥のシナル・マスグループと中国の大手投資会社、中国中信集団(CITIC)が近く約5億ドル(約560億円)を投資してパーム農園を整備、バイオディーゼル燃料の供給基地にする。

 アジアの石油加工拠点、シンガポールも動く。2007年をめどに、ドイツの植物油脂会社ピーター・クレマーが2千万ドルを投資して年20万トンの生産設備を建設中。地元で食用油などを手掛けるウィルマーも米企業と組んで年30万トンのバイオディーゼル製造プラントをつくり、今年末にも操業を始める。

 フィリピンでは現地化学メーカーのケムレッツなど3社が年約10万トンの生産体制を整備。今年からガソリンスタンドを通じて販売を始めた。


2006/6/14 CNOOC 中国海洋石油 

CNOOC Ltd. Announces the Startup of SES Gas Project PhaseT

CNOOC Limited announced today that PhaseTof Southeast Sumatra (SES) Gas Project was successfully brought on stream. The contractual gas delivery rate of PhaseTis 55 million cubic feet per day via 4 wells.

The gas project is located about 120 kilometers offshore West Java in Indonesia, with an average water depth of 30 meters. The development facilities in PhaseTinclude one processing platform, three sub-sea pipelines and one sub-sea cable. The natural gas produced will mainly be supplied to state utility company PT Perusahaan Listrik Negara (PLN) power plants.

The SES Gas Project consists of two phases, and Phase Uis expected to start gas delivery in early 2007.

Mr. Liu Jian, Executive Vice President of the Company, expressed his congratulations: The successful production commencement of SES gas project indicates that we are able to accomplish development of overseas oil and gas fields in a safe and effective manner. Were glad to supply gas in Indonesia and contribute to the local economy as a foreign investor. "

CNOOC Ltd. holds 65.5% interest of Southeast Sumatra PSC and acts as the Operator. The PSC partners include Inpex Sumatra Ltd., KNOC Sumatra Ltd., Orchard Energy Sumatra BV, Fortuna Resources (Sunda) Ltd., Talisman UK (Southeast Sumatra) Ltd. and Talisman Resources (Bahamas) Ltd.


国際石油開発(インペックス)

南東スマトラ沖鉱区(インペックススマトラ株式会社)

 当社は、1986年10月、北西ジャワ沖鉱区と同時に南東スマトラ沖鉱区の権益を取得しました。同鉱区では、当社の参加以降、インタン油田、ウィドゥリ油田という新規油田がそれぞれ発見され、生産を行っております。生産された原油は洋上ターミナルから出荷されております。

 2004年12月にはPLN社とガス販売契約を締結し、
2006年から2018年までPLN社に天然ガスを販売する予定になっております。ゼルダエリアとバヌワティエリアで生産される天然ガスが本販売契約の主な供給源であり、ジャワ島西部に位置するPLN社のチレゴン発電所に向けてパイプラインにて供給されることとなっております。

契約地域 事業会社(設立) 権益比率
南東スマトラ沖 インペックススマトラ株式会社
(1991年2月15日)
同社 13.07%/CNOOC 65.54%/他3社 21.39%


北西ジャワ沖鉱区(インペックスジャワ株式会社)

 当社は、1986年10月に北西ジャワ沖鉱区の権益7.25%を取得しました。同鉱区では、1971年にアルジュナ油田の生産を開始して以来、逐次油ガス構造の発見及び開発を行っており1976年にアリンビ油田、1986年に北西コーナー油田、ビマ油田から生産を開始しております。

 アルジュナ油田ほかから生産された原油は洋上ターミナルより出荷され、天然ガスはPLN社(インドネシアの国営電力会社)、PGN社(インドネシアの国営ガス会社)にパイプラインにより供給されております。

契約地域 事業会社(設立) 権益比率
北西ジャワ沖 インペックスジャワ株式会社
(1986年11月10日)
同社 7.25% / BP 46%/CNOOC 約36.72% / 他3社 10.03%

 


2006/6/20 新日本石油/ジャパンエナジー     日経解説

業務提携に関する基本協定締結について

 この度、新日本石油株式会社(本社:東京都港区西新橋一丁目、社長:西尾進路)と株式会社ジャパンエナジー(本社:東京都港区虎ノ門二丁目、社長:高萩光紀)は、各々の競争力強化を図り、ひいては相互の発展を期するため、広範囲な分野において業務提携を行うことに関し合意いたしました。

 今後、下記の各分野において提携深化にむけた諸施策を検討・実施し、国際的な競争力の強化を図ってまいります。

1.提携日:2006年6月20日

2.有効期間:10年間(自動延長条項付き)

3.提携分野と主な検討・実施項目:
(1)上流分野

 探鉱・開発ないし資産買収案件における共同事業化の可能性検討を目的とし、定期的な情報交換を実施してまいります。また、石油開発現場において技術者等の相互受入れによる研修も行い、長期的視野に立った人材育成を開始します。

