1999/1/21 三菱化学/東京田辺製薬

 合併等に関するお知らせ

 三菱化学株式会社と東京田辺製薬株式会社とは、医薬事業基盤の強化を図るため、平成11年10月1日をもって合併し、両社の医薬事業については合併会社の子会社として運営していくことで基本的に合意いたしましたので、ここにお知らせ申し上げます。

1.合併等の趣旨
 三菱化学株式会社は、昭和46年に医薬事業を再開して以来、昭和59年の気管支喘息薬「テオドール」を皮切りに14年間に12剤を上市するなど、新規参入メーカーとしては異例の速さで医薬事業を展開してまいりました。
 また、東京田辺製薬株式会社は、明治34年の創業以来約100年の伝統を有し、消化器、呼吸器等の分野において「ウルソ」、「サーファクテン」といった評価の高い医薬品を数多く上市しており、中堅の製薬会社として着実に発展を遂げてまいりました。
 この間、両社は、昭和56年以来提携関係を深めてきており、現在では、東京田辺製薬株式会社の売上げの約4割を三菱化学株式会社が開発した医薬品で占めるに至っておりますし、また、研究開発の共同化、販売部門の人的交流等も活発に行ってきております。
 昨今の医薬事業を取り巻く環境は、相次ぐ医療費抑制策が浸透する中で、数次にわたる薬価の引き下げ、2000年に予定される医療保険制度の抜本的改革、グローバル化による外資系企業との競争激化等々大きな変革期に立ち至っており、とりわけ、三菱化学株式会社にとっては販売面の整備が、東京田辺製薬株式会社にとっては新薬開発力の強化がそれぞれ喫緊の課題となっております。
 今回の合併は、事業規模の拡大のみならず、相互補完による両社の課題の克服等を通じて、来る21世紀において一段の飛躍を遂げるための強固な事業基盤づくりを企図して決断したものであります。
 なお、統合される両社医薬事業については、運営の円滑化、効率化を図るため、合併会社の100%子会社である新会社が営業を譲り受け、医薬専業会社として事業を行ってまいります。

2.合併等の効果
 合併による事業統合により、医薬事業における研究開発力・販売力の強化、生産体制の効率化、海外展開力の拡充等が可能となり、これらにより、事業規模の拡大と収益力の向上が期待されます。
 また、分社運営により、意思決定の迅速化、社内融和の推進等が図られ、合併効果の早期実現に資するだけでなく、戦略的提携にも柔軟に対応することが可能となります。
 この合併等による事業統合の効果として、3年後には年間約30億円の収益向上が見込まれます。

3.合併等の概略日程
 両社の合併と当該合併会社の子会社としての事業開始を同時期に実現するため、以下の手順と日程で新社設立、営業譲渡及び合併を取り進める予定であります。

(1) 東京田辺製薬株式会社が100%出資(不動産等の現物出資)の新会社を設立(平成11年4月1日予定)
   
(2) 東京田辺製薬株式会社から新会社に営業の全てを譲渡
三菱化学株式会社から新会社に営業の一部(医薬事業)を譲渡(平成11年9月30日予定)
   
(3) 営業譲渡後の三菱化学株式会社と東京田辺製薬株式会社が合併
新会社が合併会社の100%子会社として統合された医薬事業を開始(平成11年10月1日予定)

4.合併の要旨
 (1) 合併の日程
   平成11年1月21日       合併覚書承認取締役会
   平成11年5月(予定)      合併契約書承認取締役会
   平成11年5月(予定)      合併契約書締結
   平成11年6月(予定)      合併契約書承認株主総会
   平成11年10月1日(予定)  合併期日

 (2) 合併方式
   対等な立場で合併する。ただし、手続上は三菱化学株式会社を存続会社とする。

 (3) 合併比率

会社名 三菱化学株式会社 東京田辺製薬株式会社
合併比率        1        1.75

東京田辺製薬株式会社の株式1株に対し三菱化学株式会社の株式1.75株を割り当てる

  (注)1.合併比率の算定根拠

 株式会社東京三菱銀行が評価した結果を参考に、合併当事会社間において決定したものです。なお、株式会社東京三菱銀行の評価結果は、以下の算定に基づき、1 : 1.75 となっております。

  三菱化学株式会社 東京田辺製薬株式会社 加重割合
株価平均   248.1 円   425.0 円  90.0 %
時価純資産   287.1 円   459.3 円   5.0 %
DCF   191.4 円   566.3 円   5.0 %
加重平均株価   247.2 円   433.8 円  100.0 %

 株価平均は、平成10年7月21日から平成11年1月20日までの6ヶ月間の終値平均を採用しております。また、時価純資産及びDCF(ディスカウントキャッシュフロー)については、単独ベースでの算定を行っております。

  (注)2.合併により発行する新株式数

 額面普通株式 86,784,630株(1株の額面金額50円)
 なお、三菱化学株式会社が保有する東京田辺製薬株式会社の株式については、新株式を割り当てない。また、東京田辺製薬株式会社が保有する三菱化学株式会社の株式については、割り当てに充当する。

 (4) 合併交付金
 東京田辺製薬株式会社の株式1株につき4円50銭を平成11年4月1日から同9月30日に至る期間の配当金に代えて支払う。

5.合併当事会社の概要  略

6.営業譲渡(分社化)の概要
 (1) 日程

  : 平成11年3月19日(予定)   東京田辺製薬株式会社取締役会
 (子会社設立及び営業譲渡承認)
  平成11年3月31日(予定)   三菱化学株式会社取締役会
 (営業譲渡承認)
                           
  平成11年4月1日(予定)   新会社設立
  平成11年4月1日(予定)   営業譲渡契約書締結
 (両社それぞれと新会社間)
  平成11年6月下旬(予定)   営業譲渡承認株主総会(両社それぞれ)
  平成11年9月30日(予定)   営業譲渡(両社それぞれから新会社へ)

 (2) 東京田辺製薬株式会社の営業譲渡内容
   営業の全部の譲渡につき、内容等については上記5「合併当事会社の概要」
   欄記載通り。

 (3) 三菱化学株式会社の営業譲渡内容
   1. 譲渡部門の内容
        医薬事業部門の全営業、ただし診断事業を除く。
   2. 譲渡資産
        土地、建物を除く医薬事業に係わる全資産
        平成10年3月末時点の簿価約96億円
        (同年9月末時点の簿価約125億円)
   3. 譲渡部門の売上高及び経常利益(平成10年3月期実績)
        売上高 547 億円 経常利益 26 億円
   4. 譲渡価額
        譲渡日における時価

7.新会社(営業譲受会社)の概要
 以下はいずれも営業譲渡及び合併後における新会社の概要。
(合併等の前における新会社は、不動産等の現物出資により設立された東京田辺製薬株式会社100%株式保有の会社で、商号等は未定。)

(1) 商号   未定
(2) 主な事業内容   医薬品の製造、販売
(3) 設立年月日   平成11年4月1日(予定)
  (医薬事業開始は平成11年10月1日予定)
(4) 本店所在地   東京都中央区日本橋本町二丁目2番6号
  (現東京田辺製薬株式会社と同一地を予定)
(5) 代表者   取締役社長 浅井 一平
  (現東京田辺製薬株式会社取締役社長)
(6) 資本金   約150億円の予定
  (資本準備金も約150億円の予定)
(7) 株主及び持株比率   合併会社である三菱化学株式会社100%
(8) 決算期   3月31日
(9) 従業員数   約2,300人
(10) 総資産   約850億円
(11) 業績見通し(3期分)  
  平成12年3月期 平成13年3月期 平成14年3月期
売上高     450     900     950
経常利益      25      60      90
当期利益      12      30      45
(注)単位は億円。平成12年3月期は下半期分のみ。

8.合併等後の合併会社三菱化学株式会社の状況
 (1) 商号、本店所在地、代表者及び決算期は、現在の三菱化学株式会社と同一の予定。
 (2) 資本金: 145,084百万円
      (平成10年12月末日現在資本金 140,745百万円に、
       合併により増加する資本金4,339百万円を加えたもの。)
 (3) 総資産: 1 兆 3,100億円 ( △ 100億円)
     (注)括弧内は合併及び分社化による影響分
         平成10年9月末総資産 1 兆 3,200億円を基準

 (4) 業績見通し
    :  売上高については、持株会社を合併することになるため合併による影響はなく、医薬事業部門の営業譲渡に伴いその分だけ減少することになるが、損益については、譲渡先の子会社が当該医薬事業部門のみならず東京田辺製薬株式会社の全営業を承継することから、当該子会社からの配当収入が営業譲渡に伴う減少分を補うことになり、ほとんど影響はない見込みである。

1999/4/13 三菱化学・東京田辺製薬

医薬事業新社社名のお知らせ

 三菱化学株式会社と東京田辺製薬株式会社とは、医薬事業基盤の強化を図るため来る10月1日をもって合併し、両社の医薬事業については合併会社である三菱化学株式会社の100%子会社として運営することで合意致しておりますが、今般、社名について下記の通り決定致しましたので、お知らせします。

1.社 名   三菱東京製薬株式会社
2.英文名  Mitsubishi-Tokyo Pharmaceuticals,Inc.


