日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめ
た個人のデータベースです。


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2001/11/26 住友化学

CDT社との高分子有機LED に関する提携について
   
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/20011126_2.pdf

高分子有機LED(ライト・エミッティング・ダイオード)パネル用ポリマー特許に関するライセンスを、同パネル開発のパイオニアであるCDT 社(Cambridge Display Technology Limited 本社:英国ケンブリッジ、CEO :David Fyfe )より取得

 


2002/5/15 住友化学

CDT社の株式取得について
  
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/20020515.pdf


当社は昨年CDT 社とライセンスおよび技術援助契約を結び、同社より有機LED パネル用ポリマーに関するライセンスならびに技術援助を受けております。
住友化学は今回の投資によりCDT 社との関係を一層強化し、高分子有機LED 材料の商業化を急ぎたいと考えております。

 


2004年2月3日 住友化学               参考

新規高効率有機EL材料開発を促進
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/20040203_2.pdf

 住友化学は高効率の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)材料を開発するためケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社(本社:英国ケンブリッジ、以下CDT社)と共同開発契約を締結いたしました。これにより両社は共同でデンドリマーなどを用いた全く新しい溶媒可溶タイプの燐光有機EL材料の開発を進めてまいります。

【ご参考】

デンドリマー
中心核を構成する分子から樹枝状に分子が広がった構造を有するナノメートルオーダーの材料です。中心核と枝状になっている部分に様々な機能を有する分子(官能基)を配置できることから、医薬分野や光・電子材料においてナノ材料として近年注目されています。デンドリマーはタマネギのように一皮づつ(同心円状に)、分子の大きさを大きくできることが特徴です。


2002/10/29 凸版印刷

凸版印刷、フルカラー有機ELディスプレイの開発に向け、英国オプシス社と共同開発契約を締結すると共に、英国CDT社の株式を取得
   
http://www.toppan.co.jp/aboutus/release/article634.html


新しいナノ材料として注目されている
デンドリマーを用いた有機ELの開発を進めている英国オプシス社とフルカラー有機ELディスプレイの開発に向けた共同開発契約を締結いたしました。それと共に、凸版印刷は、オプシス社の経営権を取得したポリマーEL開発のパイオニアである英国ケンブリッジ・ディスプレイ・テクノロジー社の株式も取得しました。

 


2002/10/28 Cambridge Display Technology

Cambridge Display Technology Adds Opsys' OLED Technology To Its Intellectual Property Portfolio
 Technology merger offers advantages for next generation flat panel displays and lighting applications
     http://www.cdtltd.co.uk/STORE/home/NR%20Opsysl_files/NR%20Opsysl.htm


Cambridge Display Technology (CDT) today announced the acquisition of Oxford, UK-based Opsys' business related to the intellectual property (IP), commercialisation, and technology development of organic light emitting diode (OLED) display technologies.

Under the terms of the agreement, CDT receives ownership of all rights to Opsys' dendrimer OLED technology. CDT also assumes management of the commercial and technical development of Opsys' Oxford, UK business, which includes facilities and staff dedicated to dendrimer OLED technology.

Toppan Printing Limited of Japan, which had previously invested in Opsys as part of a joint dendrimer development agreement, will invest in CDT as a major corporate shareholder and partner.


日本経済新聞 2005/5/25

住友化学、英VBと合弁 有機EL材料 開発加速
 大画面パネル向け 関連特許で8割

 住友化学は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルで使う最先端の発光材料の開発で、英ベンチャー企業と今夏にも合弁会社を設立する。有機ELは液晶などに次ぐ次世代ディスプレーとして有望視され、両社は大画面、長寿命が可能な「高分子材料」の保有特許数で世界の8割を占める。技術を持ち寄り、テレビ用材料として2006年末の実用化を目指す。
 合弁相手は1992年創業で有機ELパネル関連の幅広い技術を持つ英
ケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社(ケンブリッジ、CDT)。 8月1日をメドに折半出資で新会社を設立する。資本金は10億−20億円。住友化から社長を出し、本社は東京に置く。
 

 住友化は5月、数十億円を投じて米ダウ・ケミカルの発光材料技術と商標権「LUMATION」を買収。ダウの技術も取り込み、発光効率が高く長寿命の素材を探す。


2005年5月25日 住友化学

高分子有機EL材料事業での合弁会社設立について
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/gnews/news_pdf/20050525_1.pdf

 住友化学は、英国のケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社(CDT)と、高分子有機EL材料の開発、生産および販売を行う合弁会社を両社折半出資で設立するための覚書を締結いたしました。
 新合弁会社は、両親会社から既存の高分子有機EL材料に関する技術の供与を受け、これを独占的に使用することになります。また、先般、当社は米国ダウ・ケミカル社から高分子有機EL用材料「LUMATION」事業を買収いたしましたが、同事業に関する技術についても合弁会社に提供いたします。


平成20年2月18日 三菱化学

近紫外LED事業技術・設備譲受のお知らせ

三菱化学株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:小林 喜光)は、三菱電線工業株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:五十嵐 壽彦、以下「三菱電線」)、及びその子会社である株式会社ダイヤレッド(本社:東京都千代田区、取締役社長:村田 博昭、以下「ダイヤレッド」)から、GaN系LED技術及びその設備を2008年3月31日付にて譲受することを決定し、3社間で譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。これに伴い、現在兵庫県尼崎市にある関連設備については当社筑波事業所に移設いたします。