(2)精製分野

 これまで、
RING*を契機として、水島地区で石油コンビナート高度統合を図ってまいりましたが、一段と高度な統合効果を実現するため、今般、隣接する両社製油所の一体的操業に関する具体的検討を行うこととしました。 なお、水島地区に限らず、両社精製分野における効率化・合理化のため、原油タンクの相互利用・原油船配船の共同化、製造・出荷(輸出を含む)設備等の集約・相互利用、新規製造設備の共同建設、生産技術情報の交換なども具体的に検討し、適宜実施していきます。

*RING=石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(経済産業大臣認可の研究組合)

(3)物流分野

 石油製品および石油化学製品の交換・融通の拡大を実施します。 更には、輸送機関の共同利用および両社油槽所の整理・統合も視野に入れた検討を行い、相互の物流コストの低減を図ります。

(4)燃料電池分野

 新日本石油株式会社が燃料電池メーカーと共同開発した石油燃料系燃料電池機器について、別途株式会社ジャパンエナジーと締結する契約に基づき、両社が協力して市場開拓を進めます。 また、両社で将来の機器の共有化およびコストダウンを一層進展させ、石油燃料系燃料電池の早期普及促進に取り組みます。さらに、研究開発効率の向上を図るため、両社が合意する分野に関して共同開発を推進します。

(5)技術開発分野

 両社が相互に相手方の対象特許を使用して燃料油の製造・販売をすることを可能とするため、両社の燃料油品質関連の特許について、クロスライセンス契約を締結します。これにより、精製分野・物流分野における提携の、一段の深化を図ります。

 

  新日本石油精製 水島製油所 Jエナジー 水島製油所
操業開始 1961年
  三菱石油(株)水島製油所
1961年
原油処理能力 250,000バレル/日 200,200バーレル/日

 会見した新日石の西尾進路社長は、水島製油所の一体操業について「シナジーの実現には時間を要するが、両社トータルで300億円規模のメリットが期待できるスタディも出てきている」と述べた。また、西尾社長は、両社の製油所の原油処理能力を合わせると日量45万バレル規模になると指摘したうえで「(一体操業が実現すると)アジア最大の製油所が誕生することになる」と強調した。

製油所原油処理能力(千BD)

新日本石油
 室蘭    180  
 仙台    145 旧 三菱石油
 根岸    340  
 大阪    115  
 水島    250 旧 三菱石油
 麻里布    127  
 富山     60 (日本海石油)
 合計   1,217  
Jエナジー
 水島     205  
 鹿島    200 (鹿島石油)
       
       
       
       
       
 合計    405  

       鹿島石油:ジャパンエナジー 70.575% *、三菱化学19.875%、東京電力、日本郵船
          * コスモから17.15% 譲受

日本経済新聞 2006/6/25

石油元売り提携、どこまで進む? ジャパンエナジー社長 高萩光紀氏
 操業一体化 経営主権は別

ー Jエナジーの製油所は水島と鹿島地区(茨城県)の2カ所だけ。主力製油所を事実上統合することに抵抗はなかったか。
 「統合ではない。あくまで操業の一体化で経営の主権の話とは別だ。製油所を統合するとなると、互いの資産評価や労働条件の擦り合わせなど余分な作業が必要になる。一つの製油所とみなすだけでも、より効率的な生産・投資計画が立てられるはずだ」


ー Jエナジーは昭和シェル石油、新日石は出光興産・コスモ石油と物流分野などで提携している。だが本格的な再編は99年の旧日本石油と旧三菱石油の合併を最後に起きていない。
 「かつてセブンシスターズ(七人姉妹)といわれた欧米石油メジャーも合従連衡が進んだ。国内の元売りも13社体制から半分に減ったが、欧米ほどダイナミックではながった。ただ今後も国内市場の縮小がこのまま進み、疲弊する会社が出てくれば、10年単位で次の再編が起きることは否定できない。その時に当社はのみ込まれないように体力をつけておきたい。今回の提携もそのための一つの方策だ」


日本経済新聞 2006/6/22

国際石油帝石/双日 ブラジル油田商業生産 2009年4月に、500億円投資 原油調達先を分散


 商業生産へ移行するのはリオデジャネイロの沖合120キロに位置するフラージ油田。国際石油帝石と双日、石油・天然ガ
ス金属鉱物資源機構の共同出資会社と、シェブロン、ブラジル国営石油会社のぺトロブラスが1999年から探鉱作業を続けてきた。
 企業連合はこれまでに約3億バレルの可採埋蔵量を確認、生産井の掘削や浮体式石油・ガス生産設備の建設に着手する。権益比率はシェブロンが42.5%、日本企業連合が15%だったが、商業生産に伴い権益の一部をぺトロブラスから譲り受けて、それぞれ51.7%と18.3%に引き上げることも合意。日本連合は権益に相当する日量約1万8千バレルを自由に販売する権利を獲得した。


INPEX 国際石油開発

ブラジル北カンポス沖合フラージ鉱区(インペックス北カンポス沖石油株式会社)