2001/3/15 ウェルファイド・三菱東京製薬

ウェルファイド株式会社と三菱東京製薬株式会社との合併に関する覚書締結について

 ウェルファイド株式会社(本社:大阪市中央区、社長:飯田 晉一郎)と三菱東京製薬株式会社(本社:東京都中央区、社長:冨澤 龍一)は、本日、合併に関する基本的事項について合意し覚書を締結しましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.合併の趣旨
 ウェルファイドと三菱東京製薬の両社は、医薬品産業を取り巻く厳しい経営環境に対処し、激化する国際競争を勝ち抜くためには、適正事業規模の達成と、一層の経営基盤の充実が必要との共通の認識のもと、平成12年11月より合併について検討してまいりましたが、今般基本的事項について合意にいたりました。
 両社は、この合併により、両社のもつ研究開発力と営業力を早期に統合することにより、新薬創製をスピードアップし、顧客の皆様によりよいサービスを提供できるとともに、厳しい国際競争を勝ち抜くことで株主の皆様のご期待にも応えることができるものと確信いたします。

2.合併の要旨

(1) 合併の日程
 合併に関する覚書締結   平成13年3月
 合併契約書承認取締役会   平成13年5月中旬予定
 合併契約書調印   平成13年5月中旬予定
 合併契約書承認株主総会   平成13年6月下旬予定
 合併期日   平成13年10月予定
   
(2) 合併方式
   ウェルファイドと三菱東京製薬は対等の立場で合併します。ただし、法手続き上、ウェルファイドを存続会社とし、三菱東京製薬は解散します。なお、株式の上場は維持します。

(3) 合併比率

会社名 ウェルファイド 三菱東京製薬
合併比率    1    0.6

(※額面金額を同一金額に換算後)

注1. 株式の割当比率
 三菱東京製薬の普通株式1株(額面金額を同一金額に換算後)に対して、ウェルファイドの普通株式0.6株を割当交付します。

注2. 合併比率の算定根拠
 ウェルファイド、三菱東京製薬の両社は、株式会社東京三菱銀行に株式交換比率の算定を依頼し、その算定結果を参考にして、当事会社間において協議・合意しました。

注3. 第三者機関による算定方法及び算定根拠
 株式会社東京三菱銀行は、市場株価/類似会社比較方式、時価純資産額方式、収益還元方式(DCF)の各方式で算定される合併比率を、総合評価する方式により交換比率を算定しました。
 なお、上記の株式交換比率は、算定の前提となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、当事会社間で協議の上、変更することがあります。

 (4) 合併交付金 未定

3.合併当事会社の概要
   (平成12年3月31日現在の連結ベースで作成)

(1)商号 ウェルファイド株式会社
 (合併会社)
三菱東京製薬株式会社
  (被合併会社)
(2)主要事業内容 各種医薬品の製造、販売、輸出入 各種医薬品の製造、販売、輸出入
(3)設立年月日 昭和15年8月1日 平成11年10月1日
(4)本店所在地 大阪市中央区 東京都中央区
(5)代表者 取締役社長
 飯田 晉一郎
取締役社長
 冨澤 龍一
(6)資本金 21,380百万円 15,000百万円 (注1)
(7)発行済株式総数
  (額面金額)
274,834千株
(額面金額50円)
300千株 (注2)
(額面金額50,000円)
(8)株主資本 151,833百万円 31,045百万円
(9)総資本 295,236百万円 75,243百万円
(10)決算期 3月31日 3月31日
(11)従業員数 7,346人 2,249人
(12)主要取引先 (株)クラヤ三星堂、(株)スズケン (株)スズケン、福神(株)
(13)大株主 (持ち株比率) 武田薬品工業(株)(11.9%)
(株)東京三菱銀行(4.7%)
(株)さくら銀行(3.6%)
三菱化学(株)(100%)
(14)主要取引銀行 (株)東京三菱銀行
(株)さくら銀行
(株)東京三菱銀行
(株)第一勧業銀行
(15)最近の業績   略  

(注1) 平成13年4月3日付けで30億円の増資(三菱化学株式会社に対する第三者割当)により、資本金は16,500百万円となります。なお、15億円は資本準備金に組入れます。
(注2) 増資後の発行済株式総数は306千株となります。

4.合併後の状況
 (1) 商号       三菱ウェルファーマ株式会社(予定)
 (2) 主要事業内容   各種医薬品の製造、販売、輸出入
 (3) 本店所在地   大阪市中央区平野町2丁目6番9号
 (4) 代表者            合併当初の代表取締役は2名とし、代表取締役社長にはウェルファイド出身者が、代表取締役副社長には三菱東京製薬出身者がそれぞれ就任します。
 (5) 資本金   未定
 (6) 決算期   3月31日
 (7) 業績に与える
   影響
  平成14年3月期および平成15年3月期の業績見通しについては合併契約発表時に開示報告の予定です。

【新社のプロファイル】

−新会社の目指す方向−

○国際的な「創薬企業」を目指す
 世界で評価される革新的な医薬品を、絶え間なく世に送り出す製薬企業となる。
 ・ 国際的創薬企業にふさわしい「創薬力」の向上
 ・ 医薬品情報を、正しく効率よく伝達するための「営業力」の強化
 ・ 「海外展開力」の充実

   上記事項に新会社の経営資源を積極的に投入する。
また、三菱化学グループのライフサイエンスに関する諸研究機関との連携を深め、ゲノム創薬などの先端的な創薬研究にも積極的に取り組む。

○高い倫理性を持った企業文化を基本とする企業
 製薬企業の使命として、人々の健康に貢献し、社会から信頼される企業を目指す。このため、すべての企業行動において常に高い倫理性を求め、これを評価する企業文化を行動の基本に置く。

 以上を通じて企業価値の向上に努め、「人々の健康な生活に貢献」する企業となる。

−期待される合併効果−
 ・ 激化する国際競争に参加するために最低限必要な企業規模(クリティカルマス)の獲得
 ・ 新薬パイプラインおよび既存医薬品ラインアップの充実
 ・ R&D費負担能力向上による創薬力の強化
     対売上高R&D費比率20%を目標とし、将来的には年間のR&D費は、
     1,000億円規模を目指す
 ・ 国内最大規模の強力なMR体制−精神・神経系、血漿蛋白製剤、
   脳・循環系領域ではトップレベルの営業力
 ・ 生産、物流、販売、研究機能の統合・再編成
 ・ 海外展開力の向上
     ノバスタン(欧州におけるヘパリン起因性血小板減少症(HIT)治療薬)、
     AS−013(米国における重度末梢循環障害治療薬)を海外での自社申請、
     自社販売の足がかりとして、海外展開力を育成
 ・ 三菱化学との連携による創薬基盤強化
     三菱化学グループの戦略分野の中核企業として、ポストゲノムで生み出す新薬
     を開発し、広く社会に提供するためのキーカンパニーの役割を果たす

 上記の合併効果を活かして、両社がこれまで進めてきた「創薬力向上」「事業の選択と集中による経営の効率化」をベースに、R&Dと海外展開に重点的に経営資源を投入し、5年後には、ROE15%程度を目指す。

 


日刊工業新聞 2002/10/29

三菱ウェル、来年10月めどに血しょう分画製剤事業を完全分社化

 三菱ウェルファーマは03年10月までに血しょう分画製剤事業を
完全分社化する。今年10月に製造部門のみを分社しており、従業員数は480人。最終的に研究開発・営業を含めて約800人体制になる予定。また完全分社に伴い、従業員も転籍させる計画。

 血しょう分画製剤は意思決定のスピードアップと製剤の安全性確保のため、今年10月に製造部門を分社して
ベネシス(大阪市中央区、織田悦治社長、06・6227・6050)を設立。従業員は出向扱いとなっている。02年10月から03年3月末までの売上高は74億円の見込み。

 同製剤の研究開発・営業部門は約250―300人程度。一方、血しょう分画製剤の工場は淀川工場(大阪府高槻市)、オサダノ工場(京都府福知山市)の2カ所。05年度末までにオサダノに集約して一貫生産するため、ベネシスの生産人員は減少傾向にある。


