日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめた個人のデータベースです。 他のページへ トップページ エチレン ナフサ価格 PE PP PS SM ABS PVC VCM PC エンプラ EO PO フェノール MMA 合成ゴム その他石化業界 その他化学及び周辺業界 事業統合に対する公取委判断 中国市場 |
(エンプラ続き) Back
ポリエーテルサルホン(PES) http://www.cmcbooks.co.jp/review/review99_10.htm
PESの国内メーカーは住友化学工業、三井化学、BASFジャパン、テイジンアモコエンジニアリングプラスチックスの4社である。98年の国内需要は約1,000トン程度と推定され、その内、住友化学と三井化学の2社で90%を占めているようである。
住化社史より
(住友化学は)、ICI社の開発したポリエーテルサルホン(PES)が耐熱性、寸法安定性、耐熱水性に優れバランスの良い樹脂であったので、1978年4月にICI社とPESの再販契約を結んで輸入販売を開始した。
ポリエーテルサルホン(PES)は約200℃の耐熱性があり、さらに成形時の寸法安定性や耐熱水性などでバランスのとれた特性をもち、電子部品を中心に自動車部品、医療機器部品など広く使用されて需要を伸ばした。
供給元のICI社は、スーパーエンジニアリングプラスチックス「VICTREX」事業のうちPES事業から1992年をもって撤退することを決めた。
当社はこの樹脂の国内需要は増加すると考え、機能性樹脂事業の展開を図るために、1992年8月、同社からPESの製造技術を導入して自製化することを決め、1994年6月、愛媛工場内にアジア地域で初の製造設備を完成し、塗料、フィルム、分離膜など新規用途の開発にも迅速に対応できる体制を整えた。
2016/7/21 住友化学
千葉工場でポリエーテルサルホン(PES)の第二プラントを建設
住友化学は、ポリエーテルサルホン(「PES」)の製造設備を千葉工場に新設することといたしました。新設備の生産能力は3,000 トン/年で、2018 年の量産開始を予定しています。愛媛工場(愛媛県新居浜市)の既存設備と合わせると、増強後の生産能力は現行比で倍増となります。日刊工業新聞 2006/9/1
住化、航空機向け需要急増で高機能PESを年産3000トンに再増強
住友化学は31日、07年6月をめどに高機能樹脂のポリエーテルサルホン(PES)「スミカエクセル」の年産能力を2500トンから3000トンに増強すると発表した。7月に年産能力を2000トンから2500トンに引き上げたばかりだが、航空機向けの需要急増に対応するため再増強する。
BASF、エンプラ「Ultrason(R)」の生産能力を倍増
化学工業日報 2002/7/19
英ビクトレックス、PEEKの新グレード開発
(Homepageから)
PEEK-HTTM polymer adds superior high temperature heat performance to Victrex® PEEKTM polymer portfolio
Victrex® plc is launching PEEK-HTTM polymer, a unique high performance material developed for applications that demand superior higher temperature resistance, featured above as the Seal-Connect® 8 pin connector specifically developed by Greene, Tweed & Co. With a glass transition temperature of 157°C (315°F) and a melting temperature of 374°C (705°F), this semi-crystalline, unreinforced polymer delivers extended high temperature performance, while offering all the key characteristics of natural PEEKTM polymer, including toughness, strength and chemical resistance.
Victrex plc (formerly part of ICI Advanced Materials)
Victrex is the sole manufacturer of PEEK・brand polymer.
Victrex、PEEKポリマーを増設、熱可塑性ポリイミド樹脂とのブレンド樹脂を発売
Solvay to acquire PEEK and other specialty polymers business from Gharda (India)Degussa to start making PEEK in China
住化社史より
1982年2月にはICIが開発した耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性を有し成形加工性にも優れた熱可塑性の芳香族系エンプラであるPEEKの再販契約を結び輸入販売を開始した。
PEEKについては1993年に同社から分社した新会社ビクトレックス社(Victrex Ltd.)に事業を売却
引き続きビクトレックス社から輸入販売三井化学、ビクトレックス・エムシーの合弁解消
三井化学は6日、PEEK樹脂(ポリエーテル・エーテルケトン=超耐熱性樹脂)の販売会社である「ビクトレックス・エムシー株式会社」の同社持分全株式を、合弁パートナーである英国ビクトレックス社に3月30日付で譲渡したと発表した。