 当社と双日株式会社がフラージ鉱区における石油探鉱開発事業推進のため共同出資して設立したブラジル現地法人フラージ・ジャパオ・ペトロリオ・リミターダ(FJPL)が、1999年7月、Petrobras社保有の同鉱区権益の一部をChevronTexaco社及びOdebrecht社とともに譲り受けました(FJPLの譲受権益:12.75%)。その後2001年7月にさらに2.25%の同鉱区権益をOdebrecht社より取得した結果、現在FJPLは15%の権益を保有しております。また、同事業への投資を行う日本側窓口企業としてインペックス北カンポス沖石油株式会社を双日株式会社と共同で設立しました。
 フラージ鉱区は、すでに石油の埋蔵が確認されている既発見・未開発鉱区であり、Petrobras社により2003年1月生産が開始されたブラジル有数の巨大油田であるロンカドール油田に隣接している有望な鉱区です。

本鉱区では、Chevron社がオペレーターとなり、評価井掘削作業が進められ、2001年には油層の確認に成功しており、現在2008年頃からの生産開始を目指して所要の作業が進められているところです。

契約地域 事業会社(設立) 権益比率
フラージ Frade Japão Petróleo Limitada(FJPL)
(1999年7月5日)
インペックス北カンポス沖石油株式会社
(2000年10月12日)
FJPL 15% / Petrobras 42.5%
Chevron 42.5%

ブラジル北カンポス沖合アルバコーラ鉱区(Albacora japão Petróleo Limitada(AJPL))

 2000年11月、当社は、双日株式会社とともに、ブラジル国営石油会社Petrobras社との間で、ブラジル国北カンポス沖合のアルバコーラ油田の第2開発フェーズにおける開発協力契約に調印致しました。本プロジェクトは、カンポスベースンにて生産中のアルバコーラ油田の第2開発フェーズに必要とされる施設を双日株式会社と共同で設立した、ブラジル法人、アルバコーラ・ジャパオ・ペトロリオ・リミターダ(Albacora Japão Petróleo Limitada AJPL)を通して供与することにより、9年間にわたる原油の引取権を得るものです。

当社にとってブラジルにおける第二のプロジェクトとなる本プロジェクトへの参加により、定期協議等を通じて、世界のトップレベルにあるPetrobras社の大水深石油開発技術についての知見を深めるとともに、同社との協力関係のより一層の緊密化を通じて、さらなる探鉱開発機会の取得等の途が拡がることが期待されます。

 


2006/8/7 BP

BP to Shutdown Prudhoe Bay Oil Field

BP Exploration Alaska, Inc. has begun an orderly and phased shutdown of the Prudhoe Bay oil field following the discovery of
unexpectedly severe corrosion and a small spill from a Prudhoe Bay oil transit line. Shutting down the field will take days to complete. Over time, these actions will reduce Alaska North Slope oil production by an estimated 400,000 barrels per day.

The decision follows the receipt on Friday, August 4 of data from a smart pig run completed in late July. Analysis of the data revealed 16 anomalies in 12 locations in an oil transit line on the eastern side of the oil field.


日本経済新聞 2006/9/6

ロシア、欧州ルート掌握狙う エ一ゲ海油送管建設合意 米との主導権争い映す



 ブルガリアのブルガス Burgas とギリシャのアレクサンドロポリス Alexandroupolis を結ぶ全長280キロのパイプライン建設推進は両国とロシアの首脳問で4日に合意した。ロシアの黒海沿岸都市ノボロシースク Novorossiisk の輸出基地を通じて原油を運ぶもので、輸送能力は日量80万バレル。建設費は10億ユーロ(約1500億円)を見込む。ロシア国営ガスプロムやロスネフチが参画意欲を示す一方、西側では米シェブロンが参加の意向とされる。


 プーチン政権はさらに「エネルギー中継基地」国を目指すギリシャに、同国とトルコ、イタリアを結ぶ天然ガスパイプライン事業へのガスプロム参加を働きかけている。原油だけでなく、天然ガスの分野でも新たな欧州向けルートを掌握しようというわけだ。

 トルコ政府が伊ENIと共同で、黒海沿岸のサムスンと地中海都市ジェイハン Ceyhan を結ぶ新たな原油パイプラインの建設計画を打ち出した舞台裏にもロシアの影響力拡大を警戒する米国の思惑が働いているとされる。

 


Platts 2006/9/12

Brazil's Petrobras eyeing refinery purchase in Japan: CEO

Brazilian oil-giant Petrobras is considering entering into the Japanese oil refining business with a refinery asset purchase, as the company seeks to expand into the product-hungry Asian market, CEO Jose Gabrielli told reporters Monday.

Petrobras is on an overseas asset buying spree, with more than $12 billion budgeted for activities outside Brazil between 2007-2011. Petrobras previously said it would consider refinery asset purchases in North America, Europe or Asia. Early this year Petrobras bought a 50 percent stake in the Pasadena, Texas refinery from Belgium's Astra for around $370 million.