日本経済新聞 2003/7/30

三菱ウェル 血液製剤で一貫管理体制

 三菱ウェルファーマは血液製剤の営業部門を製造子会社の
ベネシス(大阪市)に移す。血液製剤の研究・開発、製造、営業までを一貫して手がける体制にし、安全・管理対策を強化する狙い。
 三菱ウェルファーマの営業本部内に5月に新設した「血しょう分画製剤室」の医薬情報担当者(MR)約200人が2004年から順次、ベネシスに移る。同室は血液製剤の大口需要先である大学病院や総合病院などを対象にした営業活動を受け持っている。
 ベネシスは昨年10月、三菱ウェルファーマの血液製剤製造部門が分社化して発足。今月には研究開発部門も移管していた。
 改正薬事法が30日に施行され、未知のウイルスの混入が否定できない生物由来製品について、感染被害が出た場合に迅速に調査に着手できるよう製造販売記録などの保存が義務付けられる。血液製剤はメーカーが出荷から30年間、製造や販売先を記録して保管しなければならない。医療機関も患者に対して事前に血液製剤の効果とリスクを説明することが義務付けられる。
 このため三菱ウェルファーマは血液製剤についてこれまで以上に専門知識が必要になるとみて、情報の流れなどを一貫管理できるようにする。ただ、移管後も地域の診療所など小規模の医療機関への営業活動は三菱ウェル本体がベネシスと共同で担当していく。


化学工業日報  2002/11/19

三菱化学メディカル、来年めどに欧州で診断事業展開

 三菱化学メディカルは、診断事業のグローバル展開を1年早める方針。独に販売拠点を設け、来年半ばをめどに独、英、仏、伊、スペイン5カ国において欧州連合(EU)で自販活動を開始する。
 自販第1号は全自動免疫血清検査システム「LPIA(エルピア)」シリーズの最新機器LPIA−NV7。世界初の全インテグレート装置として注目を集めており、あす20日から独で開催される世界最大規模の医療機器、診断装置器・試薬の国際展示会MEDICAに出品するのを機に、商談に持ち込めることになったのが繰り上げ理由。米では代理店を通じ同時期からの展開を目指す。


三菱化学メディカル株式会社   http://www.mk-medical.co.jp/
   Mitsubishi Kagaku Medical, Inc.
   2001年10月1日 (株)ユカ・メディアスから商号変更

■所在地   茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目5番1号  
■設立   1993年10月7日  
■営業開始   1994年1月17日  
■資本金   2億円  
■株主   三菱化学株式会社(100%)  
■代表者   取締役社長  盛中 泰洋  
■社員数   53人  
■事業目的   (1)体外診断用医薬品、試薬等の開発・製造 (ISO 9001 認証取得)
(2)体外診断用医薬品、試薬等の輸入販売 (ISO 9002 認証取得)
(3)医療用具等の輸入販売 (ISO 13488 認証取得)
(4)体外診断用機器の開発・製造/販売
(5)体外診断用医薬品、試薬等の販売
 

日本経済新聞 2002/12/7

血液製剤の研究・営業  製造子会社に移管 三菱ウエルフアーマ 安全面を重視

 三菱ウエルファーマは来秋をメドに、血液製剤事業の研究開発部門と営業部門を血液製剤製造子会社のベネシス(大阪市)に移す。7月に成立した改正薬事法は血液製剤など特定生物に由来する製品の安全基準を高めている。研究開発から生産、営業を一体化して安全対策を強化する。 研究開発部門では大阪研究所(大阪府枚方市)の血液製剤担当の従業員を子会社に出向させる。営業部門は現在、医薬情報担当者(MR)が血液製剤と他の薬剤を一緒に情報提供し、営業活動の効率性を考慮しながら分離方法を検討する。血液製剤は人の血液をもとに造るためウイルスの混入が問題になることも多い。


日本経済新聞 2002/12/21               発表

三菱ウェルファーマ 赤字の米子会社縮小 血液製剤事業資産の一部売却

 三菱ウェルファーマは20日、米国で血液製剤の製造販売を手がける子会社の一部資産を米バクスター・ヘルスケア・コーポレーション(イリノイ州)に売却すると発表した。売却額は明らかにしていない。現在、承認申請中の新製品の製造販売権も譲渡する。米子会社は赤字が続いており、事業規模を縮小する。
 売却するのは米子会社アルファ・テラピゥティク・コーポレーションが全米42カ所に持つ血液製剤の原料となる血液を集めるドナーセンターと、集めた血液を検査する血漿検査センター。独占禁止法に関連する許可が出たあとに売却する。
 現在、米食品医薬品局(FDA)に申請中の先天性肺気腫の治療薬の製造販売権も、承認を受けた後に譲渡する。
 米子会社は製造設備の不備などで1998年から計3回操業を停止した影響もあり、今期で3期連続の最終赤字になる見通し。
 今回の売却で全体の約4割にあたる千人の従業員を削減、収益の立て直しにつなげる。


2002/12/20 三菱ウェルファーマ

米国子会社一部資産の譲渡に関するお知らせ

 当社は、平成14年12月16日開催の取締役会において、米国子会社
アルファ・テラピゥティク・コーポレーション(以下、アルファ社)が、同社の一部資産を、下記の通りバクスター・ヘルスケア・コーポレーション(以下、バクスター社)に譲渡することに合意しましたのでお知らせいたします。

 アルファ社は、同社が持つ血漿採漿部門、及び現在FDA(米国食品・医薬品局)に販売承認申請中の先天性肺気腫治療薬アルファ1-プロテアーゼ・インヒビター(以下、α1-PI)に関わる権利を、独占禁止法に関わる当局の許可が得られた段階で、バクスター社に譲渡いたします。
 これにより、バクスター社は、アルファ社が全米に所持する42ヵ所のFDA承認ドナーセンター及びテネシー州メンフィスの血漿検査センターを取得するとともに、アルファ社の米国ロサンゼルス地区バレー工場内の一部施設を借り受け、α1-PIの販売承認後、本剤の製造並びに販売を行います。

 バクスター・ヘルスケア・コーポレーションは、バクスター・インターナショナル・インクの米国子会社です。


2003/4/10 三菱ウェルファーマ

米国子会社の事業譲渡及び当社米国血漿分画事業からの撤退に関するお知らせ

 この度、当社の米国子会社であるアルファ・テラピゥティク・コーポレーション(本社:米国 ロサンゼルス市、社長:クラウド・ミラー、以下、アルファ社)が、同社が持つ血漿分画事業を
プロビタス・ファーマS.A.(本社:スペイン バルセロナ市、社長:ビクター・グリフォルス、以下、プロビタス社)に譲渡する契約を締結するとともに、当社は、米国における血漿分画事業から撤退することとしましたのでお知らせいたします。

 当社が
平成14年12月20日付で発表させて頂きましたとおり、アルファ社は、全米42ヵ所のドナーセンター並びに血漿検査センター等の資産、及び先天性肺気腫治療薬「アルファ1-プロテアーゼ・インヒビター(平成14年12月23日付FDAより承認取得)」に関わる権利を、バクスター・ヘルスケア・コーポレーション(以下、バクスター社)に譲渡することに合意しております。
 その後、当社及びアルファ社は、バクスター社への一部資産譲渡後の米国における血漿分画事業運営について鋭意検討を進めてまいりましたが、当社は、バクスター社への資産譲渡後、アルファ社が持つ血漿分画事業をプロビタス社に譲渡する契約を締結することに合意するとともに、当社は、米国における血漿分画事業から撤退することを決定いたしました。
 なお、プロビタス・ファーマS.A.は、グリフォルスグループのホールディング・カンパニーです。

 この決定に伴い、当期の連結決算におきましては、米国血漿事業整理損失引当金168億円を特別損失として計上する予定であります。また、個別決算におきましても、子会社株式評価損179億円(内、中間決算において117億円は計上済み)と貸倒引当金112億円を、各々特別損失として計上する予定であります。


2003/03/27 三菱化学

株式会社三菱化学ヤトロンの発足について         設立意図

 三菱化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:冨澤 龍一)は、当社グループの臨床検査薬会社である
三菱化学メディカル株式会社(本社:茨城県稲敷郡阿見町、社長:盛中 泰洋)、株式会社ヤトロン(本社:東京都千代田区、社長:内藤 修)及び株式会社ダイアヤトロン(本社:東京都千代田区、社長:内藤 修)の3社を平成15年7月1日付で統合し、製造、開発及び販売を一体化した臨床検査薬事業新社(株式会社三菱化学ヤトロン)を発足いたしますが、同社の概要について下記の通りお知らせいたします。