ビクトレックス・エムシー社は1997年10月、両社の合弁で設立。ビクトレックス社のPEEK樹脂を販売してきたが、より効率的な事業展開を追求するため合弁関係を解消した。
【ビクトレックス・エムシーの概要】
(1)事業内容 :PEEK樹脂の販売
(2)本社所在地 :東京都港区
(3)資本金 :5,000万円
(4)出資比率 :三井化学 49% ビクトレックス社 51%
(5)従業員数 :10名
ポリエーテルニトリル(PEN)
http://www.jade.dti.ne.jp/~idemitsu/HTML/PEN.HTM
日本が生んだスーパーエンプラ
出光が独自の技術を結集し、エンプラとして最高の性能を持たせることを目指して開発
ポリエチレンテレフタレート(PET) 原料テレフタル酸 ポリエステル繊維
強化PET樹脂メーカー
会社名 商品名 帝人 FR-PET 東洋紡績 バイロペット デュポン ライナイト 三菱エンジニアリングプラスチックス ノバペット、レマペット ユニチカ G-PET 三菱レイヨン ダイヤナイト 鐘淵化学 ハイパーライト クラレ クラペットエスモ 三井化学 + 2010/8 三井化学/帝人、日本国内におけるボトル用樹脂事業の統合
2002/6 三井化学 タイで生産 年産10万トン、アジア2位に 起工式
2003/5 アジアでPET樹脂増強−タイ生産能力1.5倍に
2005/7 三井化学、タイでボトル用PET 15万トンへ2023/11 三井化学、2024/10にPETプラント停止
2001/9 日本ユニペット、ボトル用PET樹脂を増強
1999/7 カネボウ合繊 事実上の撤退
トピックス
帝人 PET to PET
東洋紡績/荏原製作所 ペットボトル再商品化事業の合弁会社設立
German PET under further threat as more shops ban PET bottles
日本経済新聞 2002/6/20 起工式 増強
ペットボトル向け樹脂 三井化学タイで生産 年産10万トン、アジア2位に
三井化学のペットボトル用樹脂、原料の生産拠点
(数字は年間生産能力、原料はポリエステル繊維などにも使う。単位:トン)
樹脂 + 原料 + 日本
18.5万
65万
韓国
+
140万
タイ
10万
(04年)80万
インドネシア
7.5万
42万
Chemnet Tokyo 2002/11/27
タイPETレジン社、25日にボトル用ペット樹脂設備の起工式
年産10万tプラント、03年12月の完成を目標
総設備能力は年産36万3,800t同社・岩国大竹工場が14万8,800t、カネボウ合繊・防府工場(生産委託)が4万t、インドネシアのPNR・バクリが7万5,000t、タイのTPR・ラヨンが10万t
当社は1984年に岩国大竹工場でPET樹脂の生産を開始し、国内の飲料用PETボトル需要の伸長と共に当社のPET事業も順調に拡大いたしました。しかし2013年以降、安価海外品の輸入拡大とバージン樹脂を必要としない再生PETボトル需要が増加し、当社PETは低稼働を余儀なくされる状況となる中、生き残りをかけてあらゆる合理化に取り組んでまいりましたが、国内でPET樹脂生産を維持するための収益確保が困難と判断いたしました。
当社は、長期経営計画「VISION 2030」において事業ポートフォリオの変革を追求しております。ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域では、高機能品拡大と事業再構築によるボラティリティ低減の加速により、資本効率性の改善と安定収益を上げる事業基盤の構築を目指しております。さらに、環境負荷の低減、脱炭素社会の実現に貢献するため、サーキュラーエコノミー変革をリードしてまいります。
対象製品 | ポリエチレンテレフタレート(PET) |
---|---|
製造設備 | 岩国大竹工場内(山口県玖珂郡和木町) |
生産能力 | 145千トン/年 |
プラント停止時期(予定) | 2024年10月 |
日刊工業新聞 2003/5/30
三井化、アジアでPET樹脂増強−タイ生産能力1.5倍に
当初比1・5倍の15万トンに
化学工業日報 2005年7月20日
三井化学、タイでボトル用PET 5割増強へ
三井化学は、タイ合弁でボトル用ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を50%増産する方針を明らかにした。2006年中に年15万トン体制に引き上げる考え。さらに現在開発中の新技術を導入する意向など、高成長をみせる一方、競争が激化しているアジア市場で優位性を維持し、攻めの戦略に転じる。
Platts 2003/6/16
German PET under
further threat as more shops ban PET bottles
2003/1施行
詳細 The German Environment Ministry (BMU) ホームページ
http://www.bmu.de/english/download/files/faq_uk.pdf?vers=text
- 当初 テイジンアモコエンジニアリングプラスチックスがアモコから輸入販売
→解散 →アモコエンジニアリングポリマーズ
- BP Amocoのエンプラ事業をSolvayが買収(PPと交換) → Solvay Advanced Polymers
- Solvay Advanced Polymers
http://www.solvayadvancedpolymers.com/- Solvay Advanced Polymers, results from the combination of Solvay's existing engineering plastics product lines with those recently acquired from BP Amoco.