日本経済新聞 2006/9/15                ブラジル国営石油総裁 「日本で精製・販売狙う」

ブラジル国営石油会社 日本の製油会社買収へ
 エクソン系南西石油 アジア供給拠点に

 ブラジル国営石油会社ぺトロブラスが日本の製油会社を買収する交渉を始めたことが14日明らかになった。米エクソンモービル系の南西石油(沖縄県西原町)を傘下に収める。産油国が日本に製油所を直接構えるのは初めてで、ブラジル産原油を日本でガソリンなどに精製し、日本や中国などアジア市場に供給する。欧米勢に加えBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)が日本企業の買い手として台頭してきたことで、石油業界の勢力図が塗り替わる可能性がある。

 南西石油はエクソンモービル子会社の東燃ゼネラル石油が87.5%、住友商事が12.5%を出資している。ペトロブラスは東燃ゼネラルの持ち株を買い取る方針。今後エクソンモービルと買い取り金額や雇用継続などの詳細を詰める。
 南西石油は原油処理能力が日量10万バレルと小規模なうえ、付加価値の低い重油の生産比重が大きい。コスト競争力で見劣りしエクソンモービルは製油所の閉鎖を検討していた。ペトロブラスは南西石油を買収後、重油などを付加価値の高いガソリンや石油化学原料に処理する最新設備を数百億円かけて新設する方針だ。

 

ブラジル国営石油 日本進出へ 産油国、アジアで攻勢
 製油所再編の受け皿に

ペトロブラスと石油メジャーの原油生産量(2005年、万バレル)
社名(本社) 1日あたり
生産量
エクソンモービル(米国)     252
BP(英国)     251
ロイヤル・ダッチ・シェル(英国・オランダ)     208
シェブロン(米国)     166
トタル(フランス)     162
コノコフィリップス(米国)     112
国際石油開発帝石ホールディングス(日本)      22
 (注)国際石油帝石は2006年3月期実績

 


日本経済新聞 2006/9/22

米ヘッジファンド巨額損失 「50億ドル」計上や解散も
 天然ガス急落響く

 米ヘッジファンドが天然ガス相場の急落で変調してきた。
アマランス・アドバイザーズ(Amaranth Advisors LLC)が50億ドルの損失を計上、マザーロック(MotherRock)は解散に追い込まれた。資源高をにらみ流動性の低い商品にまで手を広げた結果、市場の急変に対応できなかった。


 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の天然ガス先物は昨年12月に百万BTU(英熱量単位)当たり15ドルと最高値を付けたが、最近になって下げ足を加速。今週は一時4ドル台に下がった。原油先物も今週になって一時1バレル60ドルを割り込んだ。

天然ガス取引で46億ドルの損失を出したヘッジファンド、アマランス・アドバイザーズは、すべてのエネルギー取引を第3者に移管することで合意した。アマランスが20日、投資家に宛てた書簡で明らかになった。

マザーロックはNYMEXの社長以下大物が2005年にスタートしたファンドで、マングループ傘下の大手FoFであるRMFが大量に資金を突っ込み、最盛期には4億5千万ドルを運用していた。


毎日新聞 2006/9/24

アザデガン 視界不良 日の丸油田
 イラン核制裁論議 延びる開発着手



 ◆採算に不安も
 04年の開発契約では、国際石油開発が75%、イラン国営石油会社が25%の権益を保有する。調印後4年4ヵ月後から日量15万バレル、8年後から同26万バレルの生産を見込み、
投資総額20億ドルは契約期間の12年半で回収する計画。しかし、米・イランの対立も含め、当初からリスクの高さも指摘されてきた。
 関係者によると、契約は「
バイバック」と呼ばれる特殊な方式。生産した原油の所有権はイラン政府にあり、開発後の操業権はイラン側に移転される。日本側は一定期間内で投資に見合う原油を報酬として受け取る。
 しかし、@
決められた投資総額を超えた開発コストは日本側が負担A契約期間が短いーーといった不利な条件があり、取れるのは軽油やガソリン成分の少ない重質原油とみられる。開発資材の高騰などで、決められた投資額では生産性を十分上げられない可能性もあるため、両国間で条件見直しが争点になっているという。
 


◆アザデガン油田をめぐる経緯◆

99/9     イランが油田発見を公表  
00/11     日本が開発の優先交渉権を獲得  
02/1     ブッシュ米大統領が「悪の枢軸」とイランなどを非難  
04/2     国際石油開発がイラン国営石油と開発契約に調印  
06/7     国連安保理がイランに制裁警告決議  

  


日本経済新聞 2006/10/2

ミャンマー 「ガス外交」 中・印・タイが争奪戦
 軍事政権 自国利益守る切り札に活用



 焦点の「シュエ・ガス田」はミャンマー西部ベンガル湾沖にあり、大宇グループや国営インド石油ガス公社など韓印4社の企業連合体が開発中。

 韓国は液化天然ガス(LNG)化して自国に輸入することを提案したが軍政の反応は鈍く、中印のパイプライン建設案が有力視されていた。
 中国は昨年、石油大手の中国石油化工(シノペック)を使い、ベンガル湾に臨むチャオピュー (Kyaukpyu) から雲南・四川両省に抜ける2380キロメートルのパイプラインを提案。