【1】株式会社三菱化学ヤトロンの概要

(1)社 名 株式会社三菱化学ヤトロン
(2)合併予定期日 平成15年7月1日
(3)事業内容 体外診断用医薬品、体外診断用機器、試薬等の開発、製造、販売及び輸出入
(4)本 社 東京都千代田区東神田一丁目11番4号
    その他拠点  営業所…東京、大阪、名古屋他
工  場…八千代(千葉県)、筑波(茨城県)            
研究所…成田(千葉県)
(5)資本金 3億円
(6)総資産 約130億円
(7)株主構成 三菱化学75.1%、その他24.9%
(8)社  長 吉富 敏彦
(9)従業員数 約420名
(10)売上高 約145億円(2004年度予想)



朝日新聞 2003/06/14

血友病薬の供給中止へ 三菱ウェルファーマ

 三菱ウェルファーマ(本社・大阪市)は血友病治療に使う血液製剤の供給をやめる方針を固め、医療機関に通知した。治療の選択肢が狭くなるため、血友病専門医は反発、供給継続を求めている。同社は「治療現場の意見を聞いて最終決定したい」としている。

 この製剤は血友病患者用の第8因子製剤「コンコエイト−HT」と第9因子製剤「クリスマシン−M」。米国からの輸入血液を用いた非加熱製剤だった70年〜80年代、両製剤は血友病患者にエイズウイルス(HIV)を感染させる原因となった。現在は加熱処理などでウイルスを死滅させている。

 三菱ウェルファーマは薬害エイズ事件を引き起こした旧ミドリ十字が母体企業の一つ。両製剤の国内シェアはコンコエイトが0.1%、クリスマシンが約10%という。同社広報・IR部は供給中止の理由について「供給本数がわずかとなり、代替製剤もあるため」と説明している。

 クリスマシンが市場から消えると、国内での第9因子製剤が1種類になってしまう。血友病専門医らでつくる日本血栓止血学会は「製剤供給の安定性への不安が高まる」と指摘する。


2003/5/28 三菱ウェルファーマ

原薬事業の移管に関するお知らせ

 三菱ウェルファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、社長:小堀 暉男)は、自社が行っている原薬事業を、当社連結子会社である株式会社
エーピーアイ コーポレーション(本社:大阪市中央区、社長:成田 嘉宏、以下、エーピーアイ コーポレーション)に、平成15年10月1日(予定)をもって移管することを決定し、この度、同社との間で基本合意書を締結しましたのでお知らせいたします。

 平成13年10月1日に発足した当社は、昨年5月に3ヵ年の「中期経営計画」を策定し、医療用医薬品事業への経営資源の集中化を柱とする、事業構造改革並びに経営構造改革を積極的に推進しております。一方、エーピーアイ コーポレーションは、平成14年10月1日、
吉富ファインケミカル株式会社と三菱化学株式会社の機能化学品カンパニーが所管する医薬原体事業とファインケミカル事業の一部を統合し設立しましたが、今後予定されている薬事法改正後の医薬原体事業の受託に関わるビジネス・チャンスを積極的に取り込み、原薬事業をコア・ビジネスとしてグローバルな事業展開を目指しており、両社各々の事業の方向性が一致した結果、今般の原薬事業移管の合意に至りました。

 なお、今般の移管対象となる事業は、「いわき工場(福島県いわき市)」で生産している肝・胆・消化機能改善剤「ウルソR製剤」と、「鹿島工場(茨城県鹿島郡)」で生産している脳保護剤「ラジカットR注」等7品目の原薬製造事業等です。これらのうち、
「いわき工場」については、平成15年10月1日をもって、運営主体もエーピーアイ コーポレーションへ移管するため、同工場に勤務する従業員は、本人の同意を得たのち同社へ転籍となり当社「いわき工場」は廃止となります。また、「鹿島工場」の生産品目については、平成17年3月末を目標に段階的にエーピーアイ コーポレーションの工場に生産を移管します。
 当社及びエーピーアイ コーポレーションは、今後より一層連携を強化し、当社グループの発展と各々の事業基盤強化を目指してまいります。

(ご 参 考)

<いわき工場>
1) 所在地 福島県いわき市常磐三沢町傾城作1−2
2) 操業年月 昭和55年4月
3) 工場長 中川 由雄
4) 従業員 約50名
5) 移管品目 下記品目の原薬製造
      肝・胆・消化機能改善剤「ウルソサンR錠50mg、ウルソR100、顆粒」
     
<鹿島工場>
1) 所在地 茨城県鹿島郡波崎町砂山14
2) 操業年月 昭和53年5月
3) 工場長 小菅 正夫
4) 従業員 約160名
5) 移管品目 下記品目の原薬製造
      脳保護剤「ラジカットR注」、
  5−HT2ブロッカー「アンプラーグR錠、細粒」、
  選択的抗トロンビン剤「ノバスタンR注」、
  抗リウマチ剤「モーバーR錠」、
  持続性α1遮断薬「バソメットR錠」、
  気管支喘息基礎治療剤「ロメットR錠、細粒小児用」、
  アレルギー性疾患治療剤「アレギサールR錠、ドライシロップ」

2003/7/22 三菱ウェルファーマ

一般用医薬品事業の譲渡契約締結のお知らせ

 佐藤製薬株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤 誠一、以下、佐藤製薬)と三菱ウェルファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、取締役社長:小堀 暉男、以下、三菱ウェルファーマ)は、三菱ウェルファーマがもつ一般用医薬品事業を、佐藤製薬に譲渡することを決定し、本日、譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。譲渡期日については、平成15年11月1日以降、平成16年2月末日までの期間において、製品毎に順次佐藤製薬に販売を承継することといたします。

 我が国の医薬品産業を取り巻く厳しい経営環境の中、佐藤製薬は、ヘルスケア・イノベーションの企業理念に基づき、新しいヘルスケア社会のニーズに応える質の高い医薬品の開発と提供を目指した、一般用医薬品を中心とする事業を積極的に展開しております。また、三菱ウェルファーマにおける一般用医薬品事業は、同社の前身の一つである東京田辺製薬の創業当初からの事業であり、これまで幅広い事業活動を行ってまいりました。三菱ウェルファーマは、一昨年10月1日の発足以来、「国際創薬企業」への飛躍に向けた企業活動を行うべく、事業構造改革並びに経営構造改革を積極的に推進している中で、同事業につきましては、「選択と集中」の観点から事業存続につき検討を重ね、その選択肢の一つとして事業譲渡を含めた他社とのアライアンスを検討してまいりました。
 その結果、三菱ウェルファーマとしては、同社がもつ一般用医薬品事業の価値を最大化していくことが最善の方策であると判断し、同事業を主力としている佐藤製薬に事業譲渡を行うことといたしました。一方、佐藤製薬としても、三菱ウェルファーマがもつ製品群を承継することにより売上の拡大と強化が期待できることから、一般用医薬品事業の譲渡について合意し、この度の契約締結に至りました。

 このことにより、佐藤製薬では、ミニドリンク剤「ユンケル黄帝液」シリーズや、かぜ薬「ストナ」シリーズ等に加えて、今般の譲渡対象となる外用鎮痛消炎薬「サロメチール」に代表される製品ラインナップの強化、提供を通じて、医療制度改革を背景に拡大するセルフメディケーションに貢献するとともに、三菱ウェルファーマは、医療用医薬品事業により一層経営資源の集中化を行い、国際的に通用する新薬の開発及び上市を目指していきます。
 今後とも、両社は、良好なパートナーシップを築くとともに、各々の企業価値の向上に努めてまいります。

< 会社概要 >

1.佐藤製薬株式会社
1) 設立年月 : 昭和14年8月1日  
2) 本社所在地 : 東京都港区元赤坂1-5-27 AHCビル  
3) 代 表 者 : 代表取締役社長 佐藤 誠一  
4) 資 本 金 : 3億円  
5) 売 上 高 : 387億円(平成14年7月期)  
6) 従業員数 : 約1,000名(平成14年7月期)  
     
2.三菱ウェルファーマ株式会社  
1) 設立年月 : 平成13年10月1日  
2) 本社所在地 : 大阪市中央区平野町2-6-9  
3) 代 表 者 : 取締役社長 小堀 暉男  
4) 資 本 金 : 305億60百万円  
5) 売 上 高 : 2,807億円(平成15年3月期)  
6) 従業員数 : 8,733名(平成15年3月期)  

< 譲渡対象製品 >

1) 外用鎮痛消炎薬「サロメチール」シリーズ
2) 胃腸薬「ハイウルソ」シリーズ
3) かぜ関連薬「チミコデ」シリーズ等、一般用医薬品と医薬部外品を含む約60品目

< 譲渡事業規模 >
・ 年間売上高 約10億円


化学工業日報 2003/8/27

三菱ウェルファーマ、内外とのアライアンスを強化

 
三菱ウェルファーマは、事業戦略、製品戦略部門である戦略本部にライセンス戦略を組み入れ、トップダウン方式により国内外とのアライアンスを強化する。同社はこの2−3年、大型自社品の空白期にあり、導入戦略の強化が課題になっていた。導入戦略は、直近で市場投入が可能なものと、開発パイプライン強化の両面で展開していく。また三菱化学生命科学研究所(L研)への研究資金増額、がん領域でのゾイジーンとの創薬共同研究など三菱化学グループとの具体的な連携強化に踏み切った。