ポリアリレートは1975年にユニチカが「Uポリマー」の商品名で開発・上市
ポリアリレートのメーカーは、開発したユニチカ、鐘淵化学工業、アモコ社製品を輸入販売しているテイジンアモコエンジニアリングプラスチックスなど
海外メーカーは、アモコ以外でセラニーズ、バイエルなど*テイジンアモコ解散
アモコのエンプラ事業 →Solvay Advanced Polymers (上記)
2002/5/15 日刊工業新聞
日生化学工業所他、ポリアリレートの新合成法を開発
日生化学工業所と岐阜大学工学部の杉義弘教授
化学工業日報 2004年8月2日
ユニチカ、Uポリマー重合能力を倍増
ユニチカは、2005年をめどにポリアリレート樹脂「Uポリマー」の重合能力を倍増する。透明性などの機能性を生かし、主力の自動車分野に加えIT関連や食品向けなど新分野での用途開拓が進展していることに対応する。宇治工場(京都府)に年産能力5000トンの新設備を建設し、既存設備(年産能力2500トン)は開発専用設備とする考え。同社では今後、コンパウンド体制の強化も含め、差別化技術を武器としたニッチ戦略の追求により樹脂事業の柱となるUポリマーの拡大を図る。2005/8 2500トンから2割増産
歴史的背景
http://www.toyobo.co.jp/seihin/xi/vylomax/what.htm#paiDu Pont 社がポリイミドを開発
1971年 Amoco 社が初めてポリアミドイミドを開発・上市(BP Amocoのエンプラ事業をSolvayが買収→ Solvay Advanced Polymers)
ポリアミドイミドの合成法
二つの方法で合成
イソシアネート法:無水トリメリット酸とジイソシアネートとの反応
酸クロライド法:無水トリメリット酸クロライドとジアミンとの反応
ポリアミドイミドの一般的用途ポリイミドに次ぐ耐熱性があり、熱成形が可能で、機械的強度、耐薬品性、電気特性にすぐれていることから成形材料や耐熱性絶縁塗料に応用されている。
「バイロマックス」とは
東洋紡が独自の技術で開発したポリアミドイミド樹脂溶液です。
三菱ガス化学 http://www.mgc.co.jp/zigyoubu/gousei/index.shtml
当社は高い耐熱性と高い成形性がバランスしたポリアミドイミド(PAI)をベースとした新しいスーパーエンプラ“AIポリマーTM ”を開発し、現在その特徴を生かした種々の用途開発を進めています。
化学工業日報 2002/2/19
三菱ガス化学、ポリアミドイミド樹脂の新グレード開発
ポリエーテルイミドは4.4'〔イソプロピリデンビス(P−フェニレンオキシ)〕ジフタル酸二無水物とメタフェニレンジアミンとの縮合により得られる熱可塑性、高耐熱性のエンジニアリングプラスチックです。
日本ジ−イ−プラスチックス(株)がウルテムという商品名で販売しています。
ポリエーテルイミドの特徴は、琥珀色の透明な非晶質樹脂で、高耐熱性(HDT:200℃)、耐汚染性(汚れがつきにくい)、耐化学薬品性、耐加水分解性が高く、リサイクルが可能というほか、樹脂そのものが難燃性を持っています。
このような特徴を活かして、調理用耐熱容器などに使用されています。 ポリエーテルイミドは、ほかのプラスチックともなじみがよく、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアミドイミドなどとのアロイが可能です。このほか、食品用途以外の分野でも電気、電子部品、航空機部品などに広く展開しています。日本ジーイープラスチックス Ultem® 1983年 輸入開始
PEN has as its main ingredient naphthalate dicarboxylate (NDC). This monomer is supplied chiefly by Amoco Chemical, (Chicago, IL), though Mitsubishi Gas Chemical (Tokyo, Japan) also makes it.
帝人ホームページ
独自の技術で開発したPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムは、その高い特性が評価され、DVC(デジタルビデオカセット)やデータストレージなどの先端磁気用途および新写真システム(APS)用のベースフィルムとして使われています。
帝人デュポン、PENフィルム強化
帝人デュポンが開発、独占的に生産しているPENフィルムを強化する。
現在の年産能力は宇都宮と岐阜事業所の2拠点の合計で約4000トン。
2010年3月末までに宇都宮にあるPETフィルムのラインを改良し、PENとPETを切り替え生産できるようにする。
年産能力は最大で約1万トン強となる。PENは日本国内でしか生産していない。
化学工業日報 2001/7/23 PENボトル
帝人化成、リターナブルPENボトル普及に本腰
2001/4/10 三信化工・帝人化成
PEN樹脂製 学校給食用食器の本格展開について
http://www.teijin.co.jp/japanese/news/2001/jbd10410.htm
日本経済新聞 2005/6/4
高機能磁気フィルム 帝人、生産3割増加 記憶容量2倍型も量産
強化するのはポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム事業。米デュポンとの合弁会社、帝人デュポンフィルムの岐阜工場(岐阜県安八町)で年間3千トンのPENフィルムを生産しているが、新たに宇都宮工場(宇都宮市)でも1千トンを生産。生産量を33%上積みする。
さらに来年から記憶容量を現行の800ギガ(ギガは10億)バイトに比べて2倍の1.6テラ(テラは1兆)に高めた次世代型PENフィルムを宇都宮工場で量産する計画だ。帝人デュポンフィルムは帝人が50.1%、デュポンが49.9%出資し00年1月に設立した。