一方、インドはバングラデシュを経由しインド東部のコルカタに至るパイプライン建設案をまとめ、05年1月に関係3カ国が基本合意した。

「中国がバングラデシュに働き掛けてインドのパイプライン通過を拒否させた」。軍政高官は推測する。

(タイの)タクシン前首相が8月、ミャンマーの新首都ピンマナを訪れ軍政トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長にガス購入を直談判した。国営石油会社PTTグループによるシュエ・ガス田までのパイプライン建設も提案したという。

 

別情報では「ミャンマー−雲南−重慶原油パイプライン構想」はミャンマーのSittweから雲南省・昆明市まで原油パイプラインを建設し、その後昆明から重慶市まで延長するというもの。

 

 


毎日新聞 2006/10/19

LNG調達 将来に不安 各国争奪、開拓にリスク

 天然ガスを冷却、圧縮して海上輸送する液化天然ガス(LNG)の調達に懸念が広がっている。日本は現在、世界の輸入量の半分を"独占"しているが、世界各国での需要急増で、将来の安定調達に不透明さが出ているためだ。国際石油開発がインドネシアでガス田開発を進めるなど、政府、企業は新規の調達先の開拓に力を入れる方針だ。


◆欧米で調達が増加


◆「201O年問題」
LNG輸入量全体の25%を占める最大の調達先、インドネシアでは、多くの日本企業の長期契約が10年ころに更新時期を迎える。

◆獲得競争激化
 ガス田開発の動きは活発化している。豪州・東ティモールにまたがる地域にあるガス田から、東京電力と東京ガスが今年から年300万トンを輸入する。国際石油開発は豪州・イクシスガス田(年産600万トン)を12年に生産開始、インドネシアのアバディガス田(年産300万トン以上)は14年ごろの生産開始を目指すなど、自主開発を進めている。
 ただ、ロシアの原油・天然ガス開発計画「サハリン2」で、ロシア政府が環境問題を理由に事業差し止めを求めるなど、新規開拓にはリスクもつきまとう。


日本経済新聞 2006/11/22

コスモ石油 1000億円投資、ナフサ増産 堺に新装置 需要減の重油減産

 コスモ石油は21日、堺製油所(堺市)に重質油分解装置を新設すると発表した。1千億円を投資して、2010年度の運転開始を目指す。
 同製油所では1日に8万バレルの原油を蒸留装置で分解し、ガソリン、ナフサなどを生産している。分解しきれずに残る重質油は主に重油として販売してきたが、需要が減少している。新装置はこの重質油をさらに分解してナフサなどを取り出す装置で、1日に2万5千バレルを処理できる。
 年間生産量はナフサ25万キロリットル、ジェット燃料70万キロリットル、軽油35万キロリットル、石油コークス40万トン。一方で、重油の生産量を150万キロリットル減らせる。製品から硫黄分を取り除く装置なども併設する。
 


2006/11/28 日本経済新聞夕刊

出光やコスモ石など4社、カタール製油所に出資

 出光興産、コスモ石油など日本企業4社は28日、カタールで建設中の製油所へ資本参加すると発表した。出資比率は計29%で、総事業費(約930億円)のうち270億円程度を4社が負担する。国内の石油元売りが中東で石油精製分野に投資するのは初めて。同国との関係強化で、天然ガスからつくる石油代替燃料や石油化学など他の事業への参画の足掛かりとする。

 資本参加先はラファン・リファイナリーで、国営石油公社のカタール・ペトロリアムが保有する株式を取得する。出資比率は
出光とコスモが各10%、丸紅と三井物産が各4.5%。ラファンにはすでに米エクソンモービル、仏トタルも各10%出資している。

 ラファンはペルシャ湾岸に日量14万6000バレル規模の製油所を建設中。2008年下半期に完成後、天然ガス田から付随的に産出するコンデンセート(超軽質原油)を精製し、石化原料のナフサや灯油などを生産する。石油製品は東南アジアや欧州へ輸出販売する。


President Bush's State of the Union address  2007/1/23

Energy

Extending hope and opportunity depends on a stable supply of energy that keeps America
s economy running and Americas environment clean. For too long our nation has been dependent on foreign oil. And this dependence leaves us more vulnerable to hostile regimes, and to terrorists, who could cause huge disruptions of oil shipments and raise the price of oil and do great harm to our economy.

It
s in our vital interest to diversify Americas energy supply, and the way forward is through technology. We must continue changing the way America generates electric power by even greater use of clean coal technology, solar and wind energy, and clean, safe nuclear power. We need to press on with battery research for plug-in and hybrid vehicles, and expand the use of clean diesel vehicles and biodiesel fuel. We must continue investing in new methods of producing ethanol, using everything from wood chips, to grasses, to agricultural wastes.