Chemnet Tokyo 2003年11月12日

三菱化学、三菱ウェルファーマ社株を公開買付け         
発表

 三菱化学は12日、同日開催した取締役会で、上場連結の医薬品会社、三菱ウェルファーマ(本社:大阪市中央区、小堀暉男社長)の普通株式を公開買付けによって取得することを決めたと発表した。医薬品事業を最重点事業の一つとして積極的に展開していくため、事業連結子会社としての位置付けを明確にする。
 
 三菱ウェルファーマの資本金は30,560百万円。三菱化学は現在、このウェルファーマ株式の45.08%(206,663千株)を保有しているが、新たに最大68,400千株(14.92%相当)を公開買付けによって取得することにした。最大取得後の持株比率は60%となる。買付期間は今月13日から12月16日まで、買付価格は1株当り840円。

2003/11/13 日本経済新聞


2003/11/12 三菱化学

[株式公開買付けの開始に関するお知らせ]
  
http://www.m-kagaku.co.jp/rel/2003/111201.htm

 三菱化学株式会社(代表者:代表取締役社長 冨澤龍一)は、平成15年11月12日開催の取締役会において、当社の上場連結会社である三菱ウェルファーマ株式会社(コード番号:4509、以下「ウェルファーマ」という)の普通株式を公開買付けによって取得することを決議いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。

1.公開買付けの目的
 当社は、現在ウェルファーマ発行済み普通株式総数の45.08%(206,663千株)を保有しておりますが、今般最大68,400千株(ウェルファーマ発行済み普通株式総数の14.92%相当)までの追加取得を公開買付けにより実施することといたしました。(本追加取得後の当社保有株式比率は、最大追加取得の場合60.00%に相当)

 当社は、石油化学事業・機能商品事業・ヘルスケア事業を主たる事業としてグループ経営を展開しており、特にヘルスケア事業につきましては、ウェルファーマを中核会社として逐次事業拡充を推進してまいりました。
 ヘルスケア事業の主体をなす医薬事業について当社は、自社において昭和40年代半ばから創薬を中心に事業を展開してまいりましたが、平成11年10月に「東京田辺製薬株式会社」との事業統合により「三菱東京製薬株式会社」として専業事業体制に移行し、更に平成13年10月には、同社と「ウェルファイド株式会社」との合併によりウェルファーマを発足させることによって事業規模の拡充・強化を図るなど、最重点事業のひとつとして積極的に経営資源を投入してまいりました。
 また、医薬事業周辺分野では、株式会社三菱化学ビーシーエル(臨床検査事業)ゾイジーン株式会社(ゲノム創薬事業)等を有するほか、本年7月には、診断事業会社3社を再編・集約化して株式会社三菱化学ヤトロンを発足、更に昭和46年に当社全額出資で設立した株式会社三菱化学生命科学研究所につきまして、創薬の早期開発につながる基礎研究に重点を絞った体制に整備するなど、ヘルスケア事業全般の強化・拡充を推進してまいりました。

 当社は、現在ウェルファーマを、その発行済み株式総数の45.08%を保有し、支配力基準に基づく連結対象会社としておりますが、今後ウェルファーマが医薬事業における熾烈な国際競争に勝ち残っていくためには、日本国内のみならず海外での事業展開を含めたよりダイナミックな経営を図ってゆく必要があると考えております。即ちウェルファーマにとりまして、今後新規大型新薬の開発/上市の加速、販売体制の再構築による一層の競争力強化、他社との連携等が重要な経営課題であると認識しており、当社といたしましては、ウェルファーマとの紐帯を一層強めてこれら経営諸課題達成に向けグループ挙げて強力に支援していく所存であります。
 かかる認識の下、今回の公開買付けは、当社としてウェルファーマ発行済み株式総数の過半数を保有することにより、今後の当社グループ経営において連結子会社としてのウェルファーマの位置づけを名実共に確固たるものにすることを目的として実施するものであります。

2.公開買付けの概要
(1) 対象会社の概要(平成15年9月30日現在)

商 号   三菱ウェルファーマ株式会社
設 立   昭和15年8月
主な事業内容   医薬品の製造・販売
本店所在地   大阪市中央区平野町二丁目6番9号
代表者   取締役社長  小堀 暉男
資本の額   30,560百万円
大株主構成
 及び持株比率
  三菱化学株式会社     45.08%
武田薬品工業株式会社  7.18%
当社との関係    
  (資本関係)   当社は、対象会社の発行済み株式総数の45.08%の株式を保有しており、
連結財務諸表原則・支配力基準に基づく連結対象会社としております。
  (人的関係)   当社から、取締役1名、監査役1名を派遣しております。

(2) 買付けを行う株券等の種類
    普通株式
(3) 公開買付期間
    平成15年11月13日(木)から平成15年12月16日(火)までの34日間
(4) 買付価格
    1株につき、金 840円
(5) 買付価格の算定の基礎
 対象会社の企業価値(DCF分析)、株価の推移、類似公開企業比較分析等を総合的に勘案して決定いたしました。
(6) 買付予定株式総数
    68,400千株

(注) 応募株式の総数が買付予定株式数に満たない場合でも、応募株式の全株の買付けを行います。また、応募株式の総数が買付予定株式数を超えるときは、その超える部分の全部又は一部の買付けを行わないこととし、按分比例の方式により株券の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います。

(7) 公開買付けによる所有株式数の異動
   買付け前所有株式数  206,663千株(所有比率 45.08%)
   買付け後所有株式数  275,063千株(所有比率 60.00%)

(注 1) 買付け後所有株式数は、公開買付予定総数68,400千株を買い付けた場合の株式数です。
(注 2) ( )内は、対象会社の発行済み株式総数に対する比率であります。なお、議決権を有する株式総数に対する比率は、
・買付け前 45.60%
・買付け後 60.68%
となります。
(注 3) 対象会社の発行済株式総数(自社株式数を除く)は、453,270,045株です。
(平成15年9月30日現在)

(8) 公開買付開始公告日
   平成15年11月13日(木)
(9) 公開買付代理人
   日興シティグループ証券会社  東京都港区赤坂5丁目2番20号
   日興コーディアル証券株式会社 東京都千代田区丸の内3丁目3番1号
  (注) 日興コーディアル証券(株)は、日興シティグループ証券会社の復代理人です。

(10) 買付けに要する資金
   買付け資金(概算580億円)は、全額銀行からの借り入れにより賄います。

3.対象会社の本公開買付けに対する合意
 本公開買付けにつきましては、ウェルファーマの取締役会にて賛同を得ております。

4.今後の見通し
 本公開買付けにより、ウェルファーマは当社の子会社となる見込みです。
当社といたしましては、これを機にウェルファーマに対する支援強化の一環として、医薬事業に係る経営全般での両社の連携を更に緊密にしていくとともに、当社グループ内の他のヘルスケア事業/研究開発部門とウェルファーマとの協力体制の強化を図ってまいる所存であります。
 また、ウェルファーマは、本公開買付け後も上場維持を予定しております。


2003/12/17 三菱化学

株式公開買付けの結果に関するお知らせ
  

 当社は、平成15 年11 月12 日開催の取締役会において、三菱ウェルファーマ株式会社普通株式に対する公開買付けの実施を決議し、翌11 月13 日から買付けを開始いたしましたが、当該公開買付けが12 月16 日をもって終了いたしましたので、その結果につきまして下記のとおりお知らせします。

(中略)

2. 公開買付けの結果

(3)買付け実施後の所有株式数および所有割合
買付け前の所有株式数 206,663,000 株 (所有割合 45.08 %)
買付け後の所有株式数 270,208,059 株 (所有割合 58.94 %)

(4)買付けに要する資金 53,532 百万円


2004/1/28 三菱ウェルファーマ

株式会社エーピーアイ コーポレーションの合併に関するお知らせ
http://www.m-pharma.co.jp/pr/pr2003/API040128.html

 三菱ウェルファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、取締役社長:小堀 暉男、以下「三菱ウェルファーマ」)の連結子会社である株式会社エーピーアイ コーポレーション(本社:大阪市中央区、取締役社長:成田 嘉宏、以下「エーピーアイ コーポレーション」)は、平成16年1月27日に開催した同社の取締役会において、同社100%子会社であるエー・ピー・アイ株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:佐藤 眞一、以下「エー・ピー・アイ」)を、平成16年4月1日をもって吸収合併することを決議しましたのでお知らせいたします。尚、平成16年2月24日に開催予定の両社臨時株主総会において、合併期日並びにエーピーアイ コーポレーションがエー・ピー・アイの権利義務一切を承継して存続し、エー・ピー・アイは解散することを決定する予定です。

