各社 中長期経営計画 ほか
旭化成 旭硝子 出光興産 宇部興産 カネボウ クラレ 呉羽化学 協和発酵
大日本住友製薬 第一工業製薬 大正製薬・富山化学工業 ダイキン ダイソー 武田薬品 チッソ
帝人 帝国臓器製薬/グレラン製薬 東亞合成 東邦テナックス 東レ 日本触媒
信越化学工業の金川社長 週間現代 2003/10/25号 「勝っているトップはここが違う」
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日刊工業新聞 2004/4/30
JSR、多角化事業拡大で売上高1700億円目指す
JSRは06年度を目標年度とする新中期経営計画「JSRエボリューションII」(04―06年度)をスタートした。情報電子材料事業を中心とした多角化事業の領域を拡大、同事業の売上高を06年度に1700億円以上(03年度実績比1・5倍強)、営業利益430億円(同)を目指す。また新たに次期成長事業として精密加工事業環境・エネルギー、メディカルの分野に注力、今計画中にいくつかの事業を立ち上げるなど、事業構造の変革を加速する。
計画では06年度の数値目標として、売上高3300億円以上(03年度実績2750億円)、営業利益500億円以上(同326億円)、多角化部門の売上高構成比50%以上、株主資本純利益率14%以上(同12・9%)を掲げた。
日本経済新聞 2003/10/3
利益半分 持ち株会社に 旭化成がグループ規則
純粋持ち株会社に移行したのに伴いグループ運営のルールを定めた。各分社は税引き後利益の50%を配当として持ち株会社に支払い、残りを投資などに回す。役員、管理職の賞与・報酬を業績に連動させる制度も導入、グループ全体の利益底上げを目指す。
Chemnet Tokyo 2004/11/18 発表
中西・三井化学社長が定例記者会見
機能性材料分野の拡充に対する意欲を強調
中西宏幸・三井化学社長は18日に定例記者会見を開き、同社の経営概況を説明した。説明に当たっては、最近のトピックスを織り交ぜながら「事業ポートフォリオの変革」の現状を詳しく紹介、合わせて今後の成長と07年の企業像についても明快に披露した。この中では「07年における経常利益目標を1,000億円に設定、その50%を機能性材料分野で占めるように持っていく」と明言した点などが注目される。
同社長の発言概要は以下の通り。 | |
○ | 今年からスタートした04年中計では、(1)事業の選択と集中(2)機能性材料分野の拡大・成長(3)石化・基礎化分野の収益力強化--によって事業構造の変革と収益力の強化を実現することにしている。 このうちの石化・基礎化分野の収益力強化については、プロピレンチェーンとアロマチェーンの構築を重要課題に掲げて実現に取り組んでいるが、大阪工場のプロピレンセンター化やPPの大型設備の設置、さらにはPTAやPH・BPA等の事業のアジア地域での相次ぐ拡大・強化などによって目標を着実にクリアーできつつある。 |
○ | 今後は出光グループとのポリオレフィン事業の統合、PPコンパウンド事業の国際的な一層の拡充、市原工場におけるプロピレンの能力増、出光グループとの提携による分解原料の多様化、PTAの中国ならびにタイでの増強、BPAの中国での工業化、出光のLNRの再稼動によるベンゼンの安定確保--等々の拡充施策を次々に展開し、真に競争力のある母体にしていきたい。 |
○ | 一方の機能性材料分野では、機能性ポリマーズ、情報・電子材料、ヘルスケア材料--の三つの製品部門それぞれで当社特有の優れた機能・性能を持つ製品を大きく伸ばしていくことにしている。 機能性ポリマーズ部門では、すでに世界のベストスリーの地位を確保している製品を多数品揃えできており、この点は当社の大きな強みといえる。機能性オレフィンポリマー部門では環状オレフィンコポリマー(アペル)、TPE(ミラストマー)、接着性ポリオレフィン、メチルペンテンコポリマー(TPX)などが、ユニークポリマー部門では半芳香族ポリアミド、PEEK、熱接着性ポリイミドなどが、またテーラーメードポリマーシステム部門では液晶シール剤などが例に挙げられる。 これらについては積極的に国の内外で生産能力を増強中だ。例えば、ミラストマーはこの4月からドイツでも委託先を選んで生産を開始した。TPXについては岩国の現在の年7,500トン設備を来年7月に1万3,000トンに、またアペルは同じく岩国の2,800トン設備を来年11月に3,400トンにそれぞれ増強することにしている。そのほかにも増強を計画中あるいは検討中の案件がいくつかある。 また、電子材料や半導体分野をターゲットにしたポリイミドフィルムの市場開拓をこの10月から欧米に加えて日本でもスタート、さらに来年1月から液晶シール剤の新製品を上市するなどで新製品も相次いでラインアップしていくことにしている。 |
○ | 情報・電子材料部門でも世界のトップスリーにランクされる製品が多い。CCDパッケージ、NF3、液晶ディスプレー用反射板(シルバーリフレクター)、PDP光学フィルター(フィルトップ)、トナーバインダー、ポリイミドフレキシブル基材(ネオフレックス)--などが代表製品として挙げられる。CCDパッケージは今年2月に能力を4割増やした。ネオフレックスは8月に60万平方メートル能力から150万平方メートルに増強、またシルバーリフレクターは10月から高輝度タイプを戦列に加えている。フィルトップ7月にドイツの生産能力を30万枚分増やして日本の設備との総能力を220万枚に拡大した。NF3については、来年春に下関の設備を300トン増強して米国との合計能力を900トンに引き上げることにしている。 また、ヘルスケア材料部門では、殺虫剤(スタークル)、メガネレンズ材料、衛生用不織布などが世界トップスリーのシエアを確保している。スタークルは、航空散布用の新規液剤に続いて米EPAの農薬登録を取得できたので来年から米国で本格販売を開始することにしている。メガネレンズ材料については、高屈折率の新製品を11月から市場に投入、生産能力も3割増強する。衛生用不織布については、タイの設備を07年に現在の1万4,000トンから3万4,000トンに増やす計画だ。 |
○ | 一方、今後の事業ポートフォリオの変革には機能性ポリマーズを中心とした新製品の開発・上市が不可欠だ。04年度における新製品の売上高は190億円だが、07年度には900億円となるように持っていきたい。うち37%を機能性ポリマーズで、34%を情報・電子材料で、そして15%をヘルスケアで占めて、残り14%をその他の部門でカバーするようにしたい。 |
○ | こうした目標の達成によって、07年度においては1,000億円の経常利益を確保するようにしたい。売上高目標は1兆3,000億円とする。そして、経常利益の50%超を機能性材料分野でカバーするというのが目指すべき企業像だ。研究開発費としては4年で1,800億円を投入していく考えだ。うち70%が機能性材料分野に振り向けられることになろう。 |