We made a lot of progress, thanks to good policies here in Washington and the strong response of the market. And now even more dramatic advances are within reach. Tonight, I ask Congress to join me in pursuing a great goal. Let us build on the work we
ve done and reduce gasoline usage in the United States by 20 percent in the next 10 years. (10年でガソリン消費を2割削減) When we do that, we will have cut our total imports by the equivalent of three-quarters of all the oil we now import from the Middle East.

To reach this goal, we must increase the supply of alternative fuels, by setting a mandatory fuels standard to require
35 billion gallons of renewable and alternative fuels in 2017. And that is nearly five times the current target. (2017年に再生可能燃料を350億ガロン使用従来は12年に75億ガロンが目標) At the same time, we need to reform and modernize fuel economy standards for cars the way we did for light trucks, and conserve up to eight and a half billion more gallons of gasoline by 2017. Achieving these ambitious goals will dramatically reduce our dependence on foreign oil, but its not going to eliminate it. And so as we continue to diversify our fuel supply, we must step up domestic oil production in environmentally sensitive ways. And to further protect America against severe disruptions to our oil supply, I ask Congress to double the current capacity of the Strategic Petroleum Reserve.(戦略石油備蓄を倍増し15億バレルに拡大) Americas on the verge of technological breakthroughs that will enable us to live our lives less dependent on oil. And these technologies will help us be better stewards of the environment, and they will help us to confront the serious challenge of global climate change.

日本経済新聞 2007/1/25

温暖化対策踏み込まず エネルギー政策に新味

 ブッシュ大統領は一般教書演説で、ガソリンの消費を10年間で2割減らすなどエネルギー政策の強化を表明した。地球温暖化の悪影響も認めるなど、立場をわずかながら修正した。ただ、温暖化ガスの削減義務を企業に課す措置には踏み込まなかった。代替エネルギー開発などで、技術革新を頼みにする目標設定には達成への不安もつきまとう。


日本経済新聞 2007/3/4  

天然ガスの固形化 三井造船が事業化へ 近距離輸送 LNGより低コスト

 三井造船は2010年度をめどに、天然ガスを産出地で固形化して海上輸送する事業を始める。天然ガスに水を加え「天然ガスハイドレート(NGH)」と呼ばれる固形にする独自技術を使う。固形化プラントや専用の輸送船を建設し、ガス開発事業者などと共同で輸送を手掛ける。液化天然ガス(LNG)にして運ぶより初期投資が少ない利点を生かし、東南アジアに点在する中小ガス田の効率的な開発を目指す。
 中国電力と共同で同社の柳井発電所(山口県柳井市)に日産5トンの実証プラントを建設中で、10年度に同200トン規模の商用プラントをガス田近くで稼働させる計画。


天然ガスハイドレート
 天然ガスの主成分であるメタンを水分子の中に閉じこめた固形物質。天然ガスと水を高圧下で安定した状態にし、氷状にする。体積の約170倍の天然ガスを含み、火を付けると発火するため「燃える氷」とも呼ばれる。
 セ氏マイナス20度前後で輸送でき、同162度まで冷却する液化天然ガス(LNG)に比べプラントや輸送船の設備孝簡素化できる。

NGH 東南アジアなどからの近距離・少量輸送向き セ氏マイナス20℃前後で固形化、1/170に圧縮
LNG 中東などからの長距離・大量輸送向き セ氏マイナス162℃で液化、1/600に圧縮

 

 


2007/6/27 日本経済新聞夕刊   

ベネズエラ主要油田 米石油大手、権益失う エクソンは撤退 資源国有化で

 米石油最大手の米エクソンモービルと3位のコノコフィリップスは26日、南米ベネズエラで主要油田の開発権益を失った。チャベス政権が油田の国有化を進めているためで、エクソンは同国から撤退する。原油高を背景にした資源国有化の動きが欧米石油大手の経営に打撃を与えている。

 他の欧米勢では仏トタルの持ち分が47%から30.3%に、ノルウェーのスタトイルは15%から9.7%に低下したもよう。


2007/07/25 昭和シェル  

国際トレーディング事業の移管に関するお知らせ

 当社は、本日開催の取締役会において、当社が行っている石油製品(ガソリン、灯油、ジェット燃料、軽油、重油)及び石油化学原料(ナフサ、コンデンセート)の国際トレーディング事業をシェルグループのトレーディング事業部門(以下「シェルトレーディング」)に移管することを決定しましたので、お知らせいたします。

1.事業移管の目的

当社は、これまでシェルトレーディングと緊密な連携を図りつつも、独自に国際トレーディング事業を行ってきましたが、この度、当該事業をシェルトレーディングへの事業賃貸という形式で移管することと致しました。

本移管により、シェルトレーディングの国際ネットワークを有効活用することが可能となり、同事業のビジネスチャンスの拡大ならびに当社の石油精製・販売事業の最適化を図ることができます。

また、特に重要性を増している石油製品輸出についても、輸出先の拡大と収益機会の増大につながるものと考えます。2.移管事業の平成18年12月期(単体)における経営成績

  移管対象(a) 当社実績(b) 比率(a/b)
売上高 373,806百万円 2,818,949百万円 13%

3.シェルトレーディングの概要(平成19年7月現在)