 
エーピーアイ コーポレーションは、三菱ウェルファーマの全額出資子会社である吉富ファインケミカル株式会社と、三菱化学株式会社(以下、「三菱化学」)の機能化学品カンパニーAPI事業部及びファインケミカル事業の一部を統合し平成14年10月1日に設立されました。同社は、両社が培ってきた広範かつ高い技術開発力と市場アクセス力をベースに、昨今では、最新鋭医薬原体マルチプラント及び治験薬製造設備を新設し、高度なGMP対応力と優れた工業化技術を保有しております。
 一方、
エー・ピー・アイは、昭和46年に日本ロシュ株式会社の袋井工場として設立され、発酵ビタミンB2等の製造拠点として事業運営を行っておりましたが、平成11年12月に三菱化学に営業譲渡され、平成12年1月にエー・ピー・アイとして新事業をスタート、平成14年10月からはエーピーアイ コーポレーションの100%子会社として、医薬品原体・中間体の製造及び研究開発を行い、特に発酵法と合成法を駆使した製造技術を得意領域として、cGMPにも対応可能な技術拠点として活動を展開しております。

 このような中、医薬品業界を取り巻く環境は、世界的な規模で大きく変化しております。我が国においても平成17年には薬事法改正が予定されており、これらビジネスチャンスを積極的に取り込むためには、両社の事業運営体制の一体化を行い、より一層生産の合理化並びに研究開発力の強化を図ることが必要であるとの判断から、両社が合併することとしました。エーピーアイ コーポレーションは、今後とも三菱ウェルファーマグループの重要子会社として、医薬分野・ニッチファイン分野をコア・ターゲットに世界トップクラスの企業を目指した活動を展開してまいります。

< 会社概要 >

1. 株式会社エーピーアイ コーポレーション
1) 設立年月 平成14年10月1日
2) 本社所在地 大阪市中央区平野町2−4−9
3) 代 表 者 取締役社長 成田 嘉宏
4) 事業内容 医薬品原体・医薬中間体・治験薬製造受託・R&D受託・化成品・試薬等の
製造販売
5) 資 本 金 40億円
6) 株主構成 三菱ウェルファーマ株式会社52.6%、
三菱化学株式会社47.4%
7) 売 上 高 290億円(平成15年3月期)
8) 主要事業所 本社(大阪市中央区)、東京オフィス(東京都中央区)、
吉富工場(福岡県築上郡吉富町)、黒崎工場(福岡県北九州市)、
いわき工場(福島県いわき市)、久寿工場(三重県三重郡楠町)、
医薬研究所(吉富、黒崎)、ファインケミカル研究所(吉富)
9) 従業員数    576名(平成15年10月1日現在)
     
2. エー・ピー・アイ株式会社
1) 設立年月 平成11年12月20日
2) 本社所在地 東京都中央区八重洲1−5−20
3) 代表者 取締役社長 佐藤 眞一
4) 事業内容 医薬品原体・中間体の製造及び研究開発
5) 資 本 金 4億6,000万円
6) 株主構成 株式会社エーピーアイ コーポレーション100%
7) 売 上 高 23億円(平成14年12月期)
8) 主要事業所 本社(東京都中央区)、袋井工場(静岡県袋井市)
9) 従業員数 68名(平成15年10月1日現在)

 


三菱ウェルファーマ 2005/10/17

株式会社ベネシス オサダノ工場における血漿分画製剤に係わる一貫製造開始に関するお知らせ

 三菱ウェルファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、社長:小峰 健嗣)の連結子会社である株式会社ベネシス(本社:大阪市中央区、社長:秋山裕治)は、この度、淀川工場(大阪府高槻市)からオサダノ工場(京都府福知山市)への移転・統合プロジェクトを進め、本年10月より、オサダノ工場において血漿分画製剤の一貫製造を開始しましたのでお知らせいたします。

 株式会社ベネシスは、平成14年10月1日、安全性重視の経営を基本に、血漿分画製剤の安定供給を行うリーディング・カンパニーを目指して、三菱ウェルファーマの生物製剤製造部門を分社化し設立されました。同社では、発足後、直ちに長年の懸案であった工場統合のプロジェクトをスタートさせました。今般のオサダノ工場における一貫製造体制の確立は、これまで2工場に分散していた血漿分画製剤に係わる生産機能の効率化、及び安全性・信頼性確保の向上につながるものと確信しております。
 なお、淀川工場につきましては、平成17年12月末をもって閉鎖する予定です。

 株式会社ベネシスは、高い倫理観と最新の科学技術に基づいて、血漿蛋白医薬品分野におけるスペシャリティー・ファーマを目指すとともに、三菱ウェルファーマグループの企業価値の向上に貢献してまいります。

(ご参考)
株式会社ベネシス オサダノ工場
1. 所 在 地 : 京都府福知山市長田野町2−11
2. 敷地面積 : 約59,500u
3. 竣  工 : 昭和53年(1978年)8月
4. 主な製造品目 : 献血ヴェノグロブリン-IHヨシトミ(静注用人免疫グロブリン製剤) ノイアート(血液凝固阻止剤)


2006年1月16日 三菱ケミカルホールディングス

ヘルスケア3社の統合へ向けての検討開始
http://www.mitsubishichem-hd.co.jp/newsreleases/2006/20060116-1.html

 株式会社三菱ケミカルホールディングス(以下「MCHC」、本社:東京都港区 社長:冨澤 龍一)のヘルスケア分野に属するグループ会社である、株式会社三菱化学ビーシーエル(以下「MBC」、本社:東京都板橋区 社長:佐川 直敏)、株式会社三菱化学ヤトロン(以下「MKI」、本社:東京都新宿区 社長:吉富 敏彦)及び株式会社三菱化学安全科学研究所(以下「MSI」、本社:東京都港区 社長:河合宏)の3社は、今般統合の検討を開始することで基本合意いたしました。統合の時期は2006年10月を目標としておりますが、統合形態等の詳細は今後検討してまいります。

1. 事業環境
 近年、医薬・医療業界を取り巻く環境は激しく変化しており、これまでそれぞれの分野で、特長のある技術・製品で確固たる地位を築いてきた3社にとっても、今後変化に応じた機敏な対応が必要になると予想されます。
 医薬品の安全性向上が強く求められている一方で、診断検査が果たす役割もますます大きくなると予想されており、個々人の体質や体調をよく知り、すこしでも個々人の状況に応じた医療、いわゆる「テーラーメイド医療」の実現へ向けて、官民ともに様々な取組みがなされております。将来的には、個々人に最も適した治療法を選択するための診断検査などが実現され、医薬品と診断検査が協同して開発される時代が到来することが考えられています。
 また、政府は「健康フロンティア戦略」の施策において、国民一人一人が生涯にわたり元気で活動的に生活できる社会の構築を目指しており、健康寿命を伸ばすための「予防」が今後ますます重要なキーワードとなってまいります。
 このような事業環境の中、MCHCは、中期経営計画「革進−Phase2」の中で、ヘルスケアを3つの重点事業分野の一つとして位置付け、その成長戦略に関する具体的方策についてグループ各社と検討してまいりました。その結果、事業環境の変化に柔軟かつ機動的に対応し、成長機会を的確に捉えていくためには、3社の相乗効果をより発揮できる体制が望ましいと判断し、後述する事業戦略方針に沿って、3社統合の検討を開始することといたしました。

2. 統合の目的:
 MBC、MKI及びMSIの3社は、これまでもグループ企業として、連携して事業運営をしてまいりましたが、各社で蓄積した経験、技術やノウハウを融合させ、「テーラーメイド医療」の実現や「予防」を軸とした健康増進への貢献を通して新たな事業機会の拡大を図るべく、3社統合の検討を開始いたしました。戦略的には、以下の事項を実現してまいります。

(1)現行ビジネスの強化
  現行各事業を相乗的に強化し、拡充を図ってまいります。具体的には;
 
1) MBCの臨床検査事業とMKIの体外診断用医薬品・機器事業を統合することで、診断検査に関して総合的な提案が可能となります。
2) 創薬支援においては、MSIは主として非臨床試験を、MBCでは臨床試験の受託を行っておりますが、両事業を統合することによって、非臨床試験から臨床試験・市販後調査までの一貫した受託サービスの提供が可能となります。
3) 新社業務を統一的にシステム化し、事業の体質強化を図ってまいります。
   