当社は、従来取り進めて参りました
高輝度白色LED用蛍光体、GaN基板、高耐久性封止材の開発に加え、近紫外LEDチップの技術を今回譲受し導入することで、白色LED向け部材の開発並びに事業化を大幅に加速させていきます。
今後当社は、高機能白色LED材料の世界No.1サプライヤーとなるべく事業を強化してまいります。

 


2011/3/28 住友化学 

サファイア基板事業に関する合弁会社設立について

住友化学株式会社(以下「住友化学」本社:東京)と三星LED株式会社(以下「三星LED」本社:韓国水原市)は、LED用サファイア基板に関する製造・販売・研究機能を持つ合弁会社を韓国で設立することで合意しました。本合弁会社は当初LEDサファイア基板事業からスタートし、将来的にはLED関連部材のトータルプロバイダーとなることを目指してまいります。

LEDは、サファイアインゴットを薄く切って加工したサファイア基板の上に発光層を形成して製造します。LEDは発光効率・演色性に優れた性能を有し、省電力で環境負荷が低いことから幅広い分野での採用が進んでいますが、液晶テレビ用バックライト、照明、自動車向けを中心にさらなる市場の拡大が見込まれており、サファイア基板などの関連部材の需要は今後も増加する見通しです。

住友化学は、サファイア基板の原料である高純度アルミナや、LED用パッケージ材料に用いられる液晶ポリマー(LCP)などを有しており、昨年初め、100%子会社である 東友ファインケム(本社:韓国ソウル市)においてサファイア基板の開発に着手し、早期商業化へ向けた生産体制の整備を鋭意進めてきました。一方、三星LEDは、有望成長分野であるLED事業を将来のコア事業の一つと定め、戦略的な増強投資を計画しています。

両社は、協業を通じて各々の技術・市場面などでシナジー効果を実現し、競争力を強化することで、今後も大きな成長が予想されるLED市場で事業の拡大を図ることができるものと考えています。

Samsung Electronics と Samsung Electro-Mechanics は2009年4月に合弁会社「Samsung LED」を設立

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朝鮮日報 2011/07/20

サムスン、住友化学と合弁のLED素材工場着工 素材分野で韓日提携が増加

 サムスンLEDが発光ダイオード(LED)照明市場への先行進出を狙い、日本の住友化学と合弁で設立した
サファイア基板生産会社「SSLM」は19日、大邱市の城西工業団地で工場の起工式を行った。

Samsung Sumitomo LED Materials

 同工場が完成すれば、サムスンは独オスラム、米ゼネラル・エレクトリック(GE)と同様、LEDを素材から完成品まで一貫生産する能力を備える。2015年に28兆ウォン規模(約2兆900億円)に達すると予想される、世界のLED市場をめぐるグローバル競争がさらに激しくなりそうだ。

■LED生産の垂直系列化

 LEDの主な素材はサファイア基板だ。高純度の酸化アルミニウムに摂氏2000度以上の熱を加えると、サファイアインゴットができる。サファイアインゴットを薄く切ってサファイア基板を作り、基板の上に化学物質をコーティングすれば発光性質を持つLEDができる。

 LED業界では最近、サファイア素材の価格が急騰し、困難に直面している。2008年に10ドル(約790円)=2インチウエハー基準=だった素材価格は30ドル(約2370円)まで上昇した。照明やテレビ用部品として、LED市場が急成長したためだ。こうした中、オスラム、GEなどのLEDメーカーは、素材を内製化する「垂直系列化」競争に相次いで参入している。

サムスンLEDはこれまで、日米からLED素材を輸入してきたが、SSLMに15年まで5000億ウォン(約373億円)を投資し、1兆5000億ウォン(約1120億円)の輸入代替効果を見込む。量産は12年からの予定だ。金在権社長は「SSLMの設立により、サムスンLEDを世界市場でさらに飛躍させたい」と述べた。

■素材分野で日本と相次ぐ合弁

 サムスンは最近、次世代の素材競争力を確保するため、日本と相次いで提携している。今年5月にはサムスン・モバイル・ディスプレー(SMD)がディスプレー素材のポリイミドを開発するため、宇部興産と合弁会社を設立した。ポリイミドは高温、低温のいずれにも耐え、曲げても使用できるフレキシブル素材として知られる。SMDと宇部興産は両社の技術的な強みを生かし、ポリイミドを次世代のディスプレー素材として育てていく計画だ。

 サムスンが日本企業と相次いで提携するのは、技術もさることながら、相手を熟知しているためだ。サムスン関係者は「住友化学は数十年にわたりサムスンに素材を供給してきた。日本にはライバル企業もあるが、信頼関係で結ばれた企業も多い」と指摘した。しばしばライバル視されるソニーも、サムスン電子と20年以上半導体の取引関係がある。

 サムスン電子とソニーが04年に液晶パネルの合弁会社S‐LCDを設立する際にも、李潤雨(イ・ユンウ)サムスン電子副会長、久夛良木健ソニー・コンピュータエンターテインメント(SCE)前名誉会長ら双方の経営陣による信頼関係が大きな役割を果たした。サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)最高執行責任者(COO)も取引先の日本の部品・素材関連企業の経営陣を頻繁に訪ねているという。

 サムスン関係者は「韓国では化学・素材分野の基礎技術はまだ不足している。素材の重要性が高まり、日本企業との協力がさらに増えるのではないか」と述べた。