事業内容 原油、石油製品、石油化学原料、天然ガス、電力等の国際トレーディング事業
拠点 ロンドン、ヒューストン、シンガポール、ドバイ、ロッテルダム、モスクワ、バルバドス等
取扱数量 原油
石油製品
ガス・電力
約700万バレル/日
約350万バレル/日
約250万バレル/日(原油換算) 等

4.事業賃貸開始の時期(予定)


2007/8/1 日本経済新聞

新日石、傘下の生産会社2社を統合・08年4月1日付

 新日本石油は31日、全額出資子会社の石油製品生産会社、新日本石油精製と新日本石油化学を2008年4月1日付で合併すると発表した。新日石精製が新日石化学を吸収する。管理部門を合理化するほか、石油精製と石油化学品の生産現場の連携を強める狙いだ。

 新日石は石油製品と石油化学製品の一体化を進めており、06年には新日石化学の本社部門を新日石本体に統合していた。新日石化学には製造に携わる部門だけが残っていた。

 新日石精製は7製油所、新日石化学は川崎事業所(川崎市)を運営している。これらの生産現場を合併新会社に統合すれば、より効率的な生産体制を組めるとみている。(


日本経済新聞 2007/8/28

カザフ 最大油田の開発中断 「環境違反」で外資に圧力 契約見直し迫る

 中央アジア最大の産油国カザフスタンのイスカコフ環境相は27日、日本企業を含む外資が主導するカシャガン油田の開発工事について、環境面で違反があったため3カ月停止の処分にしたと発表した。カザフ政府は外資との契約を見直し、石油販売で得られる取り分の増加を求めている。環境違反で圧力を掛けることで契約見直しを迫るものとみられる。

日本の国際石油開発も8.33%の権益を持つ。

   

インぺックス北カスピ海石油 8.33%
Eni / ExxonMobil / Shell / TOTAL / 各 18.52%
ConocoPhillips 9.26%
KazMunaiGas 8.33%

カザフスタン北カスピ海沖合鉱区では、1999年9月より掘削された試掘第1号井にてカシャガン油田の発見に成功しております。カシャガン油田は、カザフスタン領カスピ海における最初の発見であり、世界的な油田発見の歴史からみても有数の巨大油田であることが確認されております。
同鉱区では、カシャガン油田のほかに、カラムカス、南西カシャガン、アクトテ、カイランの4構造にて炭化水素の存在が確認されており、カシャガン油田の開発と並行してこれら既発見構造の評価作業を行い、同鉱区からの更なる生産拡大を目指しております。

日本経済新聞 2007/9/7

カスピ海油田開発 カザフ、外資に圧力 国営石油の権益拡大要求


 マシモフ首相が6日、「カズムナイガスを主要共同開発者とするよう要求する」と表明した。権益について具体的に言及しなかったが、現在9.3%の同社の権益を開発を主導する伊ENIなどの持ち分(18.5%)以上に引き上げることを求めているとみられる。首相は「要求を受け入れなければ他の手段に訴える」とも述べ、外資の免許剥奪などの可能性も示唆した。

Agip KCO(Agip Kazakhstan North Caspian Operating Company N.V), a company fully owned by Eni S.p.A., operates on behalf of a consortium made of seven international oil companies: Eni (Operator), KazMunay.Gas, ExxonMobil, Shell, Total, ConocoPhillips and INPEX.


日本経済新聞 2007/9/27

油田開発 見直しへ圧力 カザフ政府に契約破棄権限

 中央アジアの産油国、カザフスタンの下院は26日、外国企業との契約を一方的に破棄する権限を政府に与える法案を全会一致で可決した。同国政府はカスピ海のカシャガン油田開発を主導する日米欧企業に対し、「環境面の違反」などを理由に契約見直しを迫っており、今回の法案も圧力の一環とみられる。
 法案は「国家の安全に対する脅威があると判断した場合、政府は国内外の企業との契約を変更または破棄できる」としている。ナザルバエフ政権の意向が働いているとみられ、上院の承認を経て施行される見通し。
 カシャガン油田は利益配分などを決めた生産分与協定
(PSA)に基づき外資主導で開発してきたが、政府は先に3カ月の工事停止処分を発動した。開発免許の剥奪もちらつかせ権益拡大を要求している。

 


Jan 14, 2008 Reuters

Eni loses Kashagan lead role, Kazakhstan ups stake
 

Kazakhstan said on Monday it will double its stake in the giant Kashagan oil field, paying $1.78 billion and stripping Italy's Eni of its leading role in the project, which will be further delayed to the end of 2011.