(2) 「テーラーメイド医療」や「予防」などの新規事業への展開
   統合後はR&Dを一元化し、製薬企業と医療機関とを診断検査でブリッジできる体制を目指します。さらに、臨床検査、診断薬開発及び安全性試験で3社が培ってきた経験、技術やノウハウをMCHCのR&Dと強力に連携させてまいります。それら諸施策を推進することにより、「テーラーメイド医療」及び「予防」分野での新規事業に進出してまいります。例えば、「予防」分野の新規事業としては、MCHCグループで実施されているプロテオミクス*1、メタボロミクス*2や糖鎖工学*3等のR&Dと、3社で蓄積した技術やノウハウを組合せ、「予防」の指標となりえる診断マーカー*4の取得等を想定しております。
 
* 1 プロテオミクス ---
ある生物種、その組織、ある状態の細胞など、様々な生物学的な系において存在しているタンパク質の総体(プロテオーム)を扱う科学分野。例えばがん細胞と正常細胞のプロテオームを比較することにより、がん化の原因や治療方法を研究することに用いられる。
 
* 2 メタボロミクス  ---
生体内の代謝物質を網羅的に解析すること。核酸、アミノ酸、糖、脂質など代表的な低分子生体内物質の増減を網羅的に解析することで、薬効や疾患あるいは副作用に関連する新しいマーカーが発見されることがある。
* 3 糖鎖工学---
糖鎖を扱う学問。生体内のタンパク質や脂質には糖が結合している場合が多いが、生理活性を示すために重要な働きをしている例があり、医薬品や診断検査への応用が期待されている。
* 4 診断マーカー---
疾患の程度や健康状態を定量的に把握するための、科学的な指標のこと。例えば血糖値は糖尿病の診断マーカーとして使用されている。
   

別紙 [3社会社概要]

株式会社三菱化学ビーシーエル
(1) 設立年月 1975年4月
(2) 資本金 566百万円
(3) 株主構成 三菱化学株式会社 94.2%他
(4) 売上高
   (2005年3月期) 46,143百万円(単独)、52,238百万円(連結)
(5) 従業員数 2,350人(連結)(2005年3月31日現在)
(6) 主な事業・製品 臨床検査、治験、食品衛生検査、各種検査サービス事業、ドーピング検査

株式会社三菱化学ヤトロン
(1) 設立年月 1962年6月
(2) 資本金 300百万円
(3) 株主構成 三菱化学株式会社 86.3%他
(4) 売上高
   (2005年3月期) 11,890百万円(単独)、12,269百万円(連結)
(5) 従業員数 406人(連結)(2005年3月31日現在)
(6) 主な事業・製品 体外診断用医薬品、体外診断用機器、研究用試薬

株式会社三菱化学安全科学研究所
(1) 設立年月 1977年11月
(2) 資本金 300百万円
(3) 株主構成 三菱化学株式会社 100%他
(4) 売上高
   (2005年3月期) 7,473百万円(単独)、10,072百万円(連結)
(5) 従業員数 734人(連結)(2005年4月1日現在)
(6) 主な事業・製品 医薬・農薬・食品添加物・化粧品・化学品等の安全性に関わる受託研究


2006年10月5日 三菱ケミカルホールディングス

ヘルスケア3社の事業統合について

 株式会社三菱ケミカルホールディングス(以下「MCHC」、本社:東京都港区 社長:冨澤 龍一)のヘルスケア分野に属するグループ会社である、株式会社三菱化学ビーシーエル(以下「MBC」、本社:東京都板橋区 社長:佐川 直敏)、株式会社三菱化学ヤトロン(以下「MKI」、本社:東京都新宿区 社長:吉富 敏彦)及び株式会社三菱化学安全科学研究所(以下「MSI」、本社:東京都港区 社長:小川 洋美)の3社は、本年1月16日に統合検討開始の発表を行いましたが、今般事業統合の概要及び時期について決定いたしましたので、お知らせいたします。(統合の意義・目的等については、別紙2006年1月16日付ニュースリリースご参照)

1.統合の概要及び時期

 MBC・MKI・MSIの3社の事業を、それぞれに適用される各種法令等の制約の下で、その継続に支障のない形で統合し、シナジーを早期に実現できる組織運営を検討した結果、事業持株会社形態を採用することが最善であると判断いたしました。具体的には、MBCの現法人格を活用して事業持株会社(以下「新社」)とし、その傘下に同社の現事業並びにMKI及びMSIを株式交換方式により新社の100%子会社として組み入れ、3社で新グループを形成します。(末尾の図1参照)

 新社グループは、診断検査(診断機器・試薬の製造販売及び臨床検査)と創薬支援(非臨床試験及び治験)を主たる事業といたします。グループ全体の統括機能は新社の本社に集約し、グループの一体的・有機的事業経営を行っていきます。

 統合時期については、当初、本年10月の目標で検討を進めてまいりましたが、会計年度とも合わせ、2007年4月1日といたしました。

 持株会社及びグループの概要は以下の通りです。

○持株会社及びグループの概要(2007年4月1日以降予定)
@社名  未定
A資本金  30億円
B主な株主  三菱化学株式会社 94%
C代表取締役社長  吉富 敏彦
D本社所在地  東京都港区芝浦四丁目2番8号
E社員数(グループ)  3,153人(2006年4月1日現在)
F売上高(グループ)  788億円(2006年3月期実績合算)


日本経済新聞 2007/1/18

三菱ウェル・田辺製薬合併 三菱ケミカル50%超出資 今秋、国内6位 製薬再編が再始動

 三菱ケミカルホールディングスの全額出資子会社で国内製薬9位の三菱ウェルファーマと、同11位の田辺製薬は合併に向けて最終調整に入った。2007年秋に三菱ウェルと田辺が合併し、三菱ケミカルが新会社に50%超出資する方向だ。合併会社の売り上げ規模は国内製薬6位となる。国内医薬品市場は成長が鈍化しており、合併で事業基盤を強化して生き残りを目指す。外資大手との競合や薬価下げ圧力が強まるなか、製薬再編が再び動き出す。
 東証一部上場の田辺が存続会社となって非上場の三菱ウェルを吸収合併したうえで、三菱ケミカルが出資。合併会社は上場を維持、三菱ケミカルの子会社となる方向で2月中の基本合意を目指す。合併会社の社長は田辺側が出す見通し。合併比率や社名は今後詰める。
 合併する2社の07年3月期の連結売上高は合計約4千億円の見通しで製薬4位のエーザイ、5位の大塚製薬に次ぐ規模となる。医療用医薬品の国内売上高ではエーザイを抜き4位に浮上する。製薬業界では三共と第一製薬が経営統合で合意した05年2月以来2年ぶりの大型再編となる。
 三菱ウェルは神経系や循環器系の医薬品を得意とする。三菱東京製薬とウェルファイドが合併して現在の会社形態となった01年以降は目立った新薬を開発できず、欧米展開も遅れていた。
 田辺は1974年発売の降圧剤「ヘルベッサー」が世界的な大型薬となるなど研究力に定評があるが、近年は他社から導入
したリウマチ治療薬に収益を依存していた。
 両社の研究開発費は計770億円程度とエーザイに次ぐ5位の規模となり、国内外で新薬を継続投入できる体制が整う。糖尿病約など循環器系治療薬を中心に開発面の相乗効果も見込める。田辺の研究力と三菱ケミカルグループの化学技術や資金力を組み合わせ、特徴のあるメーカーとして大手に対抗する。
 販売面でも、営業部隊である国内の医薬情報担当者(MR)は計約2500人でファイザー日本法人に次ぐ2位クラスとなる。強固な営業力で足元の国内市場を固め、海外市場に本格参入する。
 医療用医薬品の05年度の国内市場は約7兆7千億円(薬価ベース)と前年度比5%強増えた。しかし政府の薬価抑制策や外資の追い上げにより競争が激化。中堅製薬会社は研究開発力強化や海外展開が急務となっていた。
 製薬業界では05年に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併してアステラス製薬が誕生、三共と第一製薬も統合して第一三共となったが、その後大型再編は途絶えていた。今回の合併を機に再編が再始動する見込みだ。

国内製薬会社の売上高順位(2005年度 億円)

1

武田薬品工業

12122

2

第一三共

9259

3

アステラス製薬

8793

4

エーザイ

6012

5

大塚製薬

4863

  三菱ウェルファーマ
+田辺製薬

4077

6

中外製薬

3271

7

大正製薬

2714

8

大日本住友製薬

2457

9

三菱ウェルファーマ

2362

10

塩野義製薬

1963

11

田辺製薬

1715

注 大塚製薬は医療関連事業のみ。全事業では7531億円


2007/02/02   田辺製薬/三菱ウェルファーマ

田辺製薬株式会社と三菱ウェルファーマ株式会社 2007年10月1日付けの合併に向けて基本合意

 田辺製薬株式会社(代表取締役社長葉山夏樹、以下「田辺製薬」)、三菱ウェルファーマ株式会社(代表取締役社長小峰健嗣、以下「三菱ウェルファーマ」)および株式会社三菱ケミカルホールディングス(代表取締役社長冨澤龍一、以下「三菱ケミカルホールディングス」)は、このたび、2007年10月1日付けで田辺製薬と三菱ウェルファーマが合併することについて基本合意に至り、本日3社の取締役会においてそれぞれ決議のうえ、合併に関する「基本合意書」を締結致しましたので、お知らせ致します。