 

KazMunaiGas

 8.33

16.81

Eni

18.52

16.81

Exxon

18.52

16.81

Total SA

18.52

16.81

Royal Dutch Shell

18.52

16.81

ConocoPhillips

 9.26

 8.40

Inpex

8.33

7.55


日本経済新聞 2007/10/6

資源の国家管理、アジアにも波及 
 アジア最大のガス田権益 インドネシア、6割要求 エクソン側は反発 国庫収入増狙う

 ベネズエラなど南米で広がる資源国有化の動きがアジアに波及し始めた。


 インドネシア政府は同国西北部ナツナ島海域にあるアジア最大の天然ガス田に関して、開発主体の米エクソンモービルにガス販売収入に対する政府への配分比率を現在のゼロから60%超に引き上げるよう要請した。カラ副大統領は「国内の原油・ガス生産は低迷している。(政府の直接権益を設定し)自国に優先的にガスを供給する必要がある」と述べた。
 同ガス田の可採埋蔵量はロシアのサハリン2の3倍弱の規模。現在の配分比率はエクソンが76%、インドネシアの国営石油会社プルタミナが24%。同国政府が直接、ガス販売の収入を得ることができない契約になっている。このため政府はエクソンに契約の全面的な見直しを要請した。

インドネシア政府は1995年にエクソン(当時)と開発に係る基本合意(投資見積り額400億ドル)を結び10年以内の商業生産を目指していたが、掘削作業の失敗やその後の開発意欲の欠如(ガス販売先の開拓が意欲的でないこと)等を理由に、インドネシア政府は2006年後半、76%の権益を保有していたエクソンモービル(現在)に対し同鉱区の操業契約を打ち切ると通告し、現行契約を2007年1月9日に失効させた。


 インドネシア政府は鉱山の権益強化も検討中。対象となるのは同国パプア州で世界最大級の銅鉱山を保有するフリーポート・インドネシア。米企業とインドネシア政府などとの合弁企業で、05年の営業利益は20億ドルを突破。同国で最大の収益を上げる外資系企業となった。
 


日本経済新聞 2007/10/6

エクアドル 石油収入超過分99%国庫に
 
 エクアドルのコレア大統領はは4日、外国の石油会社が契約時に取り決めた額を上回る収入を得た場合、超過分の99%を国庫に納めるように命じる大統領令を発した。同国エネルギー相は5日、国庫収入が「年間で8億3千万ドル増える」との見通しを示した。
 同国は超過分の50%を徴収する制度を導入しているが、比率をさらに引き上げる。


日本経済新聞 2007/11/2

ブラジル国営石油 1000億円投資、日本に拠点

 南西石油買収合意 アジア向け輸出 
 産油国主導の再編加速

 ブラジル国営石油ペトロブラスは米エクソンモービル系の石油精製会社、南西石油(沖縄県西原町)を買収することで基本合意した。買収後に約1千億円を投じて最新設備を新設。ブラジル産原油を日本でガソリンなどに精製し、中国などアジア市場に輸出する。原油価格が高騰するなか、資金力と原油供給力に強みを持つ産油国主導の国内石油業界再編が加速する。

 


2007/12/27 日本経済新聞夕刊           

アラビア石油、カフジ撤退へ 元祖「日の丸油田」に幕
 技術者派遣契約更新できず 新規権益獲得急ぐ

 AOCホールディングス傘下の石油開発会社であるアラビア石油はクウェート・カフジ油田の操業から撤退する。来年1月4日に期限切れを迎える技術者派遣契約の更新交渉が不調に終わったため。カフジ油田は日本企業にとって戦後初の自主開発油田だったが、半世紀に及ぶ元祖「日の丸油田」の役割を終える。アラ石は今後カフジに代わる新たな海外油田の開発を急ぐ。



「自主開発」拡大に壁 産油国との関係 曲がり角


 

 


2008年07月02日 ジャパンエナジー

石油精製設備を活用した廃プラスチック熱分解油処理の実用化について
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当社(本社:東京都港区虎ノ門二丁目、社長:松下功夫)は、2004年4月から当社水島製油所(所在地:岡山県倉敷市、所長:黒崎 猛)において、廃プラスチック熱分解油(注)(以下「廃プラ油」)を石油製品へ再生する処理技術について実証試験を行ってまいりましたが、本年7月から実用化段階に移行いたしました。本処理技術の実用化は国内石油会社として初となります。
(注)廃プラスチック熱分解油:固体プラスチックを加熱処理して液体炭化水素を取り出す方法(油化法)により産出される油のこと。
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具体的には、水島製油所において、札幌プラスチックリサイクル株式会社(本社:北海道札幌市、社長:伊藤清一郎)の油化プラントで産出される
廃プラ油を受け入れ、石油精製設備の一つである水素化精製装置を活用して石油製品(主にナフサ)へ再生いたします。

当面、実証試験段階と同量の年間1,000KL程度の廃プラ油を処理いたしますが、将来的には処理量を拡大していくことを検討しております。

当社は、地球環境保全に貢献する観点から本技術開発に取り組んでまいりましたが、4年間の実証試験により設備への影響等を確認し、実用化技術を確立できたことから、今回、実用化へ進むことといたしました。

なお、わが国で排出される廃プラスチックは年間約1,000万トン(2006年)あり、そのうち約1万トンが油化プラントで処理され、年間約5,000KLの廃プラ油が生産されております。