1. 合併の背景・目的・効果
(1)合併の背景
  医薬品産業は、高齢化社会の到来による医療ニーズの増大と生命科学に関する技術革新の進展により、今後の日本経済の成長を支える最重要産業であると位置づけられております。
  一方、医療財政の逼迫による医療費抑制策の浸透により、グローバルな競争に劣後する製薬企業は淘汰されていく恐れがあるものと見られております。
     
(2)合併のねらい 
  こうした錯綜する環境見通しのなか、
田辺製薬は、
 ・自社オリジナル品の研究開発の促進
 ・医療ニーズに対応した事業機会・成長機会への挑戦
三菱ウェルファーマは、
 ・海外事業展開の強化
 ・三菱化学グループと連携をはかり、診断・検査技術との融合による個別化医療に貢献する特色ある企業集団の構築
を、それぞれ基本戦略として掲げ推進しております。
 田辺製薬と三菱ウェルファーマは、創薬力の更なる強化と海外事業展開の加速化をはかるとともに、今後の医療の変化に積極的に対応して事業機会を追求するという共通の目標を有しております。
 その実現のためには、事業規模の拡大と経営基盤の強化により、国内トップクラスの製薬企業へのステップアップが不可欠であるとの認識で一致し、今般、両社は、グローバル新薬の創製と新たな事業機会への挑戦に向けて、合併に関する基本合意を致しました。
     
(3)新会社のポジション(*外資系企業を除く、数値は2006年3月期連結)
  ・売上高 国内第5位 (4,078億円)
・営業利益 国内第5位 ( 638億円)
・研究開発費 国内第5位 ( 784億円)
・国内医家向製品売上高 第4位 (3,847億円、IMS医薬品市場統計2005年度)
     
(4)新会社の基本戦略
  田辺製薬と三菱ウェルファーマが有する強い創薬力を生かし、また、合併により強化された経営基盤を活用して、海外事業展開を加速し、国際創薬企業としての地位を早期に確立致します。
  合併によって国内トップクラスとなる営業力により、国内市場でのプレゼンスを高めることを目指します。
  医療の変化に対応する新たな事業機会に積極的に挑戦します。特に、ジェネリック事業への参入と、三菱化学グループの診断・検査に関する基盤活用による新たなビジネスモデル(個別化医療等)を構築して、特色ある製薬企業の創生を目指します。
     
(5)新会社の運営方針
  対等の精神を持って経営統合を推進することと致します。
  新会社の運営にあたっては、新会社の企業価値最大化を第一の判断基準と致します。
  両社の強みを生かし、経営資源を有効活用して、早期に合併効果を顕在化させる所存です。
  人材登用に際しては、個人の意欲向上、組織の活性化に資するよう適材適所の配置に努めます。
  一人ひとりの能力を最大限に発揮できるよう環境を整備し、変化に対して果敢に挑戦する企業風土、自由闊達な企業文化の醸成に努めることと致します。
     
(6)三菱ケミカルホールディングスとの関係
  新会社は、三菱ケミカルホールディングスがその株式の過半数を有する連結子会社となりますが、上場を維持することと致します。三菱ケミカルホールディングスの持株比率は、原則として10年間維持することと致します。
  新会社は、上場会社として独立した判断基準に基づいて経営を行うことと致します。
     
2. 合併の要旨
(1)合併の日程
    2007 年2 月 2 日 基本合意書承認取締役会
2007 年2 月 2 日 基本合意書締結
2007 年3 月31 日(予定) 株主総会基準日
2007 年5 月 (予定) 合併契約書承認取締役会
2007 年5 月 (予定) 合併契約書締結
2007 年6 月下旬 (予定) 合併契約書承認株主総会
2007 年10 月1 日(予定) 合併の効力発生日
ただし、今後手続きを進める中で、必要に応じ両社協議の上、日程を変更する場合があります。
     
(2)合併方式
  田辺製薬を存続会社とし、三菱ウェルファーマを消滅会社として、吸収合併により合併致します。
     
(3)合併比率
  会社名   田辺製薬(存続会社) 三菱ウェルファーマ(消滅会社)
  合併比率     1               0.69
 (注1) 三菱ウェルファーマの普通株式1 株に対して、田辺製薬の普通株式0.69 株を割り当て交付致します。
     (株式価値ベースでの田辺製薬と三菱ウェルファーマの比率は43.64 対56.36 となります)
 (注2) 合併により発行する新株式数等(予定) 普通株式 316,320,069株
     また、田辺製薬は、その保有する自己株式22,641,998 株を合併による株式の割当に充当致します。(予定)
     
(4)合併比率の算定根拠等 略
     
3.合併当事会社の概要 略
                  
4. 合併後の状況
(1)商号(仮称):田辺三菱製薬株式会社
            (英文名 Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation)
(2)事業内容:医療用医薬品・一般用医薬品・診断薬・化成品等の製造・販売
(3)本店所在地:大阪市中央区道修町3丁目2番10号
(4)取締役および監査役(予定):略
(5)資本金、純資産および総資産:未定
(6)決算期:3月31日
(7)本合併に伴う会計処理の概要
    本合併は、企業結合会計基準における取得に該当するため、パーチェス法を適用することとなり、被取得会社である田辺製薬の資産および負債は、新会社の連結財務諸表上において時価で計上されることが見込まれています。当該時価評価に伴うのれんにつきましては、その発生見込み、発生した場合における金額および償却年数等、現時点において確定しておりませんので、確定次第お知らせ致します。
(8)合併による業績への影響の見通し
    合併後の事業見通し、組織体制等につきましては、今後、合併準備委員会において検討し、決定次第お知らせ致します。ただし、現状においては、2010年度に売上高4,700億円、研究開発費850億円、営業利益1,050億円(のれん金額未定のため、償却費は除く)を目標としております。
     
5.その他
    田辺製薬ならびに三菱ウェルファーマおよび三菱ケミカルホールディングスは、基本合意書の有効期間中、田辺製薬または三菱ウェルファーマを一方当事者とする基本合意書に定める合併等の企業再編行為等に関する協議・交渉等を他の第三者との間で行ってはならないとの義務を負っております。また、三菱ケミカルホールディングスは、基本合意書の有効期間中、田辺製薬と三菱ウェルファーマとの合併の実行を著しく困難にせしめる基本合意書に定める企業再編行為を実行しないとの義務を負っております。田辺製薬、三菱ウェルファーマおよび三菱ケミカルホールディングスは、基本合意書において、これらの義務に違反した当事者が違約金を支払うことについて合意しております。

 


2008/03/04 田辺三菱製薬

ジェネリック医薬品販売子会社 田辺製薬販売株式会社 設立のお知らせ

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:葉山 夏樹)は、2008年4月1日付で、ジェネリック医薬品のプロモーション並びに販売を目的とした子会社「田辺製薬販売株式会社」を設立することとしましたので、お知らせいたします。

1.設立の趣旨
 当社は、グローバルな医薬品市場で販売できる新薬の創製を行うとともに、医薬品価値の多様化に対応するため、2007年10月1日の合併新社発足と同時に、営業本部内にジェネリック事業部を設置し、新たな事業機会となるジェネリック医薬品事業に参入いたしました。
 ジェネリック医薬品市場は、我が国における医療費抑制策、とりわけ薬剤費抑制策の浸透や、本年4月からの処方せん様式のさらなる変更により、今後ますます拡大が図られていくものと推測しております。
 このような環境のもと、当社は、田辺製薬販売株式会社を設立することにより、ブランド・品質・製品ラインナップ・安定供給それぞれにおいて、患者さん並びに医療関係者の方々が安心して使用できるジェネリック医薬品事業を本格的に推進し、2010年度には売上高100億円以上を目標に、さらに、長期的にはジェネリック医薬品市場におけるリーディング・カンパニーを目指してまいります。

2.設立の方式及び新会社の概要
 当社の連結子会社である田辺製薬商事株式会社の社名(商号)、目的を変更することにより設立します。

 会社名      田辺製薬販売株式会社
 主な事業内容  ジェネリック医薬品のプロモーション並びに販売
 本社所在地   大阪市中央区平野町3 丁目2 番8 号
 代表者      岡田 文俊(予定)
 資本金      70百万円
 決算期      3月
 従業員数     約100名
 株主        田辺三菱製薬株式会社100%